そこで今回は、意外と簡単にできる、腸内環境の状態をチェックする方法をご紹介します。もしかしたら、あなたの腸くんがSOSサインを出しているかも……。研究結果を基に解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
意外と簡単! 腸内環境をセルフチェックする方法
実は、腸内環境の状態は意外と簡単にチェックすることができます。最近では、腸内細菌の細かい検査をすることもできますが、普段の生活の中で確認できる方法もあるのです。具体的には「茶色の宝石(便)の状態」を毎日見ること! もっとも手軽で効果的かつ、便の状態を観察することは、腸内環境を知る上で重要な指標の1つとされています。

腸内環境が「良いのか・悪いのか」を判断する重要性
では、そもそもなぜ腸内環境の状態を知ることが大切なのでしょうか? その理由は、腸内環境が様々な健康問題と関係しているから。具体的には、パキスタンのガバメントカレッジ大学の研究を参考にすると、以下のような影響が懸念されています。(※1)・体重や体脂肪の増加
・免疫力の低下
・肌荒れやアレルギー
・メンタルヘルスの悪化
つまり、腸内環境はお腹の調子だけではなく、体調全般に大きく影響する可能性があるのです。もし腸内環境が悪化していることに気づかないまま放置してしまうと、様々な不調につながることに……。なので、定期的にチェックして、早めに対策をしていきましょう。
便の状態でわかる! 腸内環境チェック方法
それでは、具体的な腸内環境のチェック方法を見ていきましょう。まずは、便の状態を確認することから。ポイントは、以下4点です。①形状
よく聞くかもしれませんが、理想的な便の形は「バナナ状」と言われています。適度な柔らかさがあり、形が崩れにくい状態。水っぽかったり、コロコロしていたりする場合は、腸内環境が悪化している可能性があるため要注意です。
②色
健康的な便の色は「黄土色~薄茶色」です。理由は、腸内細菌のバランスが崩れると、それに伴い黒っぽく変化するからです。また、極端に白っぽかったり、血が混じっている場合は、病気が隠れていることがあるので病院で診察を受けましょう。
③におい
便には当然臭いがありますが、極端に強い臭いがする場合は、腸内の腐敗が進んでいる可能性があります。特に「腐った卵」のような臭いがする場合は、要注意です。(特定の食べ物によって、一時的に臭いが強くなる可能性もあります。)
④回数
排便は1~2日に1回が理想的です。3日以上出ない場合や、逆に1日に4回以上出る場合は、腸内環境が乱れていたり、栄養素をしっかり吸収できていなかったりする可能性がありますよ。
便以外から分かる「意外なサイン」
実は、便の状態以外にも、腸内環境の状態を知るヒントがいくつかあります。以下3点を確認してみてくださいね。
お客さんとお話させていただくと、「便秘になると肌が荒れる、吹き出物が出る……」といったご相談を受けることが本当に多いです。実際に、中国農業大学の研究では、腸内環境の乱れが「肌の乾燥や炎症」「アレルギー反応」を引き起こす可能性が報告されています。(※2)脳腸皮膚相関とも呼ばれていますよ。
②疲労感
なかなか疲れが取れない、朝起きても体がだるい、という症状も腸内環境の乱れのサインかもしれません。なぜなら、腸内環境の悪化によって栄養素の吸収が悪くなると、当然体の疲れを取ることができないからです。
③精神状態
「脳と腸は繋がっている」と聞いたことはないでしょうか。上記のお肌にも通じますが、腸内環境はさまざまな場所と関係を持っています。なので、イライラしやすい、集中力が続かないなどの症状も、腸内環境の影響で起きている可能性があるのです。
より正確に知りたい人向け! 腸内細菌検査ってどうなの?
ここまでお伝えした方法で、ある程度腸内環境の状態を把握することはできます。ただし、より正確に知りたい場合は、腸内細菌検査を受けるのも良いでしょう。腸内細菌検査とは、便のサンプルを採取して、腸内にどのような細菌がどれくらいいるのか? を調べる検査です。主に以下のような種類があります。難しい言葉が多いので、ざっくり読み飛ばしてください(笑)。

・短鎖脂肪酸測定:腸内細菌の代謝産物(短鎖脂肪酸)を調べる
・菌数測定:特定の細菌の数だけを調べる
検査費用は、種類にもよりますが5,000円~80,000円程度。ネット通販サイト経由や一般的な医療機関、専門クリニックでも受けることができますよ(※検査キットの取り扱いがある機関のみ)。
自分の腸内環境を知って、適切な腸活をしよう!
今回は、腸内環境のセルフチェック方法から、腸内細菌検査についてもお伝えしました。では、そもそもなぜ腸内環境が悪くなるの? という点については、過去の記事を見てみてくださいね! もちろん、今後も最新情報をお伝えしますので、要チェックです!腸活するのは、早ければ早いほど効果が出やすいです。そして誰でも、今日が一番若い。なので今すぐ腸活に取り組みましょう! まずは腸内環境を知ることが大切なので、ぜひチェックしてみてくださいね!
出典(※1)Muhammad Afzaal「Human gut microbiota in health and disease: Unveiling the relationship」(2022)
(※2)Ting Gao「The Role of Probiotics in Skin Health and Related Gut–Skin Axis: A Review」(2023)
<文/腸活の研究家ざっきー>
【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii