すると、怒った義母から“差別的な発言”をされてしまいました。
7歳上の夫とアプリ婚!ユーモア溢れる義母に気に入られて……
あさこさんは3年前、マッチングアプリで出会った7歳上の男性と結婚しました。義母は息子の結婚を待ち望んでいたようで、顔合わせの時から結婚に大賛成。「ドラマに出てくる姑みたいな意地悪はしないから安心して」とのジョークで場を和ませ、結婚を祝福してくれました。
結婚後は長期連休中に1日だけ義父母宅に集合して、みんなで食事をしに行くのが恒例イベントになったそう。あさこさんは自分の親と不仲だったため、義父母たちと過ごす時間が楽しみでした。
「私が育った家とは違って、家族みんな穏やかで仲がよかったので、まるで、ぬるま湯にいるような感じがして心地よかったんです」
義母と“疑似親子関係”を楽しんだ日々

もともとカフェ巡りが趣味だったあさこさんは気になり、「この後、行こうよ」と旦那さんを誘いましたが、甘いものが苦手な旦那さんは拒否。
「そしたら、義母は『だったら、私と行かない?』と言ってくれたんです」
そこで、あさこさんたちはその場で日にちを決め、後日、カフェへ。カフェを楽しんでいる時、あさこさんは義母に自身の母親を重ね合わせました。
「もし、母と仲が良かったら、こういう風にお出かけもできたんだろうなって」
スイーツも会話も楽しんだ2人は、「定期的に女子会をしよう」と盛り上がったそう。あさこさんはその場のノリで出た社交辞令のような口約束だと思っていましたが、義母は本気だったようで、月1回ほどあさこさんに電話をしてくるようになりました。
「電話番号は夫から聞いたようでした。内容は、カフェやショッピングへの誘いです。
お出かけの誘いを断ったら義母の態度が豹変!
ところが、何度か一緒にカフェや買い物へ行くようになると、義母の態度にモヤモヤすることが増えました。カフェ中には義父の愚痴を延々と聞かされるようになり、ショッピングに行くと、あさこさんが洋服を見ているのに「これ似合う?」と尋ね、試着などを妨害してくるのです。「最初は行くお店も2人で相談して選んでいたのに、いつの間にか私が提案するお店はすべて却下されるようになって……。なんだか、都合のいい相手として扱われているような気になったので一度、距離を置こうと思いました」
そこで、義母からいつものようにお出かけのお誘い電話がかかってきた時、「仕事忙しくなってしまったので、しばらくは一緒に出かけるのが難しいかもしれません」と伝えました。
すると、義母はしばらく沈黙した後、「ずっと思ってたけど、あなたは女じゃないよね。男だよ! 一緒に買い物へ行ってもワイワイできないし、無口だからカフェでお喋りしてもつまんない。普通の女の子とは考え方も違うなって思うしさあ……」と、あさこさんの性格を理由に、生まれ持った性別を否定。
さらに、「もっと女の子らしい娘がほしかったわ~。息子も見る目がなくて困る」と嫌味を言ってきたのです。
「女じゃない」と蔑んでくる義母への怒りの反撃!
「義母が言うとおり、たしかに私は無口なほうです。でも、それは義母が延々と自分の話をするから聞き役にならざるを得なかったという理由もありました」自分の行動は振り返らないのに、他人のことは平気で蔑む……。そんな義母の態度に腹が立ったあさこさんは、反撃に出ることに。
「でも、お義母さんも女っぽくないですよね。
それを聞いた義母は、激怒。「私はちゃんと相手のことを想って行動してるし、あんたが思う女性っていう枠に当てはめないでよ!」と反論してきました。
それを聞いたあさこさんは、予想通りの返答だとニヤリ。「ね? 自分が思う女性像に当てはまらないことを理由にけなされると不快になるでしょ? 私も、さっきそうでしたよ』と、さらに言い返しました。
すると、義母は返す言葉がなくなったのか、「もうカフェも買い物も誘わないし、家族での集まりにも呼ばないから」と言い、一方的に電話を切ったそう。以来、あさこさんは義母と会っていません。

義母に母親を重ね合わせ、親子みたいな関係を望んでいた自分がいたことも、きっとトラブルの原因になった……。そう話すあさこさんは現在、第一子を妊娠中。これからは、幼い自分が求めた家族や親子関係を自分の手で作り、心を満たしていきます。
<取材・文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。