前編では、改めて、ビジホ泊の魅力を語ってもらうと共に、女性がひとりで夜に出歩いても楽しめそうなオススメの街などを教えてもらいました。
後編では、“この人はビジホ泊に慣れている”と感じた女性について、そしてロケ中に出会った忘れられない女性についても教えていただきました。
くりぃむしちゅー有田さんの言葉「この番組、参考にさせてもらってる」

ケンコバ:番組でも言ったんですけど、くりぃむしちゅーの有田(哲平)さんが見てくれてるみたいです。有田さんは熊本出身なのに、帰られた際に、僕が紹介したお店(もぐり漁師の店 天草海士宴)に行かれたみたいですよ。「この番組、参考にさせてもらってるよ」と言ってましたね。

ケンコバ:そうですね。有田さんは(ネプチューンの原田)泰造さんとよくつるんでるんですけど、泰造さんからサウナに関してマウントを取られるらしいんです。まぁ言ってみれば泰造さんはサウナのプロみたいなものですから。いつか1本取り返したいみたいで、僕に「サウナ情報を送ってくれ」と言ってくるんです。
――東野幸治さんから「ラクな仕事してんな」と揶揄されたことを番組内で告白されてましたよね。
ケンコバ:そうですね(笑)。ただ、「いや、苦労を知らぬ人がよう言うなぁ……」とコッチも言い返せないというか。
「お前ら、もう脳みそ止める気か?」

ケンコバ:その後は特に言われてないですね。まぁでも芸人には全般的に「あいつラクな仕事しやがって」と思われてるんじゃないですか(笑)?
――その思いはケンコバさんの中でも変わらない?
ケンコバ:そうですね。でもね、後輩芸人への教育上あまりよろしくないというか。この前、パンサー向井(慧)とチョコプラ長田(庄平)が「僕らもああいう番組やりたいんですよ。そろそろ良いですかね?」と言い出したんですよ。
「お前ら、もう脳みそ止める気か?」と(笑)。後輩芸人に悪影響を与えている部分があるんです。
――長年、芸人として戦い続けてきたケンコバさんだからこそ、たどり着いた仕事だと。
ケンコバ:そういうことです。もうちょっとあがきなさいと。アラフィフだったら良いと思いますけど。30~40歳周辺の芸人だとまだちょっとこの番組は早いんじゃないですかね。
「世の中で一番ラクしてるビジホ使いなのかも」

ケンコバ:ドライヤーが部屋に置かれてなくて、レンタルしなくちゃいけないホテルもあるんですよ。それをチェックインの段階で頼んでいる人がいたんですけど「この人、知ってんねんな」と思いましたね。たまに濡れたロングヘアの女性がルームウェア姿でフロントに借りに来てるのを見ますから。
俺なんかはドライヤーを使うことないんで、あってもなくても一緒なんですよ。そういう意味じゃ、世の中で一番ラクしてるビジホ使いなのかもしてないですね。出張族の方なんかはズボンプレッサーがあるかどうかも確認するでしょうし。僕なんかズボンプレッサーもドライヤーも不要なので、究極の素泊まり泊と言えるでしょうね。
――朝食も食べないそうですね。
ケンコバ:そうですね。チェックアウトギリギリ15分前まで眠っていますから。朝なんか歯を磨くらいで。正直、目ヤニだらけで外に出掛けてますよ。
ロケで出会った忘れられない女性「もう一回あの人に会いたい」

ケンコバ:居酒屋慣れとは違うのかもですけど、この番組でカッコいいなと思う女性がいましたよ。
――もしかして浦和のパブ(ロンドン酒場 アーロン)にいた女性ですか?
ケンコバ:そうです。
――どこに惹かれたのでしょうか?
ケンコバ:最近あまり見ない感じというか。モデルで女優のりょうさんを彷彿とさせるものがありましたね。
――流行りに迎合していない我が道を行くスタイルは一見して感じました。
ケンコバ:そうなんですよ。髪型もソバージュでね。俺の青春時代の“良い女像”というか。そんな人が今、俺の横に座ってると思っていました。
あの日、プロレス好きのマスターが相手をしてくれて、実は手紙までもらったんです。手紙には「これまで、ケンコバさんのプロレストークでこんなのがありましたね」などと書いてあったんですけど、それが全然頭に入ってきませんでしたから(笑)。
――それくらい隣の女性が魅力的だったんですね(笑)。
ケンコバ:はい。
旅先でふらっと寄ったお店の常連になることも

ケンコバ:ホンマですか。紫艶のカレー美味かったでしょう?
――美味しかったです。紫艶のママがウェルカムに迎えてくれて居心地が良く、結局滞在した3日間通ってしまいました。『ほろ酔いビジホ泊』を観て来たお客さんも、たくさんいましたよ。
ケンコバ:あの、かわいらしい娘さんいました?
――いました。カラオケを歌ってくれましたよ。
ケンコバ:えっ!? またね、ママが言うんですよ。「娘の旦那さんをこの店で探してる」て。あんなこと言われたら夢中で通うでしょうね。
――確かに(笑)。
ケンコバ:なんかママと娘さんに会いたくなってきたな(笑)。違う仕事で札幌に行った時、紫艶に行ったんですよ。でもその日は閉まっていたんです。しまったと……。そんな思い出もありますね。
――ではもしかしたら『ほろ酔いビジホ泊』で再び紫艶を訪れることもあるかもですね。
ケンコバ:そうですね。旅や出張先でふらっと寄ったお店の常連になることもビジホ泊のあるあるでしょうから。そういう人は多いんじゃないですか。
タイ好きのケンコバさん 海外ロケに前のめり

ケンコバ:それがね、「海外ロケはどうだ」って話が出ているんです。そんな中で、この番組は女性スタッフが多いんですよ。それこそ僕のマネージャーもそうでね。みんなして「韓国どうだ」って言ってくるんです。でも僕は韓国の知識がないもんですから、無表情で対応して悲しませてしまってるいんですよ。
――(笑)。
ケンコバ:いや、全然韓国でも良いんですけどね。「タイどうですか?」と聞かれたら、こっちも「行こうよ!」と前のめりになれるんですが。
――なぜタイはそんなに魅力的なのでしょうか?
ケンコバ:なんというか、魂が共鳴しましたね。大袈裟に言うと。大袈裟ですけど。「微笑みの国」なんて言われていますけど、あれはホンマにそうで、みんなニコニコしてるんです。それだけで楽しくなれますよね。
――ではタイに行けば、また違うケンコバさんの姿が見られると。
ケンコバ:そうですね。ただ「ちょっとカメラを止めてくれ」って言うシーンは多めになると思います。これも事情は深く言えないですけどね。




<取材・文/中山洋平 撮影/藤木裕之>
【中山洋平】
1983年生まれ。群馬県前橋市出身、埼玉県川越市育ち。主にエンタメ分野のニュース・インタビュー記事を執筆。サウナ、ビジネスホテル、ファッション、Mリーグ、ボウリング、The Beatles、サザンオールスターズ、坂道シリーズ、お酒を好む。X:@yhinakayama