今までの友好的な関係を見つめ直したくなりました。
実母を必要以上に嫌悪する夫に違和感

「私も義母も派手な洋服が好きなので、そうしたところでも気が合ったんです。私が髪をピンクに染めると、『どこの美容院でやったの? 私もやりたい!』と言うような女子トークを楽しめる人でした」
ただ、光博さんと義母の間には距離があったそう。「みんなで食事に行こう」と義母が誘っても光博さんはゆりさんの意見も聞かず、「俺らはこの後、用事があるから」と拒否。
「夫は、お義父さんとは普通の距離感で、お義母さんにだけ近寄りたがらない感じ。何度か理由を尋ねましたが、教えてはくれませんでした」
知らない男性と義母がカフェでイチャつく姿を見かけて…

「お義母さんは70歳近いのですが、インスタもバリバリ使いこなします。トレンドのカフェに行くのが好きで、『一緒に行こう』とよく誘ってくれました」
しかし、2年前、ゆりさんは義母の“裏の顔”を知ってしまったのです。その日、ゆりさんは以前、義母と一緒に来たカフェへひとりで来店。すると、店内に義母の姿が。挨拶をしようと思い、近寄ろうとした時、目に飛び込んできたのは衝撃的な光景でした。
「義母は、40代くらいの男性と一緒に来ていたようでした。
そこで、ゆりさんは挨拶をせず、遠くの席から2人を観察。義母たちは2時間ほどお茶を楽しんだ後、手を繋いで店の外へ出ていきました。
夫の口から語られた「義母の不倫」が衝撃的すぎた

「表面上、平和な家庭なんていくらでもあるし、見なかったフリをしようかとも思いましたが、夫にだけは話そうかなと……」
そこで、帰宅後、自分が見た光景や相手の特徴を光博さんに話しました。すると、光博さんの口から出たのは「まだ、あいつと切れてなかったのかよ!」という怒りの言葉。
光博さんが言う「あいつ」とは、光博さんと大学時代の同級生である一樹さん。実は光博さんの21歳の頃、一樹さんと義母は不倫関係になったことがあったのです。
「夫は、2人が寝室で営んでいるところを見てしまったそうで……。それが原因で義父は離婚を考えたそうですが、結局、惚れた弱みで許し、元通りの生活に戻ったとのことでした」
しかし、光博さんはその後も実家近くで一樹さんと義母が一緒にいる姿を何度も見かけたことがあったそう。ただ、もう一度、家庭に波風を立てたくないとの思いから2人の関係を見て見ぬフリしてきたのだとか。
すると、30代になった頃、一樹さんは別の女性と結婚。
不倫相手を突き止めたくて義母にカマをかけてみたら…

ゆりさんは、そのまま興奮する光博さんと共に義父母宅へ。光博さんは玄関を開けるなり、ゆりさんがカフェで密会を見た日づけを義母に言い、「一緒にいたの、一樹だろ!? 年とっても、同級生だから分かるぞ! 俺、見たんだから!」と問いただしました。
すると、義母は少し目を泳がせた後、「私はその日、そんなお店に行ってないよ。人違いじゃない?」とごまかしたそう。その姿を見て、ゆりさんは「クロだ」と確信しました。
結局、義母の密会は“光博さんの勘違い”として処理されましたが、この日を機に、義母に対するゆりさんの気持ちは大きく変化しました。
「息子の同級生に手を出す母親なんて、普通に考えて気持ち悪い。夫があれほど嫌うのも当然です。私は義母といろいろなところに出かけていたから、行動範囲を知っているので絶対に不倫の証拠を掴んでやりたい」
身近な人の“裏の顔”は衝撃的で、残酷な事実をもたらすことも多いもの。ゆりさん夫婦はこの先、いったいどんな真実に辿り着き、義母にはどんな未来が待っているのでしょうか。
<取材・文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291