“ニオイ男”は、婚活界隈の夏の風物詩
私のコンサルを受けている由佳さん(仮名)から、こんな話を聞きました。「その男性は、お見合いではジャケットを着ていたし、冷房が効いたカフェであまり気が付かなかったけど、初デートで会ったら臭かったんです。暑いのは分かりますけど、汗のニオイだけでもないような……。
まったく隙のない清潔イケメンがいいとは思わないけど、最低限度の清潔感がない方とは一緒に暮らせないので断りました」
これは、由佳さんに限った話ではありません。毎年夏になるとあちこちから報告があがる、婚活界隈の夏の風物詩です。
食欲が減退するほどのニオイに、1時間で解散
別の女性の話をしましょう。食べることが好きな舞さん(仮名)は、マッチングアプリで知り合った男性と飲みに行くことに。相手はコミュニケーション力が高く、チャットで盛り上がりお店の好みも合うと感じたそうです。ところが実際に会ったら臭くて、食欲は減退。すぐ帰るのも失礼なので1時間ほどは一緒にいたそうですが、どうしても我慢できず「用事がある」と言って解散したそうです。
由佳さんは「価値観の不一致」を理由に断り、舞さんは相手に何も伝えずフェードアウトしています。おそらく、女性と次に続かなかった男性本人は、断られた理由に気付けないのではないでしょうか。
ニオイ対策、見落とされがちな“2つの場所”
夏のニオイ対策にどのように改善したらよいのか、イメージコンサルタントであり婚活プランナーでもある友井ひろこさんに取材しました。夏のニオイの原因は、大きくは「汗によるもの」と「湿った衣類によるもの」の2つに分類されるそうです。

夏は頭皮が臭う人が増えますので、特に耳の後ろ、後頭部は念入りに洗うようにしてほしいです。寝ている間も汗をかくので、枕カバーとベッドシーツはマメに洗濯して、シャンプー後は頭皮までしっかり乾かしましょう。
靴は帰宅したら乾燥剤を入れたり消臭スプレーを使ったりして、湿ったまま放置しないようにしましょう。
靴に限らず、洋服でも生乾きは厳禁です。汗が付着した服は洗濯して、しっかり乾かすことを徹底してください」(友井さん)
友井さんによると衣服用スチームアイロンを持っておくと、臭い消しにも役立つのでおすすめだそうです。
臭くなりやすい、シャツの“要注意素材”とは
友井さんに夏におすすめの服選びについても教えてもらいました。重要なのは、素材、色、インナーの3点です。
速乾性と書いてある機能性素材もおすすめですが、注意してほしいのがポリエステルなどの化繊素材です。化繊はニオイがこもりやすいので、夏場は避けた方が良いです。
また色について、汗や水で濡れた部分の色は濃くなります。グレーや水色は汗ジミが目立つため、要注意。逆に、“元々濃い色”と“白”は汗ジミが目立ちません。デートで着るならネイビーや白がおすすめです。
あとはインナーを着ておくようにしましょう。素肌にTシャツを着ると汗ジミが目立ちやすくなりますし、乳首が浮いても清潔感がありません。
着ないより着ている方が快適に過ごせるインナーも増えました。例えばUNIQLOのエアリズムインナーは、初心者でも挑戦しやすいのでおすすめです」(友井さん)
エアリズムのインナーは「肌着」っぽくないことも重要です。ベージュもありますが、一歩間違うとラクダ色のシャツに見えてしまいます。薄い色のトップスの場合は白いエアリズム、濃い色のトップスの場合は黒いエアリズム、など使い分けると良いでしょう。
また丸首を選ぶと、仮に首元から見えたとしてもTシャツっぽいので肌着に見えません。
香水よりも、シャワーと汗拭きシート
ニオイ対策で香水を使う人もいそうですが、ニオイ対策におすすめのグッズはあるのでしょうか? 友井さんによるとニオイを香りで消す香水はアウトだそうです。高温多湿な夏場の日本では、他の対策をしましょう。
汗をよくかく部分には、直接つけられるロールオンタイプの制汗剤を塗って、ドラッグストアで売っている汗拭きシートとハンカチも携帯するようにしましょう。制汗剤も汗拭きシートも、無香料がおすすめです」(友井さん)
お酒の飲みすぎ、香辛料が多い料理もデート前は控えて
他にも気を付けることを聞いてみました。「お酒を飲むと臭くなりやすいので、デート前日は飲みすぎないようにしましょう。ニンニクとか香辛料が多い料理は当然ダメです。
歯磨きと併用して、マウスウォッシュも使うようにしてください」(友井さん)

ニオイ対策チェック表
以下に、ニオイ対策のチェック表を作ったので活用してください。
【ニオイ対策チェック表】
・出かけるまえにシャワーを浴びる
・ロールオンタイプの制汗剤を使う
・汗拭きシート、ハンカチを持ち歩く
・帰宅したら靴に防臭スプレー
・インナーを着る
・シャツは綿や麻素材を着る
・デート前日の飲食にも注意
・マウスウォッシュを使用
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「ここまでやらなくても」と感じた人がいたかもしれません。でも「こんなの全部当たり前のことだよね。全部やってる」と感じた人もいたはずです。衛生観念が自分より高い人がライバルにいたら、できていない人は当然フラれてしまうでしょう。
それは暑さのせいじゃなくて、単なる努力不足ではないでしょうか。
【友井ひろこ】
イメージコンサルタント、婚活マッチングプランナー。
<取材・文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt