「年齢のわりにキレイだね」は上から目線
このたび雑誌『Britain’s Best』の最新号に登場したヘレン。人から「年齢のわりにキレイ」とほめられることについて、次のように語った。「侮辱された気分になるわ!『年齢のわりにキレイだね』っていうのは上から目線よ。そういう発言は大嫌い」
「そんなこと言おうものなら、その人を思いっきりディスってやるから。覚悟しておいて!」
ヘレンはまた「優雅に歳を重ねる」という言葉も嫌悪しているという。
「私は全然優雅に歳を重ねていないわ!」
「その言葉が嫌いなのは、上品で寛容でなければならないように聞こえるから。でも、私はそうじゃない」
「私は楽しみながら、責任感を持って年を重ねているけど、優雅じゃないわ。優雅さなんて誰が気にするのかしら?」
69歳でモデルに。パリコレでは裸足でランウェイを疾走
イギリス・ロンドンで生まれたヘレンは、幼い頃から演技を学び、舞台俳優としてその才能を開花。のちに映画・テレビにも進出し、1990年代に放送されたTVドラマシリーズ『第一容疑者』で演じた警察官ジェーン・テニスン役でブレークした。2006年の映画『クィーン』で故エリザベス2世役を熱演。本作では、ダイアナ妃の死後、国民の批判にさらされながらも、毅然と職務を全うする女王の葛藤と品格を見事に表現した。
その演技力と存在感から「国宝級」ともいわれるようになったヘレンだが、米カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズに出演するなど、ジャンルや年齢にとらわれない作品に挑戦を続けている。さらに、2014年にはロレアル・パリのキャンペーンモデルに起用され、ファッション業界でも注目される存在に。
それまでは、高齢女性をモデルとして起用することが非常に珍しかったという美容・ファッション業界。そのため、当時69歳だったミレンがロレアルの顔に選ばれたことは、「女性のエイジング(加齢)をポジティブに捉える」姿勢の象徴として受け止められた。
ロレアルのモデルとして、パリコレをはじめ様々なイベントに登場し、「年齢や美しさの多様性」を体現してきたミレン。2019年のパリコレでは、裸足でランウェイを疾走し、観客を魅了した。
52歳で熟年婚。子供を持たない人生を選んだ
いつまでも美しく、輝き続けるヘレン。どんな私生活を送っているのか、やはり気になるところ。夫は米映画監督兼プロデューサーのテイラー・ハックフォード。ヘレンがハックフォードの監督作『白夜(White Nights)』(1985年)に出演したことがきっかけで出会った。
2人の間に子供はいないが、これは「自分自身の意思として子供を持たない人生を選んだ」とヘレンが明らかにしている。過去のいくつかのインタビューでは、「子供を欲しいと感じたことがなかった。いつか、その気持ちが変わるかもしれないと思っていたけれど、結局そうならなかった」と告白。「自分の人生に満足しており、後悔もない」と明言している。
年齢や世間体にとらわれることなく、自分自身の意思に忠実に人生を送っているヘレン。年を取るとついつい「もう自分は年だから……」と弱気になってしまうものだが、そんなときはヘレンがロレアルの広告で発していた「年齢を重ねることはOLDではなくGOLD」という名言を思い出したい。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>