「“国の理想”の姿を物語るのは憲法です。この国の未来をしっかりと見据えながら、憲法改正に向けた挑戦も進めてまいります」
2月9日の記者会見で、力強くそう語ったのは高市早苗首相(64)だ。
だが、「高市首相の憲法観自体に疑問が残る」と語るのは、慶應義塾大学名誉教授で、憲法学者の小林節さんだ。
「憲法は、“国の理想”を書くものではなく、国家権力を制限するためのものです。10年以上前、衆議院の委員会に呼ばれ、そういった趣旨のことを述べたことがあります。すると、高市さんは『私は、そういう考えはとりません。憲法は、国家に権力を与えるものです』と、反論してきたのです」
多くの民主主義国家で共有されている常識に真っ向から異を唱える高市氏に驚いたという。
「そもそも、アメリカの初代大統領であるジョージ・ワシントンは、『人は権力を握ると暴走する』と考え、だからこそ最初に『自分たちを縛るルール』である憲法を制定しました。それが近代憲法の成り立ちです」(小林さん)
本来「権力者を縛るべき憲法」を「権力者が国民を縛るための憲法」に書き換えようとしているのではないかと小林さんは危惧している。高市首相が理想とする憲法とはどのようなものか。そのヒントとなるのが、2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」だ。
■「もっとも好きなもの」自民党改憲草案を称賛する高市首相
「たとえば改憲案では、『国民は国旗及び国歌を尊重しなければならない(第3条)』と明記し、『家族は互いに助け合わなければならない(第24条)』と、家庭のあり方にまで国家が踏み込んでいます。
さらに『国防軍(第9条)』を憲法に書き込むことで、国民に国防への協力を求める根拠となり、人権が制約されるおそれがあります」
憲法記念日である昨年の5月3日、自身のYouTubeチャンネルで首相就任前の高市氏は「自民党改憲草案」を示しながら、こう語っている。
「もう黄ばんでおりますが、大事に大事に持っている」
「何度も何度も読み直して、もっとも好きなものなんです」
そう草案への愛着を示すと、「私も意見を述べ、かなりこだわった」という9条の改正案をゆっくりと読み上げて、こう締めくくった。
「日本の国を守り抜くために必要なことはしっかりと書き込めた草案だと私はいまも思っています」
では、高市首相が愛してやまない自民党の改憲草案どおりに、日本国憲法は書き換えられるのか。「現実的にかなり厳しい」と語るのは、東京都立大学教授で憲法学者の木村草太さんだ。
「自民党自体は2017年ごろから現実的な路線に方針を切り替え、自衛隊の明記、緊急事態条項、参議院の合区解消、教育無償化という“4項目改憲”に限定しています。そのなかで特に注意すべきなのは、緊急事態条項の明記です」
緊急事態条項とは、大災害や武力攻撃などの“有事”を理由に、一次的に特別な権限を政府に与えるというもの。自民党と日本維新の会の連立合意文書にも明記され、両党がもっとも改正にこだわっている箇所だ。一見すると「非常時に国を止めないため」の制度に見えるが、「そこに2つの危うさがある」と木村さんは指摘する。
「まず、内閣が“緊急事態だ”と判断すれば、国会を通さずに命令で法律の内容を変えられる点です。立法と行政を同時に握ることになり、権力の歯止めが外れる危険があるのです」
2つ目は、災害などを理由に国会議員の任期を延ばせる点だ。
「選挙ができない場合に“国会機能を維持する”という名目ですが、任期延長を決めるのは議員自身という点が問題です。
前出の小林さんもこう懸念する。
「緊急時に人権の制限が必要な場面は、確かにあります。たとえば、東日本大震災のような災害で、道路を開くために車や墓石、家などを撤去する場合です。でも日本には、すでに対応できる法律がありますから、憲法に書き込む必要はありません」
むしろ「悪用が心配」だという。
「国会で法案が通らない、予算が通らない、支持率が下がったなどという場合に、『諸外国が攻めてくる』『異常事態だ』などと言って、権力を集中させることは十分考えられます」
木村さんも同意見だ。
「デモの規制や逮捕・身柄拘束の条件緩和など、反対派の排除に使われる可能性もあります。かなりむちゃな制度になりかねません」
高市首相はインテリジェンス(情報活動)の強化のため「国家情報局」を発足させる方針を示している。緊急事態条項が悪用されれば、私たちの人権が制限され、こうした機関が“秘密警察”のように集会や井戸端会議にさえ、目を光らせるような暗黒社会が到来する可能性さえあるのだ。
高市首相は、「少しでも早く、国民投票に向けた環境づくりに取り組む」と改憲に前のめりだ。
「参院で保守系野党も取り込めば、最短で年末にも国民投票の発議が可能となります」(木村さん)
その局面で木村さんが懸念するのが、改憲反対議員への圧力だ。
「『どっちにしようか』と迷っている議員に、政権の応援団が相当な圧力をかけることは十分に考えられる。ネット上では誹謗中傷のターゲットにされ、心理的に追い詰められる議員が出てくるでしょう」
さらに、国民投票に至った場合も、こんな懸念がある。
「支持率の高いうちに国民投票に持ち込めば、改憲を事実上の人気投票にしてしまうこともできます。当然、否決された場合は高市氏の責任問題になりますから、『改憲案はよくわからないが、高市早苗には続投してほしい』という理由で賛成が広がる可能性もあります」(木村さん)
“サナ活”のノリで投票すると、国民に痛いしっぺ返しが待っているかもしれない。

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