月10といわれるカンテレ制作の月曜10時の放送枠ドラマ。
草彅剛の“外さない”主演作に注目
そしてこの秋クールは草彅剛が主演を務め、遺品整理人を演じます。本作の見どころをおすすめの理由とともにご紹介します。
例えば、2023年の趣里がヒロインの朝ドラ『ブギウギ』で、作曲家・服部良一をモデルとしたチャーミングな人物を演じたかと思えば、次はコーダとして生きてきた複雑な心情を抱える手話通訳士を演じ、その次は誰もが知るタレント明石家さんまを演じています。
その多彩な引き出しと、観る者を飽きさせない出演作選びには、改めて感服!劇作家・演出家のつかこうへい氏をはじめ多くのスタッフや共演者に「天才」と評されるほど、役者としての素質を高く評価されてきた草彅。多くの人が知るように、日本トップレベルの俳優といっても過言ではありません。
今回の草彅剛は「遺品整理人」そしてシングルファーザー

誠実な人柄はこれまでも数多く演じてきましたが、草彅は共演者の魅力を引き出す俳優でもあるので、そういった視点でも楽しみな作品です。
今回の作品で、カンテレ制作のドラマへの主演出演は10作目となる草彅。そういう意味ではホームのような現場で、存分に力が発揮できる環境ともいえます。
不倫…?それとも“大人の恋”?物語のカギを握る出会い
また、脚本を務める高橋美幸氏は、『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』で草彅の主演作を担っています。この作品は、草彅が手話で熱演したことと同時に、脚本の良質さも話題になりました。手話通訳という職業ドラマでありながら、社会問題を織り交ぜつつ人間のもつ繊細な感情までを描いていて、見応えのある作品です。今回も“遺品”から人の生死と向き合う主人公を通して、良質な人間ドラマが展開されることでしょう。

はて……それは、“不倫”ということでしょうか?もちろん、惹かれ合い恋心が芽生えただけでは不倫と断ずることはできませんし、不倫ドラマでもありません。草彅はじめ前述のスタッフであれば、どうしようもない心の揺れを、良質な物語として描いてくれることと思います。
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本作に出演する共演者は、ヒロインの中村ゆりを筆頭に、八木莉可子、塩野瑛久、長井短、要潤、国仲涼子、古川雄大、月城かなと、中村雅俊、風吹ジュン。
<文/鈴木まこと>
【鈴木まこと】
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201