「2月3日、天皇陛下と雅子さまは、皇居・御所でネパールのポーデル大統領夫妻と面会されました。雅子さまは和装でおもてなしをされ、天皇陛下は約40年前の’87年にネパールを訪問した際の思い出について語られたのです。

陛下は現地のトレッキングで撮影されたヒマラヤの山々の写真などを、大統領に渡されたそうです」

そう語るのは皇室担当記者。

この記者によれば、宮内庁内では近ごろ、両陛下の“春のご静養”の可能性について話題になることが増えていたという。

「ご在位中の上皇ご夫妻は、1~2月には葉山御用邸で、8月には軽井沢や草津でご静養されることが多かったのです。皇室では1月には宮中行事やご公務が続き、1月後半にひと息つくというスケジュールです。

また天皇には基本的に毎週火曜と金曜の午後に、書類に目を通され、署名・押印するという“ご執務”がありますが、8月は官邸や永田町も夏休みモードとなるため、ご静養日程も調整しやすくなります。

しかし天皇陛下はご即位後、冬から早春に地方でのご静養はされていません。陛下の日ごろの激務ぶりを心配している側近たちは“今年こそは春もお休みをとっていただきたい”と願っているのです」

皇太子時代のご一家は毎年3月には長野県の奥志賀高原に滞在し、スキーを楽しまれていた。

「しかしそのスキーご静養も、’19年3月以降は行われていません。今年3月下旬には、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県・宮城県を訪問されますし、長野県でのご静養のスケジュールを調整するのはかなり難しいと思われます。何よりも陛下ご自身に、スキーご静養を積極的に実現しようとするお気持ちがないように拝察しています。陛下は’19年5月に即位されました。それを境に“封印”されたご趣味はスキー以外にもあるのです」(前出・皇室担当記者)

1つはオーケストラだ。

学習院大学をご卒業以来、「学習院OB管弦楽団」の一員として、ヴィオラを担当されてきた陛下。最後に公に演奏会に参加されたのは、ご即位の半年前の’18年12月だった。

学習院OB管弦楽団のあるメンバーはこう明かす。

「御代替わりが迫り、いよいよご即位が近くなったころ、陛下は管弦楽団の集まりで、“即位以降は楽団に参加できません”と、メンバーに伝えられたのです。いつもどおりのご様子に見えましたが、きっと寂しいお気持ちでいらしたことでしょう。楽団員たちもみんな残念に思いましたが、陛下のご決意の強さを感じました」

同じように陛下は“登山の仲間”にも別れを告げられたという。ある宮内庁関係者によれば、

「ご即位前に、登山でガイドを担当した人物から、『天皇になられてもまた来てください』と言われた陛下は、『それは難しいでしょうね』とお答えになったと聞いています。“天皇になることは登山を諦めること”と、悟っていらしたのでしょう。

陛下は5歳で初めて山登りを体験して以来、170以上の山に登頂され、日本山岳会の会員でもあります。そんな陛下が、登山を断念されるにあたっては、並大抵ではない強いご意志が必要だったと思います。

ご即位前、同級生たちから“いまのお気持ち”を尋ねられ、陛下は『覚悟はできています』と、毅然としてお答えになったそうですが、そのご覚悟にはライフワークともいえるくらい熱中してきた、いくつものご趣味を封印されることも含まれていたのです」

■けがによるご執務への影響を懸念されて

なぜ陛下はそこまでのご覚悟を固められたのか。この宮内庁関係者が続ける。

「理由の1つ目はお時間。陛下としては、できる限りの時間を宮中祭祀、御所でのご執務、外出してのご公務やその準備などにも割きたいとお考えなのでしょう。

2つ目は警備上の理由。皇太子殿下というお立場と、天皇陛下というお立場では警備体制が異なります。“周囲にも気を使わせてしまう”と、管弦楽団の練習や演奏会への参加も遠慮することにされたのではないでしょうか。

そして3つ目が、ご執務への強い責任感です。新たに成立した法律や政令、条約は陛下による書類への署名・押印がなければ正式に発効されません。そういった国事行為の数は、令和6年には1033件にも上っています。

万が一にも登山やスキーでけがをしてしまい、その結果、ご執務が滞ることになってはならないとお考えなのだと拝察しています」

そんな陛下の“禁欲的すぎる生活”を雅子さまや愛子さまも強く心配しているという。

「雅子さまは、いっしょに皇居内を散策されたり、陛下のジョギングに自転車で伴走されたりと、できるだけ陛下に付き添うように心がけていらっしゃるそうです。

また昨年12月には新国立劇場のバレエ公演にご一家3人でお出ましになりましたが、雅子さまと愛子さまも、“陛下にリラックスしたひとときを過ごしていただきたい”と、お考えなのだと思います」(前出・皇室担当記者)

ご婚約時代から数えると、今年2月14日に34回目のバレンタインデーを迎えられる天皇陛下と雅子さま。その絆はいまも強まり続けている。

長年皇室番組を手がけている放送作家のつげのり子さんは次のように語る。

「天皇陛下と雅子さまの仲むつまじいご様子は、数えきれないほど拝見してきました。そのなかでも特に印象に残っているのは、’23年4月の御料牧場でのご様子です。桜を見ようとした両陛下の頭がぶつかってしまったとき、雅子さまが『ごっつんこ』と、一言もらされ、お二人で笑い合われていた場面です。

また今年も、陛下のお誕生日が近づいてきましたが、お誕生日に際しての会見ではいつも、『私と雅子は』『雅子と一緒に』『雅子と共に』というように、雅子さまのお名前を何度も繰り返されます。ご成婚から33年目のいまも陛下にとって、雅子さまが“最愛の人”であり続けていることが、強く伝わってきます」

■新婚デートで訪れた思い出の山

そんな雅子さまが、陛下のために温めているのが、“一日登山計画”なのだという。

「かつて陛下は登山の魅力について、『山に登っているときは雑念がありません。登ることと景色を見ることに没頭しています』と語られました。雅子さまは陛下に“美しい自然のなかで、せめてハイキングのような憩いのひとときを過ごしていただきたい”と強く願っていらっしゃるのです」(前出・宮内庁関係者)

その思いを後押ししているのは、昨年の陛下のお誕生日会見でのお言葉だ。

「山小屋に泊まっての登山というのはなかなか難しいかもしれませんが、今後とも、時間が許せば近くの山に登るなどして、日本の自然の美しさに触れられればと思っています」

前出の宮内庁関係者が続ける。

「雅子さまからの“一日だけでも気分転換を”といったお勧めに、陛下もお心を動かされているのではないでしょうか。

候補と見なされているのは神奈川県の丹沢山系や、東京都西部・山梨県・埼玉県にまたがる奥多摩山系です。

そのなかでも奥多摩山系には高水三山があります」

ご成婚翌年の’94年6月、天皇陛下と雅子さまは初めていっしょに登山をされた。

「高水山(759メートル)から岩茸石山(793メートル)を経て、惣岳山(756メートル)に至るコースです。ベテラン登山家の陛下にとっては、“散策レベル”かもしれませんが、新婚時代の思い出の地ですし、雅子さまにとってもご負担は比較的軽いのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

計画が一日も早く実現することを願うばかりだが、陛下にとっては、自分を心配して山歩きを勧めてくれる雅子さまのお気持ちそのものが、最高のバレンタインプレゼントであるに違いない。

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