潔癖症の妻が、猫と一緒に布団で眠れるようになった……。こはく日記さん(@catkohakulov)宅で暮らす“こはく”くん(ラガマフィン/男の子)は、そんなミラクルを起こした猫です。
自宅ではキャットタワーをうまく使いこなして、ギョっとしてしまう「ニャマ首」を見せることも! 読めない行動に、家族は笑顔を貰っています。
猫を迎えたい夫の“ささやかな抵抗”が実って…
飼い主さん夫妻には子どもがいません。猫好きの旦那さんは以前から、「猫を飼いたい」と奥さんに話していました。しかし、奥さんは潔癖症。猫はあまり好きではなく、「抜け毛やにおいが気になるから絶対に嫌だ!」と断固拒否されてしまいました。
そこで、諦めきれない旦那さんはささやかな抵抗として、奥さんを連れてペットショップで猫を見るように。何度か一緒に訪れる中で、奥さんの猫に対する印象は少しずつ変化していきました。
「最初、妻は『飼うのは責任が生じるから自信がない』と拒否していましたが、やがて、この子なら迎えたいと思える子に巡り合いました。でも、即決ができず、他の家族が決まってしまったんです」
そんな時に出会ったのが、こはくくんでした。

お迎え後は1ヶ月ほど、3段ステップがあるケージの中で過ごしてもらうことに。

「猫のような感じがしない」と愛猫をかわいがる妻
やがて、こはくくんがケージから出て生活するようになると、カーペットや布団には抜け毛がつくようになりました。しかし、奥さんは旦那さんもびっくりするほどの早さで、こはくくんの抜け毛を受け入れたのだとか。「抜け毛がついていることを気にしなくなった理由は本人いわく、こはくは猫じゃないと感じたからだそうです」

そうした姿を見る中で、奥さんは「猫のような感じがしない」と感じるようになったのです。
「抱っこしてにおいを嗅いでも臭くなく、むしろ干し草のようないいにおいがすると言っています。すっかり親バカです(笑)」

「お皿に入れても座って見てるだけ。食べさせてくれるまで、じっと座って待っています。人間の赤ちゃんみたいです」
実は…家族を見分けて接し方を変える知的にゃんこ!
実は、こはくくんと奥さんは両思い。こはくくんは、奥さんが歩くと後追い。一方、旦那さんのことは遊び友達だと認識しているよう。テレビやスマホを見ていると近寄り、顔を見つめて「ニャー(遊べ)」と催促します。

そんなかわいい理不尽さも、家族にとっては会話の種に。こはくくんを迎えたことで、夫婦の間には笑顔が増えました。

ちいさな頃と変わらない愛くるしい顔や帰宅時に見せてくれるへそ天、なぜか「ワァウワァウ」と言いながら走り出す姿など、家族だけが知っているこはくくんのかわいいところはたくさん。
我が子同然のこはくくんが健やかでいられるよう、夫妻はラガマフィンという猫種を考慮したケアを行っています。

潔癖症の奥さんをも虜にした、こはくくん。これからも、猫らしくない個性をたくさん見せてほしいものです。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291