同作は、給食至上主義の教師と給食マニアの生徒の、どちらが給食をおいしく食べるかというバトルを描く学園グルメコメディーですが、舞台となる80年代の日本に残る道徳心なども魅力と、市原さんは言います。
2019年以来、甘利田幸男を6年に渡って演じ続けてきた本作主演、市原隼人さんにお話を聞きました。
「日本人の道徳心」も描くシリーズ
市原隼人(以下、市原):前作のロケで函館に行けたことでさえ奇跡だと思っていたのですが、修学旅行として青森・岩手とまわることができ、また奇跡をいただけたと思いました。今回は給食をテーマにしていながらも、給食以外の食をいただくことになり、青森ではせんべい汁、岩手ではわんこそばと、もう甘利田先生がどんなリアクションをするのだろうと、自分自身早く現場に行って確かめたい思いがあふれていました。
特に今回は宿泊するということで、バスに乗って、卓球をしたり、温泉に入ったり、また新たな夢を見させていただきました。シリーズが続けられることは、応援してくださるみなさまのお気持ちのたまものですので、新たな作品を撮らせていただくにあたって、お客様にお楽しみいただけるように、さらに奮闘しなければならないという想いで撮影に臨みました。
――演じる甘利田は給食絶対主義の教師として人気だと思いますが、これだけシリーズを重ねられた今、どのように受け止めていますか?
市原:2019年から6年間シリーズが続いていますが、最初からコンセプトは変わらないんです。滑稽な姿を見せても笑われても、恥ずかしい思いをしても、好きなものは好きと胸を張って謳歌している人。そんな甘利田の日々を、ぜひ多くの方々の活力としていただきたいです。また舞台が1980年代から始まっていて、今、日本人が忘れかけている古き良き日本のわびさびが入っていますので、日本人の道徳心も描いています。
表面的にはコメディーなので小さなお子様から人生のキャリアを積まれた方、すべての方に楽しんでいただけるエンターテイメントなのですが、その中には地に足の着いた、しっかりとした社会派としてのメッセージがたくさん込められていますので、その想いをしっかりと届けたいと思っています。
「人を選ばず、大切なことを訴え続ける人」にあこがれるように
市原:これまでは給食だったので火を使うことがなかったのですが、青森でアツアツのせんべい汁をいただく際、これはどんなリアクションになるのだろうと、斬新な世界に入ったなと思いました(笑)。それと、お店の方が提供して初めて成立する、わんこそばも出てきます。今までのように自分だけで食するのではなく、誰かが提供して成り立つものが新たな要素でしたので、撮影していて楽しかったです。
わんこそばのシーンは、実際にお店で働かれている方々が出演してくださったのですが、撮影が終わってからも生徒役の子どもたちにわんこそばを提供してくれたそうなんです。
撮影外でわたしがいないところでも、子どもたちが思い切り楽しんでいたみたいで、目に入る撮影過程から目に映らないところまで、すべてが愛にあふれている現場なんです。「おいしい給食」らしく、その中心は食にあり、つねに人道的な人間愛にあふれた、唯一無二の撮影現場だなと思いました。
――長いこと甘利田を演じられていますが、彼に教えられたことは?
市原:シーズンを重ねるごとに自分自身も歳を重ねているわけですが、わたしもその間、違う作品を重ねるごとに、「おいしい給食」を求めるようになりました。舞台が1984年のシーズン1から始まり、今回90年代に入っていくのですが、我々が持っていなければいけない心というものが、常に「おいしい給食」の中にはある。
社会や人と向き合う時、本質的なものに向き合わないといけないが、もしかしたら僕たちは避けていることがあるのかもしれないなと。たとえば今はSNSなどがあり、顔を突き合わせることなくいろいろな物事が作られていくなかで、甘利田先生のあの顔の近さ(笑)。僕自身があれを求めるようになりました。
現代社会だからこそ、そうでなければならないんだと。甘利田のように人を選ばず、大切なことを訴え続けていける人にあこがれるようになりました。
「40代、50代も悔しがっていたい」
市原:365日、24時間、常に分岐点であり、現時点は通過点であると。置きに行くモノ作りではなく、常に投げかけて挑戦していくモノ作りでなければならないと思っていまして、そこでは人道的でありたいし、常に夢を優先させなければならないといつも思っています。我々の世界には、何かの都合によって失われてしまうものが、システムがたくさんあるんです。
本当に前が見えなくなる瞬間がたくさんあるんです。悔しい想いをすることもたくさんあります。何も見えない泥水に手をつっこんでその中で必死に表現という夢をつかみ取り、そこを一番に掲げてお客様にお見せするということ。何があっても一番にお客様に楽しんでいただきたい。悦に入ってはいけない。それをつねに心がけています。
市原:10代、20代前半は常にがむしゃらでいたいという想いがありましたが、そのままなんです、40代を前にして(笑)。これから40代、50代を迎えるにあたって、不安はたくさんあります。体力的な面も精神面も、どこかで衰えていくかもしれないので、守りに入るのではないか、置きにいく動きをしてしまうのではないかと。でも、そこの突破口を自分で必ず見つけて、どんな小さなところでも風穴を開けて挑戦していく。
やっぱり夢に憧れていたい、役者にも憧れていたいですし、憧れられる時代でもあってほしい。
本気で悔しがって本気で笑って、本気で泣けるほどありがたい日々はない。これから先も毎日心を折られながら、毎日いろいろなことに負けていくのだろうと思いますが、負けたら負けたでその何倍もの想いで壁を乗り越えてやるという気持ちを忘れずに前に進みたいと思います。
ただ、たまには贅沢したいので、40代、50代なりの贅沢な時間の使い方も考えます。ちょっとゆっくり自分にご褒美を与えたりして。40代になったら、ちょっとだけ休んでもいいのかなと、自分に甘えたりしてみたいとも思っています。
「すべての肩書きを忘れて旅に出てみたい」
市原:旅行に行きたいです。すべての肩書きを忘れて、一週間旅に出てみたいです。おいしいものを食べながら(笑)。
――最後になりますが、映画を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いいたします。
市原:「おいしい給食」が新たな世界観をいただいて、新たな面を見せることができました。キャスト、スタッフ一同、胸を躍らせて10月24日(金)を待ち遠しく思っています。今回は北海道、青森、岩手とロケに行って、本当に贅沢な作品となりました。お祭りのような騒ぎをぜひご覧いただき、日々の活力にしていただきたいと思います。
<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
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