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女性は男性ほど昔の恋愛を引きずらないと言いますが、あくまでケースバイケース。全員が必ずしもそうではないですし、相手によっても異なるものです。
また、自分の中では完全に過去の恋愛だったとしても再会を機に再び…なんて場合もあるでしょう。
取引先の担当者がまさかの中学時代の元カレ
化成メーカーに勤める若村こずえさん(仮名・31歳)は、初めて付き合った中学時代の同級生と4年前に仕事で再会。取引先の担当者として来社したのが彼で、彼女は直属の上司と2人で対応しました。最初は元カレだと気づきませんでしたが、貰った名刺を確認すると同じ名前。改めて顔を見ると昔の面影が残っており、この時点で間違いないと確信したそうです。

「ひょっとして○○中にいましたか?」
ところが、打ち合わせを終えた後、「若村さん、ひょっとして○○中にいましたか?」と彼が唐突に尋ねてきます。ここで彼女はすでに勘づいていたことを明かしましたが、お互い次の仕事があったので、ひとまずプライベート用のLINEを交換。すると、早速その日の夜に連絡が来たそうです。「彼とは高2のとき、学校帰りに地元の駅で偶然会ったのが最後。10分ほど立ち話をしてそれっきりだったため、約10年ぶりの再会でした。近況報告や昔の思い出などで盛り上がり、気がつけば2時間以上も長電話していました」
ちなみに彼と付き合っていたのは、中1の冬から中3の夏までの約1年半。最後はお互い進学校を目指していたため、別れた理由も受験勉強に専念というもので仲違いしたわけではありませんでした。
「中3のときはクラスが別々でしたが、それでも時々連絡は取り合ったりして友人としての関係は続いていました。結局、違う高校に進学したこともあって卒業後は疎遠になっていましたが、このときの再会をきっかけに連絡を取り合うようになりました」
とはいえ、連絡はもちろん、友達として。こずえさんはこの前の年に恋人と別れてフリーでしたが彼には交際相手がいて、そのことも本人から聞いていました。ただし、それを抜きにしても彼とのことは完全に終わったことで未練もなく、ヨリを戻したいとは思っていなかったそうです。
「だって中学時代の元カレといってもキス止まりの関係でしたし、友達の延長線みたいな感じだったんです。だから、彼が当時彼女との関係があまり上手く行ってないと聞いたときは親身に相談に乗ってあげたし、変な誤解を招かないように2人きりで会うのも避けていました」
恋人にフラれた彼を慰めているうちに…
しかし、再会からおよそ半年後、彼はその女性から別れを告げられてしまいます。そこで傷心の彼を慰めようと初めて2人で飲みに行ったところ、向こうから誘われる形で初めて関係を持ってしまいました。
けど、本音を言うと嬉しかった。再会した当初は恋愛対象として見てませんでしたが、少しずつ彼のことを意識するようになっちゃったから。それでも向こうは恋人がいたし、こちらの気持ちを伝えるつもりはなくて応援してあげようと思っていました。ただ、いざ結ばれても彼の態度を見てこれ以上の関係になるのは無理だと思いました」
彼からの電話
また疎遠になることも覚悟したこずえさん。しかし、その2日後の夜に「電話してもいい?」と彼からLINEが。
その後、2人は順調に交際を重ね、1年前に入籍。コロナ禍で友人たちを招いての結婚式は断念し、小規模な式になってしまうも今は幸せだといいます。
昔の仲間と交流する機会を作ってくれたと周りから感謝も
「すっかり関係が途切れていた中学時代の同級生が私たちのためにお祝いのメッセージを送ってくれて、そのうち何人かとは家が近所同士で親しくやっています」周りの友人たちからは「私たちがこうしてまた会えるのもこずえたちのおかげだよ」と感謝をされいるとのこと。
「私は好きな人と結婚できたし、同級生たちにも昔の仲間と交流する機会を提供できたので、そこは本当によかったなと思っています」
中学時代の同級生と再会して交際するのはそこまで珍しくないですが、10年以上ぶりの再会で相手が当時の元カレというのはレアケース。けど、こんな形で結婚というのもロマンチックでいいかもしれませんね。
<文/トシタカマサ イラスト/朝倉千夏>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。