100m引きずられボコボコに「神戸山口系」幹部撲殺の修羅場の画像はこちら >>

(乱闘騒ぎの現場となった和歌山市内のラウンジ前)



「男たちが怒声を上げて揉めている」


10月9日の午前1時ごろ、和歌山市内の繁華街から、警察にそんな通報があった。



駆けつけた捜査員が見たのは、雨の路上に倒れている男性の姿。

神戸山口組の中枢組織である山健組傘下組織の紀州連合会・松下功会長(50)だった。



松下会長は病院搬送後に死亡。死因は、頭部に激しい暴行を受けたことによる外傷性くも膜下出血だった。



「松下会長は、副組長らと現場近くのラウンジにいた。このラウンジは六代目山口組直参組長と関係が深い店だ。松下会長らは、支払い時に金額をめぐって揉めたため、店は直参の組事務所に連絡し、詰めていた8人ほどが店に急行したようだ」(和歌山県警関係者)



「何しに店に来たんだ」



そんな怒鳴り声が、近所に響いていた。数人の男たちが、店を出た松下会長らを取り囲んだ。そして、路上で掴み合いの喧嘩が始まったという。



「男たちは松下会長を100mも引きずり、頭を蹴り上げ、会長が倒れたところを馬乗りになって殴打を繰り返した。ついていた組員は会長をかばうように覆いかぶさっていたが、かなりの負傷を負った」(前出・県警関係者)



10月14日現在、犯人は逃走しており、逮捕に至っていない。ヤクザ界に詳しいジャーナリストは言う。



「神戸側は『酒のうえでの揉めごとだ』として、六代目側との抗争とは認識していません。

今後も緊張感を持ち、脇を甘くしないようにとの通達が出たのみでした」



ラウンジと関係が深い六代目側直参組織は、和歌山を拠点とする団体。東京在住のあるヤクザはこう話す。



「この組織は、神戸側若頭代行の織田絆誠(よしのり)・山健組副組長の出身組織でもある。かつて『殺しの軍団』と呼ばれた柳川組の流れをくむ名門で、三代目山口組時代には組員が1000人以上いた。一時は分裂したが、先代の組長が除籍処分され、再統合した。ただ、山口組分裂時に神戸側に移った組員もいた」



今回の撲殺事件は新たな抗争の火種を作ってしまった。分裂状態が続いたまま、1年2カ月が過ぎようとしている。長引けば、より多くの「修羅場」が発生するかもしれない。


(週刊FLASH 2016年11月1日号)

編集部おすすめ