新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(44歳)。

40代が知ってる中国・上海とは別世界!20代の若者が今「未知...の画像はこちら >>
 40歳を超えてから、スタートアップ企業である「令和トラベル」に転職。
現在は、令和トラベルが運営する旅行アプリ「NEWT」(ニュート)の広報、まさに「会社の顔」として活躍中です。

 第15回となる今回は、上海の新しい魅力について語ります(以下、大木さんの寄稿)。

上海旅行が若者の間で新たなトレンドに!?

 みなさんは次の海外旅行先、どこを思い浮かべますか? 韓国や台湾、ハワイなどの定番スポットに並んで、いま20代の間でじわじわ人気を集めているのが、「中国・上海」 です。

 私のような40代世代にとっては、上海や北京はソウルや台北と同じように「気軽に行けるお隣の都市」というイメージが強く、コロナ前には一度は訪れたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

 ところが、今の20代にとっては事情が違います。コロナ禍があって、中国は旅行先の選択肢からずっと外れていたので、むしろ今「未知の国」として新鮮に映っているのです。

 実際、SNSでは「上海旅行」を検索する人が急増。『NEWT』が実施したアンケート調査でも、20代の4割以上が「中国旅行に興味あり」と答えています。つまり若い世代にとっての中国は、私たちが抱いてきたイメージとはまったく異なる、“新しい目的地”として捉えられているのです。

中国の新たな魅力とは?

40代が知ってる中国・上海とは別世界!20代の若者が今「未知の国」として注目するワケを旅好きが解説
photo by shutterstock
 人気の理由のひとつは、圧倒的に進んでいるデジタル体験にあります。先日上海から帰国直後だったマーケティングディレクター南坊泰司さんから、上海旅行での体験談を伺ったのですが、その内容に本当に驚かされました。

 中国では「グレートファイアウォール」と呼ばれる、海外SNSの一部利用制限があります。一方で、そのガラパゴスともいえる環境の中で、国内のデジタル化はものすごいスピードで進んでいます。日本のキャッシュレス化とは比べものにならず、屋台から高級デパート、地下鉄、タクシー、さらにはお賽銭まで、すべてがアリペイやウィーチャットペイで済んでしまうそうです。


 カフェでは、接客のためにこちらを向いているスタッフはおらず、ただただデジタル注文された商品がカウンターに置かれていくという徹底したデジタルシステムが当たり前になっています。

 スマホひとつで旅がすべて完結する感覚は、文章で伝えきれないかもしれません。世界中を旅してきた南坊さんにとっても、上海での体験はまさに異次元だったというお話が本当に印象的でした。

 もちろん、こういったデジタル体験をするには、旅行前に日本での事前準備が必須ですが、きちんと整えておけば「最先端の中国」をまるごと体験できる。

 こうしたユニークな旅のスタイルこそが、上海の魅力であり、若い世代の関心を集める理由のひとつになっているのだと感じました。

歴史×未来のコントラストが楽しめる上海

40代が知ってる中国・上海とは別世界!20代の若者が今「未知の国」として注目するワケを旅好きが解説
黄浦江(こうほこう)沿いの西洋建築
 さらに上海の魅力は、上海の持つ二面性にもあります。未来都市のように進化したデジタル社会がある一方で、中国には長くて深い歴史が息づいています。

 上海のシンボルともいえる黄浦江(こうほこう)沿いには、西洋の列強の銀行や商社が建てたゴシック・バロック様式の重厚なクラシックな建築が立ち並んでいて、そこにいると、ヨーロッパの街にいるような気分になります。

 しかし、川の向こう側には、SF映画のような近未来的都市が広がっている。あらゆる面で、歴史と未来のコントラストを味わえるのが、上海の大きな魅力です。これはもう、中国の歴史のたまものなんです。

 さらに、小籠包などのグルメもお得な価格で楽しめたり、カフェ文化も進んでいます。あらゆる商品や体験が日本よりも一歩先を行っていて、洗練された雰囲気も感じられる。


 とにかく、私たち40代が知っている頃の上海とはもうまったく別世界。最先端の感覚を体感させてくれるのが、今の上海なんです。

上海はトレンドを先取りする旅先

 私もテレビ局に勤めていた頃、中国といえば「偽物の遊園地がある」といった話題でメディアを賑わせていたことがありました。

しかし、状況は大きく変わり、むしろ今の中国は多くの分野で世界をリードしているのが現実。日本はそこから学び、取り入れる段階に来ていると強く感じています。

 だからこそ、次の世代にはぜひ実際に中国を訪れ、肌でその変化を体験してほしい。そこから日本の課題や未来を考えるきっかけになるのではないかと感じました。

 中国は地理的にも近く、飛行機でわずか数時間。週末の弾丸旅行にもぴったりです。あたらしい中国を感じる旅、ここからさらに広がっていく予感。次の渡航先にいかがでしょうか?

<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。
21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
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