「ロト7の1等最高当せん金が12億円になったのは2025年2月。それからちょうど1年、今回、ようやく全国の宝くじ売り場のなかで初めて12億円が出ました。

歴史に名を刻んだ快挙です」

こうえびす顔で話すのは、2月13日に抽せんがあった第664回ロト7で1等最高当せん金額12億円が出た兵庫県「伊丹昆陽(いたみこや)チャンスセンター」の販売担当・浅岡伸昭さん。最高当せん金が12億円になって以来、広島銀行のATM(第623回25年4月25日)など3回、12億円は出ているが、全国の宝くじ売り場で販売したなかから出たのは、今回が初となる。

兵庫県「伊丹昆陽チャンスセンター」は伊丹市池尻にあるイオンモール伊丹昆陽の1階にあり、イオンモールの雰囲気に合わせ、黄色を基調としたスタイリッシュな売り場だ。

「イオンモール伊丹昆陽が開業した11年3月、同時にオープン。これまでに億は出ていませんでしたが、昨年5月に発売された近畿宝くじ(100円くじ)で1等・前後賞3000万円が出て『そろそろ億が来るかも』と販売員同士で話していた矢先でした」(浅岡さん)

ロト7の当せん結果は、オンラインで、直接、各売り場の数選宝くじの機械に抽せん日の翌朝に通知される仕組み。浅岡さんによれば、抽せん日の翌14日の朝、売り場に出勤した販売員が数選宝くじの機械を立ち上げたところ、通知が届いていて、それを開くと、ディスプレーにロト7の1等当せん1,200,000,000円の文字が表示されたという。

「最初は数字が大きすぎてピンとこず、改めて桁を確認して、12億円とわかり、びっくりして、すぐに報告がきました(笑)」(浅岡さん)

現在のところ、当せん者は売り場には来ていないが、当せん者が選んだ数字ではなく、クイックピック(発券する機械が自動的に選ぶ買い方)だったことがわかっているという。

「クイックピックで買われたお客さんに12億円が当たったということは、売り場の機械が12億円を呼んだとも言えなくはありません。そこで思い当るのは、この売り場の販売員に大当たりの直前、ちょっとした“幸運”があったことです」

と、意味ありげに浅岡さんはこう続けた。

「ひとりは自転車の寿命が近づいており、腰も痛めているので電動自転車に買い替えようとしたところ、思いがけず息子さんたちがプレゼントしてくれたとか。また昨年、年賀状じまいをした販売員がいまして、それを知らずに届いた20枚程度の年賀状のなかに3等のお年玉切手シートが『3枚』も当たっていて驚いたといいます。こうした小さな“幸運”が、売り場から大当たりが出る“兆し”だったのかもと、販売員と話しています。

よく言われることですが、宝くじの高額当せんの前にはこうした“前兆”が付き物。みなさんもちょっとした“幸運”に遭遇したら、ぜひ、宝くじで運試ししてみてはいかがでしょうか」

また店名にもなっている昆陽は「こや」と読み、全国でも難読として有名な地名。奈良時代の仏僧・行基がこの地に昆陽寺を創設。その名が地名の由来とされている。

「行基さんは奈良の大仏造立の実質上の責任者として知られる人で、この昆陽では庶民のためにため池などの社会事業を指導したと伝わります。庶民に施すことを旨とした行基さんの願いが1300年の時を越えて、この昆陽の地にある売り場に大当たりをもたらしたのかもしれません」(浅岡さん)

参考までに、ロト6とロト7が発売されてから、最初に1等最高当せん金額が出た売り場の一覧表を紹介しておこう。

2000年にロト6が発売後、最初の1等最高当せん金額4億円が出たのは、当時もいまも日本一の行列売り場として名高い東京都「西銀座チャンスセンター」。また13年にロト7が発売になり、初の1等最高当せん金額8億円が2本同時に出て、大きな話題となった香川県「観音寺チャンスセンター」はいまだにロトファンの聖地になっている。今回の「伊丹昆陽チャンスセンター」の今後、どんな“奇跡”の歴史を刻んでいくのか楽しみだ。

【売り場データ】

「伊丹昆陽チャンスセンター」兵庫県伊丹市池尻4-1-1 イオンモール伊丹昆陽内1階 区画No.144

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