3月3日、世界的な総合モーターメーカー「ニデック(旧日本電産)」が不正会計をめぐる第三者委員会の調査報告書を公表。創業者の永守重信氏(81)による常軌を逸した業績プレッシャーの実態が明らかになった。

報告書は、一連の会計不正の最大の原因を「過度な業績プレッシャーの存在」と認定。非現実的な目標設定と、永守氏をはじめとする経営幹部による「苛烈ともいえる強いプレッシャー」が日々かけられていた実態を指摘し、「永守氏の経営理念が実際の経営現場では破綻を来していたと評価せざるを得ない」と結論付けた。

報告書によると、永守氏が業績目標未達の幹部を大勢の面前で一方的に罵倒することが日常化していたという。社外から転職してきた元経営幹部が「最早、日本では受け入れられないことであり、強い憤りと反発を感じた」と供述するその内容は、永守氏自身が、過去の自らの指導を「犬や猫のように罵倒叱責」していたと表現していた通り、以下のような人格否定に近い言葉が並ぶ。

「どいつもこいつもやる気なしの無責任野郎ばかり揃いやがって! 経営音痴の数字づくりではどんどん目線が下がっていく。却下だ。全員やめてくれや! こんな人物と一緒に仕事は出来ぬ!」

「大きなチャンスを貰っておきながら、そのチャンスを掴めず問題ばかり発生させている現在の君の醜態は君の怠慢たる人間性が主因だと思うがな! 恥を知るべきだ!」

「君が日本電産に入社してからの2年半で、君が会社に与えた損失または、得るべき利益の機会損失も含めて、本日現在800億円を超える金額になっている。まさに『君は日本電産を潰すために来たのか?』という問いになる」

「赤字は罪悪、事業計画未達は悪、規則違反は犯罪である。」

また、永守氏はこうした暴言を頻繁にメールやチャットを送っていて、メールのCCにはほかの多数の経営幹部が含まれていることも少なくなかったという。そうした際に、解雇や降格の人事権をちらつかせて幹部を追い込んでいたことも指摘されていて、第三者委員会は、これらが単なる「言葉の綾」ではなく、実際に降格や退職が繰り返されていた事実に基づく「恫喝」であったと評価している。

こうしたプレッシャーの結果、グループ内の多くの拠点で不正会計が蔓延し、経営の健全性が著しく損なわれていた実態が浮き彫りとなった。

Xでは、このパワハラや暴言の詳細を明らかにした272ページにも及ぶ報告書の内容に衝撃が広がっている。

《ニデックの報告書えげつない… こんなの毎日送られてたら頭おかしくなるわ…》
《ニデック報告書の、グループ会社CFOの退職時のメール内容、胸が締め付けられるわ…》
《ニデック第三者委員会の調査報告書、読んでいて正直かなりシンドいものがあるな》

今回の不祥事を受け、ニデックの役員4名に対し辞任や報酬返上などの厳しい処分が下され、今後は企業風土の改善を目指していく。

創業者が残した大きすぎる“負の遺産”を払拭することができるのか――。

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