「私は妊娠を機に、体重が10キロ増えました。出産後も4キロの体重がどうしても落ちず、お腹がぶよぶよ、脚も太くなってしまったのですが……。

正しい姿勢で歩くことを心がけただけで、1カ月で4キロやせて産前の体重に戻ることができました」

そう語るのは、モデル出身のウオーキング講師のかなぺさんだ。これまで、1200人以上の受講生に正しい歩き方を指導し、ダイエットを手助けしてきた。

「受講生の方からは、3カ月で4キロ、半年で5キロやせたという報告もいただいています。一度、正しい歩き方を習得すれば、効果は続きますから、リバウンドしにくいのも特徴です」

ダイエットのために長い距離を歩く必要があると思いきや、かなぺさんは「まずは1日5000歩を目標にしましょう」と語る。

厚生労働省の「令和6年 国民健康・栄養調査」によると、成人女性の1日の平均歩数は6495歩となっている。多くの人が日常的に1日5千歩以上歩いていることになるが……。

「正しい姿勢で歩けている方は、全体の1割程度しかいらっしゃいません。特に多いのが、足の指をうまく使えていない人。体を支える土台は足裏と指なので、指が使えていないということは土台が削れて傾いているような状態。バランスが崩れているので、足の外側に余計な負荷がかかり、脚が太くなってしまいます。

また、反り腰の人も要注意。反り腰の人は骨盤が前傾していることが多く、それによって前ももに負荷がかかり太くなってしまいます。

このように、一部に負荷がかかる歩き方をしていると、その部分が太くなるばかりか、ひざや腰などの痛みを招いてしまいます」

正しい歩き方を習得すれば、全身の筋肉を使って歩けるので、部分太りを防げるだけではなく、自然と代謝が上がり、脂肪燃焼が促進される。

「エネルギー消費量は、だらだら歩いているときの1.6倍になるともいわれています。

また、ふくらはぎを使って動くことで、リンパの流れが促進され、むくみを解消する効果も期待できます」

■歩くことは生きる力になる

それでは、ダイエットにつながる、正しい歩き方を教えてもらおう。まず正しい姿勢の作り方から。

「内ももを閉じて、お尻をきゅっと締めてください。お腹をへこませて、胸を張ります。肩ではなく、お腹に力を入れるイメージです」

そのうえで、正しい歩き方を習得するために自宅で練習しよう。昨年11月に出版された、かなぺさん著『勝手に痩せて、一生太りにくくなる 奇跡の歩くだけダイエット』(KADOKAWA)から、多くの人が陥りがちな誤った歩き方を改善する3つの練習法を教えてもらった。

【1】お腹引き上げの姿勢

頭の上で手をクロスさせ、体を上に伸ばす。へその位置を5cm上げる感覚でお腹をへこませる。この状態で歩いてみる

【2】かかとから着地

【1】の姿勢からひざを前に伸ばす。かかとのラインよりも、つま先を5cm上げるイメージでかかとから着地する。

ひざは曲げないように心がける

【3】足の指を動かして歩く

【2】でかかとから着地したあとに、足の指をパーにして地面を踏む。その後、足の親指の付け根に体重をのせる。重心移動はかかと→少し外側→親指の付け根の順

「足の指をうまく使えるように、はだしでやってみてください。【1】お腹引き上げの姿勢を習得できれば、ぽっこりと見える下腹部を改善できます。【2】かかとから着地を行うと、脚の筋肉をバランスよく使えるだけではなく、つま先の引っ掛かりを防ぐことで転倒防止にもなります。それができたら、多くの人ができていない【3】足の指を動かして歩くことを意識してみましょう。

外を歩くときも、これを心がけてください。また、遠くを見て歩幅を大きくとる、腕は後ろに引くイメージで歩きましょう。ダイエット効果が期待できますよ」

正しい歩き方を習得することは、人生を豊かにすることにもつながるという。

「受講生の中には70代の方もいらっしゃるのですが、姿勢よくきれいに歩かれている方が多いんです。正しい歩き方を習得することは、10年後、20年後も健康に自分の足で歩くことにつながります。『歩くことは生きる力になる』、そう考えて日々、歩いてくださいね」

正月太りや下半身太りで困っている人、少し歩くとひざや腰が痛くなってしまう人は、ぜひチャレンジしよう。

【PROFILE】

かなぺ

1991年生まれ。元モデルのウオーキング講師。正しい歩き方を発信するインスタグラムのフォロワーは約16万人。著書に『勝手に痩せて、一生太りにくくなる 奇跡の歩くだけダイエット』(KADOKAWA)

(取材・文:インタビューマン山下)

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