第一印象は「良さそうな人だな」と思って近づいてみたら、実際はかなり違っていた……そんな経験はありませんか?

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今回は、そんな“ひょう変”にまつわるエピソードをご紹介しましょう。

優しくて胸板の厚い彼と3回目のデートへ

星野瑠美さん(仮名・31歳/契約社員)は、マッチングアプリで知り合った真輔さん(仮名・34歳/会社員)と3回目のデートの約束をしました。

「真輔さんは物静かなタイプなのですが、私の話をニコニコしながら聞いてくれる優しい人です
見た目はガッチリしていて胸板が分厚くて、私の好みなんですよ」

ランチデートを2回したことで真輔さんの人となりが大体分かり、好感を持った瑠美さんは「よかったら次は野球観戦デートをしませんか?」と誘ったそう。

「野球観戦は私の趣味なのですが、真輔さんが私の応援しているチームに興味を持ってくれたので、隣で解説しながら一緒に盛り上がれたら楽しいかなと思ったんですよね」

飲んだり食べたりしながらナイターを満喫

真輔さんが乗り気でOKしてくれたので、2人はある日の仕事帰りにスタジアムの近くで待ち合わせてナイターを観に行きました。

「夜風の気持ちいい日で、スタジアム独特の開放感と熱気に真輔さんも興奮気味で『初めてでも、こんなに楽しめるところだったんだね』と喜んでくれて、私まで嬉しくなりました」

物静かな彼が“ビールでひょう変”して大迷惑!後日、謝罪とともに「まさかのひと言」が届いてア然
野球場
そして売店に行き、スタジアム名物の唐揚げやホットドッグを買い求め、夕食タイムに突入。

「私がいつもの習慣でビールを買い『ここのビールやレモンサワーすごく美味しいんですよ』とお勧めすると、真輔さんはちょっと迷っているような雰囲気でしたが『じゃあ1杯だけ飲もうかな?』とビールで一緒に乾杯してくれたんですよ

試合はホームランが何度も出て会場は大盛り上がり。そんな中で美味しいおつまみと一緒に飲むビールは格別でした。

「私が売り子さんに声をかけてビール2杯目のビールを買う時、また真輔さんに『もう1杯いっちゃいます?』と聞いてみたら『う~ん』と悩みながらも『じゃあこれで最後にする』とまた一緒に乾杯したのですが……」

「ぎゅーしてよぅ!」ビールを5杯飲んだ彼がひょう変

さて、2人の間に何が起こったのでしょう?

「2杯目を飲み終えるあたりから、かなりご機嫌になってきた真輔さんは自ら売り子さんを呼んでビールを買うようになり、あっという間に5杯目も飲み干してしまったんですよ

すると明らかに泥酔してトロンとした目の真輔さんが、瑠美さんの肩に頭をのせてしなだれかかってきました。

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ひょう変
「『瑠美にゃ~ん、ぎゅーしてよぅ! ねぇ抱っこ』と赤ちゃん言葉で甘えてきたので、ビックリしてしまいました。あの物静かでクールな真輔さんが? 嘘でしょ? という感じでしたね」

野球観戦を妨害した彼をタクシーに叩き込む

しかも、試合をちゃんと観たい瑠美さんに目隠しをして邪魔をしてきた上に、「ボールより僕を見てってば! かまってよ!」と駄々をこね始めてしまい……それがとても鬱陶(うっとう)しかったんだそう。

「もう我慢ができなくなり、試合の途中で真輔さんの手を引っ張りスタジアムを出ると、停まっていたタクシーの中に叩き込んでやりました。私はひとりスマホで野球の配信を観ながら電車で帰宅しましたね」

謝罪とともに届いた「呆れたひと言」

翌朝、真輔さんから謝罪のLINEが届き「お酒に弱いくせに、楽しいとつい飲みすぎてあんな風に絡んでしまうクセがあって……。本当にすみません。ですが、そんなダメな部分も受け入れて、僕と今後も仲良くしてもらえたら嬉しいです」と綴ってありました。

瑠美さんはどうしてもそんな気持ちにはなれず「ごめんなさい。記憶を飛ばすほど飲むのは危ないので、気をつけた方がいいですよ」とだけ返し、即ブロックしました。


「酔って攻撃的になったり暴力を振るうような人よりはずっとマシだとは思いますが、私はそんな簡単に正気を失うような男性にはうっとりできないんですよね。中にはクールな男性が甘えてくるギャップ萌えがたまらないという女性もいると思いますが、私は危機管理能力の高い男性じゃないと嫌なんですよ」とため息をつく瑠美さんなのでした。

<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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