約2か月の休養期間を経て、5月2日放送のラジオ『ごぶごぶラジオ』(MBS)で活動を再開し、音楽フェス『ごぶごぶフェス2025』にも登場。
復帰の“浜田雅功” 見せつける圧倒的力量
浜田は各番組で休養前と変わらない活躍を見せ、視聴者を安心させている。6月1日放送の『ガキの使い』では、共演するココリコ・田中直樹に久々のドツキツッコミを披露。企画「ガキ使ジジ抜き」でも大暴れし、浜田らしい笑いを生み出した。また、『プレバト!!』では2時間スペシャルでのMC復帰となり、テンポの良い進行を見せ番組を盛り上げた。ツッコミやゲストイジリも冴え渡り、「浜田がいるだけで番組がおもしろくなる」と再確認した視聴者も多かっただろう。
浜田の休養中は吉本興業の芸人を中心に各番組で代役MCが起用されたが、今回の復帰でその力量との差を感じた人も多いだろう。では、なぜ浜田はMCとして特別な存在なのだろうか?
唯一無二の「緊張と緩和」を生み出す存在感

浜田はこれまでの活動の中で粗野で暴力的なイメージがついているため、番組収録時には出演者に緊張感が生まれる。現在の浜田は以前より丸くなっているものの、その圧倒的な存在感は健在だ。
特に、芸人たちには他の番組では感じられない独特な緊張感があり、その結果として「緊張と緩和」の状態が起きる。それに加えて、「恐ろしい浜田をイジる」という構図で生み出される笑いもあり、他のMCの番組では起きない現象が数多く発生しているのではないだろうか。
また、浜田の声にも魅力がある。独特な甲高い声は私たち日本人には聞き慣れたもので安心感を生み出す。
科学的な説明はできないが、視聴者に安心感や気持ちよさを与えるのが浜田の声だ。こうした点から、浜田はMCとして特別な存在であり、代わりがきかない芸人だと言える。
『ダウンタウンチャンネル(仮)』がもたらす懸念

同チャンネルは休養中の松本人志が仕掛けるサービスで、ダウンタウンのコンテンツが集約されるという。当然ながら浜田も全面的に参加することになるだろう。
原稿を執筆している6月上旬時点では、どんなコンテンツを配信するかは発表されていないが、浜田が稼働する場面が多いことは予想される。『ダウンタウンチャンネル(仮)』が始まることで、休養前よりもハードスケジュールになる可能性が高い。
今後の活動への期待と不安
現状、ダウンタウン関連の番組で終了する予定なのは『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)のみ。浜田の休養理由は公表されていないが、病気ではなく過労だと推測される。そうなると、『ダウンタウンDX』が終了するとはいえ、『ダウンタウンチャンネル(仮)』が始まることで、また浜田が体調を崩して休養する危険もある。当然、ダウンタウンとして担当するサービスだけに、浜田も『ダウンタウンチャンネル(仮)』に松本と同じく強いこだわりを持つだろう。
今回の休養で、浜田がテレビに必要なMCであることがハッキリと証明された。それだけに、『ダウンタウンチャンネル(仮)』でどんなコンテンツが配信されるのか、そして唯一無二の存在である浜田がどのような活動を展開するのか、非常に気がかりだ。
サービスを面白くするのは重要だが、浜田が再び倒れることがないよう十分な配慮をしてほしいと願うばかりである。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆