納豆は、「とりあえず体に良さそうだから」と、なんとなく食べている方も多いかもしれません。健康食品の代表格ですが、実は食べ方によって効果を高めることができるのです! ある「1つの食材」と組み合わせるだけなので、手軽にできます。


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今回は、納豆の驚くべき効果と、その効果をさらに高める最強の食べ合わせについて、最新の研究結果を基に解説します。ぜひ最後まで読んで、納豆を食べる時の参考にしてみてくださいね!

納豆がもつ驚きの腸活&美肌パワー

納豆といえば、あの独特のネバネバの正体である「納豆菌」が特徴的ですよね! 実はこの納豆菌、数ある善玉菌の中でもトップクラスの「生命力」を誇る、エリート菌なのです。

たとえば、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の多くは、酸に弱いため強力な胃酸によって腸に届く前にほとんどが死滅してしまいます。しかし、納豆菌は「胞子」という天然の硬い殻(ガード)を自ら作り出すことができるため、生きたまま腸に到達できるのです!

死滅した細菌も素晴らしい効果を持っているのですが、生きたまま腸に届く細菌は貴重な存在です。

さらに、近年の研究では、納豆の摂取が美肌にも繋がることがわかってきました。納豆を9週間毎日食べたグループは、食べていないグループに比べて「肌の潤い」や「スベスベ感」が有意に改善し、「目尻のシワ」「たるみ」の改善まで認められたのです(※1)。

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スキンケアする女性
腸を整えるだけでなく、お肌の悩みまでサポートしてくれるなんて、まさに食べる美容液と言っても良いかもしれません!

骨と腸を守る最強トリオ! 納豆の最強の食べ合わせ

そんなスーパーフードの納豆ですが、その効果をさらに高めてくれる最高の相棒がいます。それは……「しらす干し」です!

「よくある組み合わせがそんなに良いの?!」と思われたかもしれません。筆者もこの組み合わせは大好きなのですが、この定番タッグ、実は科学的にも理にかなった最強の組み合わせなのです。

ポイントは、それぞれの食材に含まれる栄養素の相性です。

納豆:ビタミンK2が圧倒的に豊富
しらす干し:ビタミンDとカルシウムの宝庫


この3つの栄養素は、「骨と腸の健康を守る黄金トリオ」と言ってもいいでしょう。

しらす干しに豊富な「カルシウム」は、骨の主成分であることは有名ですが、実は腸の細胞同士の結びつきを強化し、「腸のバリア機能」を維持するためにも不可欠なミネラルです。

ただし、カルシウムは吸収率が低いのが難点……。そのカルシウムの吸収率をグンと高めてくれるのが「ビタミンD」です。
つまり、しらす干しは、それ単体で最強の食材と言えるのです。

なぜビタミンK2が必要? カルシウム・パラドックスを防ぐ納豆の力

「じゃあ、ビタミンDとカルシウムが豊富なしらす干しだけ食べれば良いのでは?」という疑問があるかもしれません。ここでラスボスのように登場するのが、納豆に含まれる「ビタミンK2」です!

カルシウムは、吸収された後に血液に乗って全身へと運ばれていきます。しかし、ここで一つ問題が。吸収されたカルシウムが、目的地の「骨」にうまくたどり着けず、間違って血管の壁などに沈着してしまうことがあるのです。これが動脈硬化などの一因ともなる「カルシウム・パラドックス」と呼ばれる現象です。

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納豆としらす干し
そこで救世主となるのが、納豆に桁違いに多く含まれるビタミンK2。簡単にいうと、ビタミンK2をしっかり取り入れることで、血液中にあるカルシウムを正確に骨へと運び、血管への沈着を防いでくれるのです。

2024年に発表されたレビュー論文でも、ビタミンDとビタミンKの組み合わせが骨の健康維持に相乗効果をもたらすことが強く示唆されています!(※2)

つまり、ビタミンDでカルシウムの吸収率を高め、そのカルシウムをビタミンK2が骨に誘導する。この連携プレーこそが、納豆としらす干しが最強タッグである理由なのです!

納豆の効果を高くする! おすすめの食べ方

納豆としらす干しの組み合わせは「腸の健康」と「骨の健康」を守る最強の組み合わせです。具体的におすすめの食べ方としては、納豆にしらす干しとキムチを乗せることが一押し!

なぜなら、健康な腸内環境を維持する上で大切なことの一つが、腸内細菌の種類を増やす「細菌の多様性」だからです。 私たちの腸内には数百種類もの細菌が暮らしており、その多種多様な細菌たちがバランスを取り合っている状態が、理想的な腸内環境です。

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納豆とキムチ
極端な話、納豆菌だけが腸内で増えすぎるのは、あまり良いこととは言えません。同じ発酵食品であるキムチを加えることで、色々な細菌を取り入れることができるのです!

特に分量に決まりはありませんが、一応材料を載せておきますね!

<腸活的おすすめの食べ方! キムチしらす納豆>
納豆:1パック
キムチ:20g
しらす干し:好きなだけ
炒りごま:パラパラかける程度

しらす×キムチで腸と骨の健康を守ろう

今回は、納豆の効果と、その魅力を最大限に引き出す食べ合わせについて解説しました。
ちなみに、納豆を食べるタイミングは「朝」がおすすめ! 大豆タンパク質の整腸作用が最も高まるのは、朝だからです。

とはいえ、もちろんお昼や夜に食べても十分に素晴らしい効果が期待できます。次に納豆を食べる機会があれば、ぜひしらす干しを加えてみてくださいね!

(※1)赤田圭司「納豆の生理機能」(2006)
(※2)Jan O. Aaseth「The Importance of Vitamin K and the Combination of Vitamins K and D for Calcium Metabolism and Bone Health: A Review」(2024)

<文・料理写真/腸活の研究家ざっきー>

【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
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