こんにちは、「食べて痩せるダイエット専門家」の松田リエです。私自身が12キロ痩せた経験と、保健師の知識をもとに、著書『食べるほど人生が変わる ずぼらダイエット 瞬食マインドで自分嫌いを卒業』(小学館)やWeb、個別レッスンなどでダイエット法を発信しています。
実は私も以前は同じ悩みを抱えていました。でも「1日の痩せる習慣は朝から始まる」という言葉に出会い、朝食を見直したことで1年で体重-12kg!運動なし、ストレッチすらせず、朝に「あるもの」を食べるだけで痩せることができたんです。
今回は関西テレビ「ウラマヨ」でも紹介した、簡単なのに効果絶大な「朝食ダイエット」の秘密をお伝えします。
朝ごはんが“太る原因”になっているかも?
朝ごはんは1歩間違えると、痩せるチャンスにも、太る落とし穴にもなるんです。特に40代以上の女性や更年期太りに悩んでいる方は要注意!私も朝は時間がないからと、糖質と加工肉だけのシンプルな朝ごはんを1年続けていました。その結果…全く痩せないどころか、体脂肪は増加。朝から体がだるく、昼食はヘルシーなサラダだけにしていても、強烈な眠気に襲われる日々を過ごしていたのです。
もしかしたら、あなたが“体に良い”と思って毎朝食べているものが、実は痩せにくい体をつくっているかもしれません。
朝ごはんで太りやすくなる2つの理由

朝の時間帯は特に「血糖値を急上昇させやすい」時間。朝一の空腹時に、菓子パンやフルーツジュース、白米のおにぎりだけといった糖質メインの食事をとると、一気に血糖値が上がります。
すると、体はそれを抑えるために大量のインスリンを分泌しますが、このインスリンには脂肪を溜め込む働きがあるんです。そして、糖質メインの朝を始めると、午前中から血糖値が乱高下し、お菓子や間食が欲しくなったり、昼食に急にお腹が空いたりするんです。
理由2:朝は代謝が低下している時間帯
寝起きは体温も低く、特に代謝が下がっている状態です。そして、40代を過ぎると筋肉量が自然と減りやすくなりますよね。
そこに栄養バランスの悪い朝食をとると、代謝がうまく上がらず、1日を通してエネルギー消費も低くなってしまいます。特に、たんぱく質が不足している朝食は要注意!たんぱく質は体温・代謝を高める効果が高い栄養素だからです。
朝ごはんはその日1日の体をどう動かすかを決めるスイッチのようなもの。ここで間違った選択をすると、朝から脂肪をためこむ体の準備をしていることになるんです!
痩せる朝ごはんの3つの条件

条件1:代謝をあげる食材をとる
代謝を上げる食材の代表は「たんぱく質」です。「朝から肉や魚なんて焼けません!」という声が聞こえてきそうですが、もちろん焼かなくて大丈夫です!
私も朝から魚は焼けませんから安心してください。朝はフライパンも使わずに食べられる、卵や納豆などを組み合わせればOK!私はよく休日に、ゆで卵を10個ほど作り置きしています。
それも面倒という方は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品もおすすめです。納豆が苦手な方は、豆腐の味噌汁や豆乳とツナ缶などを取り入れましょう!ここに、お米やパンを拳1つ分程度食べるようにしてください。
劇的に痩せる方法は、動物性たんぱく質と植物性タンパク質を同時に取り入れること。この2つのたんぱく質は、それぞれ違うアミノ酸バランスを持っていて、一緒に摂ることで体の中での利用効率がぐんと上がるんです。
例えば、納豆と卵・豆腐としらす・ツナ缶と豆乳。このような組み合わせがすごくおすすめです!
朝食のタイミングは起床から1時間以内に
条件2:血糖値を安定させる食べ方をするそれは、糖質の前に食物繊維やタンパク質から食べること。この食べ方を意識するだけで、血糖値が急上昇しにくく太りにくい体質になります。
スタンフォード大学の研究でも、食物繊維やたんぱく質を先に食べることで、血糖値の急上昇が抑えられ、体重管理のしやすさにもつながると報告されています。
特別なテクニックは何もいりません。朝の味噌汁にわかめやきのこを入れるだけ、納豆や豆腐を一口先に食べるだけでも効果があります。
条件3:起床から1時間以内に食べる
朝食のタイミングって意外と気にしない方が多いですよね。私も以前は、お腹がすいたら食べようかな、くらいに思っていました。
でも朝ごはんには「空腹を満たす」だけじゃなく、「胃腸の体内時計をリセットする」という大事な役割があります。この体内時計が整うことで、代謝のスイッチが入りやすくなり、脂肪が燃えやすい1日がスタートします。
朝ごはんの時間が遅れると、代謝の立ち上がりも遅れてしまい、エネルギーの消費効率も下がってしまうんです。だからこそ、たとえ軽くても構いません。まずは起きて1時間以内に、何か1品でも口にする習慣を作ってみてください。
おすすめ朝ごはんTOP3
第3位:コンビニでつくる和朝食自炊が理想なのは分かっている。でも時間がない!という方や旅行などの外出時にも使えるのがこれ。おにぎり、焼き魚、サラダ、味噌汁。たったこれだけで朝の栄養バランスはしっかり整います。
ポイントは、手に取るときに「冷たいものばかりにならないようにする」こと。コンビニでも温かい味噌汁やスープを加えるだけで、代謝の上がり方がまるで違ってきます。
おにぎりは雑穀米やもち麦入りのモノ、具は鮭や梅などがおすすめですね。焼き魚が無ければサラダチキンや焼き鳥でもOK!最近だと「たんぱく質が摂れるサラダ」というのもありますよね。
食べる順番はまずサラダから。ドレッシングをかける場合は鮭から食べる。そして味噌汁を飲み、最後に糖質がおすすめです!
第2位:オーバーナイトオーツ
めんどくさい朝食ダイエットにおいて、前日に作り置きができる優れもの。材料と作り方もすっごく簡単!無調整豆乳・無糖ヨーグルト・オートミール。以上3つを混ぜて冷蔵庫に入れておくだけ!
そして朝に食べるだけ!かなり簡単な朝ごはんです!レンジもフライパンもいらないので、朝が早い時は私もよくこのオーバーナイトオーツを作っておきます。
オートミールは食物繊維と適度な糖質がバランスよく含まれていて、腹持ちも抜群!そこに豆乳とヨーグルトを合わせることで、植物性と動物性、両方のたんぱく質をしっかり摂ることができます。
トッピングで食の楽しみと少しの甘味もプラス。例えば、きな粉をかければさらにたんぱく質を強化できますし、甘みが欲しいときは純粋はちみつやバナナを少し加えると、自然な甘さで満足感も出ます!

わたしの定番朝食です。12kg痩せたときも、毎朝のようにこの組み合わせを食べていました。一見ふつうの和朝食に見えるかもしれませんが、実はこの4つには“痩せる仕掛け”がぎゅっと詰まっているんです。
まず、納豆と卵でたんぱく質と良質な脂質をしっかり補いながら、腸内環境もサポート。特に納豆は発酵食品なので、腸を目覚めさせ、便通を整えてくれる効果が期待できます。
そしてヨーグルトを加えることで、動物性のたんぱく質と乳酸菌をプラス!こうして腸内バランスを整えることで、ただ痩せるだけでなく、メンタルの不調や肌荒れの改善も実感できました。
さらに主食には、白米ではなく“もち麦ごはん”を選ぶことがポイントです!もち麦は水溶性食物繊維が豊富で、血糖値の急上昇を防ぎながら、腹持ちも良くしてくれます。
よく筋トレをしている方も、白米ではなく、持ち麦ご飯を推している方が多いですよね。ごはんを我慢するのではなく、白米からもち麦ご飯に変えるだけでダイエット効果に違いが出るから、多くの方から支持されているんです。
おすすめはもち麦ご飯に納豆と、卵をかけて食べること!もち麦が苦手という方は白米でも大丈夫です!フライパンもレンジも不要で、忙しい朝でも2~3分で完成します。
この「たんぱく質+腸活食品+発酵食品」の三拍子を揃えて、これを1週間続けただけで、「むくみがとれた!」、「甘いものが欲しくなくなった」というからだの変化を感じる方が多くいます。
やせる朝ごはんは今すぐ始められる
実際に私の受講生さんの中には、60代で体重-6kg体脂肪-5%を達成、50代の方も体重-7.7kg、ウエスト-12cmという成果を出されています。みなさん痩せたきっかけは、我慢なし・運動なしで、1日の食事スタイルを変えただけ。やせる朝ごはんは頑張らなくても今から始めることができます。簡単で美味しい、だから続けられる。続けられるからからだが変わるんです。
ぜひ1つだけでも取り入れてみていただけると、からだも心も変わってくることが実感できると思います。毎日続けられる朝ごはんこそ、痩せ体質を作る鍵なのです!
<文/松田リエ>
【松田リエ】
看護師・保健師・食事管理ダイエット講師BelleLus株式会社代表取締役。Belle Life Style協会代表理事。
1986年生まれ、三重県在住。看護師としてがん患者の周術期のケアを担当後、保健師の資格を取得し、糖尿病の人などへの保健指導(食事・運動)に従事した。自身も53キロ→41キロにやせ、2016年、食事管理ダイエット講師として起業。