どれだけスキンケアに気をつけていても、お肌が乾燥したり、ニキビや肌荒れが気になったり……そんなことはありませんか? 不調の原因は、外側のスキンケアではなく、内側のスキンケアにあるかもしれません! 内側のスキンケアとは、「腸活」のこと。

“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落と...の画像はこちら >>
筆者は、比較的お肌の状態が良いですが、きっと腸活のおかげもあると思っています。
というのも私たちの腸の中には、微生物(腸内細菌)が住んでいて、そのバランスが肌の健康に大きな影響を与えることがわかってきているのです。今回は、腸と肌の関係について、科学的根拠に基づいて解説しますのでぜひ参考にしてみてくださいね!

腸とお肌の深い関係

腸とお肌の関係のことは「腸-皮膚軸」と呼ばれています(※1)。名前の通り、腸内環境の状態が、お肌(皮膚)の状態にも影響を与えるということですね。では、具体的にはどのように影響を与えてしまうのか? 主に2つがあると考えられています。

① 細菌同士がお互いに影響を与え合う
② 腸のバリアが弱くなることでお肌にダメージ


そもそも、腸とお肌には「微生物(細菌)」が住み着いています。最近では、スキンケアの製品の中にも「お肌の細菌に注目したもの」がたくさん出てきていますよね! 腸の細菌とお肌の細菌が、お互いに影響を与えている可能性があるのです。

腸内環境が悪くなるとお肌に悪い理由

腸からお肌に影響を与える時、もっとも大きい要素が「腸のバリアの崩壊」です。イメージとしては、腸とお肌は「腸」「バリア」「血管」「お肌」の順番でつながっている感じ。つまり、通常であれば腸とお肌の間にはバリアがあるため、そこまで影響を与えません。

しかし、腸のバリア機能が弱くなると……

“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落としていること」。今すぐ取り入れたい“3つの食材”は
肌荒れを気にする女性
① 腸のバリア機能が弱くなる
② 腸にある有害物質がバリアを飛び越えて血液中に侵入
③ その物質が直接お肌に影響を与える
④ 又は有害物質により炎症が起き、お肌に影響を与える


このように、お肌に悪影響が与えられてしまうのです。

腸内環境の悪化による具体的なお肌への影響

腸内環境が悪くなると、それにともなってバリア機能が弱くなってしまいます。ですので、普段から腸活をして腸内環境を良い状態に維持することが重要です。では、「腸-皮膚軸」により、具体的にどのような影響が懸念されているのでしょうか?

特に以下の症状は、腸内環境の悪化によりリスクが増えると考えられています。

・ニキビ
・吹き出物
・アトピー性皮膚炎
・乾癬(かんせん)
(編集部注:皮膚の炎症が慢性的に起こる病気のこと)

もちろん、お肌の状態は、遺伝や環境の影響も大きく受けます。ですので、腸だけが問題ではないのですが、一度「腸内環境が悪くなっているのかも……」と疑ってみる価値はありそうです。


腸からお肌をキレイにする方法

お伝えした通り、お肌をキレイにするためには、腸内環境に注目することも大切です。ここからは「腸からお肌をキレイにする」ための、具体的な方法を見ていきましょう! 主に3つがあります。

① スキンケア製品を見直す
② 美腸&美肌に良い食材を意識する
③ 朝に外を1分散歩する


“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落としていること」。今すぐ取り入れたい“3つの食材”は
スキンケアを見直す女性
まずは、普段お使いになっているスキンケア製品を見直してみましょう。当然ですが、お肌にとっては外側からの影響も大きいです。特に見逃しがちなのが、香料です。スキンケア製品は、使い勝手が良いように香料が使用されていることが多いですよね。

しかし、香料は、お肌の細菌にとってあまりよいモノではありません……! できれば、香料が入っていない製品を使うようにしましょう。

美腸&美肌に良い3つの食材

腸内環境を整えながら、お肌にも良い効果を与える食材がいくつかあります。今回は、特におすすめの3つをご紹介しますね。

① 生芋こんにゃく

“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落としていること」。今すぐ取り入れたい“3つの食材”は
ざる上の生芋こんにゃく
② パイナップル

“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落としていること」。今すぐ取り入れたい“3つの食材”は
皿に盛られたパイナップル
③ 米麹甘酒

“肌の乾燥”や“ニキビ”、スキンケアで改善しない人が「見落としていること」。今すぐ取り入れたい“3つの食材”は
米こうじと甘酒
これらの食材は、腸内環境を改善しながら、お肌にも良い効果があると確認されています。たとえば、生芋こんにゃくには「セラミド」と呼ばれる成分が豊富に入っています。セラミドは、化粧品にも配合されている成分の1つですが、口から摂取することでも効果があるのです(※2)。

まずは1つだけでも意識してみて

その他、朝に外を散歩することもおすすめです! というのも、腸と皮膚が繋がっているだけではなく、脳も相互に影響を与えあっています。脳を休めることが、お肌にも良いので、朝散歩をしてリラックスすることもおすすめなのです。


最初はハードルを下げることが大切なので、朝の散歩は「1分」と書きましたが、慣れてきたらもっと長く取り組んでみましょう! もちろん、今日お伝えした全てを取り入れる必要はないので、まずは1つだけでも意識してみてくださいね。

出典(※1)Md Rayhan Mahmud「Impact of gut microbiome on skin health: gut-skin axis observed through the lenses of therapeutics and skin diseases」(2022)
(※2)Taro Uchiyama「Oral Intake of Glucosylceramide Improves Relatively Higher Level of Transepidermal Water Loss in Mice and Healthy Human Subjects」(2008)

【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
編集部おすすめ