道休蓮(どうきゅう・れん)という三文字の名前が、とにかく印象的である。父は、野球選手のダルビッシュ有。
モデルとしての活動を開始した道休蓮は、2025年1月にモード誌『SPUR』表紙モデルとして早くもデビュー。あわせて開設されたInstagram初投稿(2025年1月21日)のキャプションには「game start」と野心的なフレーズが記した。
男性俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、道休蓮の魅力を解説する。
身長は182センチ。ありあまるポテンシャルをゆったり、のびやかに、でも静かに熱が籠る眼差しで表紙カットに刻印する。ひとつ年を重ねた現在でも17歳とは思えない佇まい。
どこにこんな才能がいて、いったいどこからこんなメロウな色っぽさを醸しているのか。と、まぁひたすらもったいぶりたくなるこの大型新人の名前は、道休蓮という。
年に6回くらい休暇期間に帰国している。その帰国中に表紙デビューである。学校が休みだから、生まれた地でちょっとモデルでもやってみるか。みたいに思ったのか(いや、どんな魔法だよ!)。
あぁ、そうだ、道休蓮が生まれた2008年当時、ダルビッシュは北海道を本拠地にする日本ハムファイターズのスター選手だった。夫婦関係にあった紗栄子と札幌のある有名スーパーマーケットで買い物する姿がよく話題になった。あのとき、まだ幼い道休蓮も手を引かれて買い物していたのかしら。
この動画によって、道休蓮が紗栄子の息子である事実が初公表された。それによって自動的にダルビッシュの息子である事実も明らかになったわけだから、あのエキゾチックな佇まいの理由が納得できた。
一方で紗栄子は「七光りって言われちゃう」と心境を語る。芸能人の子女であれば、誰でもこの不名誉極まりないレッテルを貼られてしまう。だからなのかどうか、表紙デビューした時点では紗栄子の息子である事実は、公表されていなかったのかもしれない。
インタビュアーが最初に質問したのは、名前について。
印象派の画家クロード・モネがライフワークとして取り組んだ連作『睡蓮』である。日本語で「蓮」というとき、「睡蓮」を意味することが多い。
今年はちょうど『睡蓮』をメインにした国内最大規模のモネ展が開催された。モネの連作『睡蓮』は、同じ睡蓮の絵でも一枚一枚表情が違う。そんな絵画世界をも豊かに想起させる名前を持つ道休蓮もまた、表紙カットに象徴的なように、ワンカットごとに一瞬の表情を宿らせる。
この劇的にあざやかな変化が、17歳という年齢の道休蓮からリアルタイムで更新され、それがすぐさま表現として結実している。
<文/加賀谷健>
【加賀谷健】
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修
俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。
母は、タレントで実業家の紗栄子。と聞いて、なおさら興味深い。
モデルとしての活動を開始した道休蓮は、2025年1月にモード誌『SPUR』表紙モデルとして早くもデビュー。あわせて開設されたInstagram初投稿(2025年1月21日)のキャプションには「game start」と野心的なフレーズが記した。
男性俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、道休蓮の魅力を解説する。
17歳とは思えない佇まい
これはちょっと久しぶりに、掛け値なしで大型新人登場という感じ。2025年1月、16歳でモード誌『SPUR』(1月23日発売3月号)表紙で、モデルとしてデビュー。8ページもの特集で、この大型新人の“PROLOGUE”(序章)が描かれ、打ち出された。身長は182センチ。ありあまるポテンシャルをゆったり、のびやかに、でも静かに熱が籠る眼差しで表紙カットに刻印する。ひとつ年を重ねた現在でも17歳とは思えない佇まい。
どこにこんな才能がいて、いったいどこからこんなメロウな色っぽさを醸しているのか。と、まぁひたすらもったいぶりたくなるこの大型新人の名前は、道休蓮という。
表紙カット一枚で、見る者を虜にする彼のことをもっと知りたい……。
帰国中に表紙デビュー
道休蓮は、2008年北海道生まれ。父は、プロ野球選手として現在はサンディエゴ・パドレスで活躍するダルビッシュ有。母は、タレントの紗栄子。9歳のとき、イギリスに留学。全寮制の学校で学ぶ。年に6回くらい休暇期間に帰国している。その帰国中に表紙デビューである。学校が休みだから、生まれた地でちょっとモデルでもやってみるか。みたいに思ったのか(いや、どんな魔法だよ!)。
あぁ、そうだ、道休蓮が生まれた2008年当時、ダルビッシュは北海道を本拠地にする日本ハムファイターズのスター選手だった。夫婦関係にあった紗栄子と札幌のある有名スーパーマーケットで買い物する姿がよく話題になった。あのとき、まだ幼い道休蓮も手を引かれて買い物していたのかしら。
当時、筆者はそのスーパーの近所に住んでいたから、ついつい想像してしまう。
紗栄子の息子である事実
紗栄子が、道休蓮の写真をパリのデザイナーに見せて、これはモデルになるべきだと念を押されたという。4月18日に紗栄子の公式YouTubeチャンネルで公開された動画では息子のモデルデビューについて語っている。この動画によって、道休蓮が紗栄子の息子である事実が初公表された。それによって自動的にダルビッシュの息子である事実も明らかになったわけだから、あのエキゾチックな佇まいの理由が納得できた。
一方で紗栄子は「七光りって言われちゃう」と心境を語る。芸能人の子女であれば、誰でもこの不名誉極まりないレッテルを貼られてしまう。だからなのかどうか、表紙デビューした時点では紗栄子の息子である事実は、公表されていなかったのかもしれない。
「蓮」という名前から連想するもの
でもそんな心配をする必要はあまりない。表紙カット一枚であれだけ魅力を放つ才能はたしかなものである。『SPUR』に掲載された道休蓮本人のインタビュー(【道休蓮】さんにインタビュー「自分のスタイルを見つけて、それをやり通したい」。16歳で初のファッション撮影に挑戦!)を読むと、その魅力がさらに伝わる。インタビュアーが最初に質問したのは、名前について。
道休蓮が生まれる前から紗栄子が花の名から名付けようと考えていたという。インタビュー記事の地の文には「まずは印象的な“蓮”という美しい名前の由来」と書かれている。「印象」と「蓮」。このワードの連関から思わず連想するもの。
印象派の画家クロード・モネがライフワークとして取り組んだ連作『睡蓮』である。日本語で「蓮」というとき、「睡蓮」を意味することが多い。
今年はちょうど『睡蓮』をメインにした国内最大規模のモネ展が開催された。モネの連作『睡蓮』は、同じ睡蓮の絵でも一枚一枚表情が違う。そんな絵画世界をも豊かに想起させる名前を持つ道休蓮もまた、表紙カットに象徴的なように、ワンカットごとに一瞬の表情を宿らせる。
この劇的にあざやかな変化が、17歳という年齢の道休蓮からリアルタイムで更新され、それがすぐさま表現として結実している。
<文/加賀谷健>
【加賀谷健】
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修
俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。
日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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