3月23日、忽然と姿を消した京都府南丹市の小学6年生、安達結希さん。当時、小学5年生だった安達さんは、卒業式に出席するため父親に小学校へ送ってもらったという。

最大の謎とされているのが“空白の150m”だ。

「父親が送り届けたとされる場所から学校までは、わずか150mしかありません。しかも午前8時という通学時間帯で、周囲にはほかの児童もいるはずの時間帯です。それにもかかわらず、防犯カメラにもドライブレコーダーにもいっさい映っておらず、目撃証言もありません。この状況は非常に不可解です」

そう指摘するのは、現地で取材をおこなった元神奈川県警刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏だ。南丹市は田園や山林が広がる地域ではあるものの、周辺には住宅や企業が点在し、防犯カメラが設置されている場所も複数、存在する。

「学校や児童クラブにも防犯カメラがありますし、道路を走る車のドライブレコーダーもあります。それだけの環境がありながら、これだけ大規模な捜索がおこなわれてもいっさい痕跡が見つからないというのは、やはり異例です」

事態が動いたのは3月29日。安達さんの通学バッグである、黄色いランリュックが、学校から約3km離れた山中にある峠道沿いの、ガードレールの裏で発見されたのだ。

「ランリュックの発見後、その周辺を重点的に捜索するのではなく、早い段階から自宅周辺に絞って大規模な捜索をおこなっています。4月7日には規制線が張られ、鑑識や科捜研、捜査幹部が集結し、朝7時から約60人規模での捜索がおこなわれました」(事件担当記者)

小川氏が、規制線の意味を解説する。

「実際に家宅捜索がおこなわれたかどうかは、警察は発表していませんが、この日の動きは、それまでの捜索とは明らかに異なります。

鑑識がヘアキャップや靴カバーを着用していましたが、通常、これらは室内で、痕跡を損なわないようにするために使用されるものです。道路上の捜索で使われることは、基本的にありません。

現場保存を前提とした対応であり、なんらかの痕跡を探す前提に、動いていた可能性が高いです。単なる捜索ではなく、“検証”に近い段階だったと見ています」

さらに、小川氏は当日の状況にも着目する。

「早朝からメディアが集まっていたことを踏まえると、この捜索自体がある程度、外部に示されたうえでおこなわれていた可能性があります。自宅裏の空き別荘も対象となっていることから、所有者や管理者に事前連絡をして、鍵の手配なども含めて、準備が整えられていたと考えられます。こうした場合、通常は捜索差押え許可状、いわゆる令状を取得して臨むことになります」

一方で、捜索範囲は小学校と自宅の間にある神社周辺などにも広がっており、現時点でも焦点は絞り切れていない状況だ。4月10日時点でも捜索は続いており、スコップを手にした捜索員の姿も確認されている。

今後の展開について、小川氏は“目に見えない痕跡”の重要性を指摘する。

「ランリュックのような目に見える所持品だけでなく、血痕や体液、DNA、アンモニア反応といった科学的痕跡が検出される可能性もあります。そうした証拠が本件と結びつけば、結希さんの発見、または疑惑が持たれている人物の任意同行など、捜査が大きく動く契機になることも考えられます」

世間は1日でも早い解決を願っている。

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