==========
結婚後に夫の趣味が原因で喧嘩をする夫婦は多いようです。付き合っているときは大した問題ではないと思っていても、結婚後にとんでもない事態になることもあるようで……。
今回は、神奈川県在住の小田佳奈さん(仮名・36歳)から話を聞きました。
デートの度にピカピカの車
「結婚前にはここまでだとは思ってもいませんでした。付き合っているときからカスタムされた車でデートはしていたので、夫が車に手をかけているのは知っていたんですけどね」佳奈さんが友人の紹介で夫と出会ったのは、1年半ほど前。
佳奈さんと夫は同じ年で、お互いオーストラリアへのワーキングホリデー経験があることから運命を感じたといいます。夫の誠実な性格に好感を持った佳奈さん。出会ってから1年の交際を経て結婚したそうです。
「たしかに、いつも車を綺麗にしているなとは思っていました。助手席に座るとふわっといい香りがして、夜は車内のあちこちに付いているライトがきらめいていて……。あの頃は私も好きな人の愛車の助手席に座れるのが嬉しくて、舞い上がっていましたね。夫にも『車が素敵!』とよく言っていました」
交際1年で電撃結婚

「夫との交際期間は1年で、月に1~2回程度のデート回数でした。私は彼と付き合う前から結婚願望があったので、1年交際してようやくプロポーズされたなと思っていましたね。
そういえば今振り返ってみると、デートはすべてドライブでした」
車で少し遠い温泉街に行ったり、車の窓を開けながら海沿い走ったりと、ドライブデートは佳奈さんにとっても楽しい時間だったそう。
結婚後に知った驚愕の事実

ある日、夫名義のカード明細書がリビングテーブルに放置されていたのを手に取ったそう。
「何気ない気持ちで夫のカード明細をみて、息をのみました。総額30万超えの請求で、明細内容のほぼすべてが自動車用品店への支払いだったんです。どこにこんなお金がかかっているのだろうと思い、夫に聞いてみました」
夫に聞くと、「速度を上げたくて、エンジンをパワーアップさせたら高くついたんだよね。あとはボディの擦り傷が月5万くらいで、先月はバンパーの交換に15万したし」とサラっと答えたそう。
「夫の給料は30万円以下なのを知っていたので、どうやって生活しているんだろうと不思議でしたね」
夫の言葉に、佳奈さんの開いた口は塞がらなくなったといいます。
さらにとんでもない発言が
ここはしっかり話さなければと、佳奈さんは夫をなだめるように優しく続けたそう。「バンパーの交換はどうして必要なの? 修理しなくてもいいように、違うタイプにするのはどう?」と言うと、夫は「バンパーのカスタムで車高を低くするのは男のロマン。一度車高を低くしたら、もう車高の高い車には戻れないんだよね。佳奈もそう思わない?」と言ったそう。
さらに夫が放った言葉に佳奈さんは何も言えなくなりました。
「今までは、お互い別々だったけど、これからは2人の車になるから佳奈にも修理代を折半してもらいたい」
その夫の発言に佳奈さんの新婚気分は一気に崩壊したといいます。
「頭に来て、思わず夫に『一生独身でいろ!』と怒鳴ってしまいました。自分でもそんな言葉が出るとは思ってもいませんでしたね」
価値観の違いは埋められないと判断

佳奈さんは、新婚生活をスタートさせてから半年ですが、現在は実家に戻り別居状態だそうです。
一緒に暮らすようになってから、今まで知らなかった生活スタイルや価値観の違いが少しずつ見えてくることも多いもの。結婚前に、趣味へお金の掛け方など、価値観を知っておくのは必須なのかもしれません。
<取材・文/maki>