お腹に宿った命を、どんな方法で産むかは本人が決めること。普通分娩を選ぼうが、無痛分娩を選択しようが、我が子を想う愛に差ありません。


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 しかし、現在、第一子を妊娠中の伊藤エリカさん(仮名・34歳)は義母から、「出産の痛みに耐えてこそ、女は母親になれる」という偏った考えを押し付けられ、心が疲れてしまいました。

「無痛分娩」に断固反対する義母

無痛分娩を許さない義母「ウチの犬だって普通に産んでる」…数ヶ月後、特大ブーメランが
※AI生成画像を使用しています。
 エリカさんは同窓会で再会した同級生と、3年前に結婚。半年前、待望の我が子を授かりました。

「妊娠が分かった時から、絶対に無痛分娩を選ぼうと思いました。普通分娩をした友人が『あんな痛みは二度と経験したくない』と言っていたので、怖くて……」

 夫はエリカさんの意思を尊重してくれ、「安心できる方法で産もうね」と言ってくれました。

 ところが、エリカさんは思わぬ反対を受けることに。ある日、義父母が自宅へやってきた際、エリカさんは雑談として、無痛分娩を考えていると打ち明けました。すると、義母は激怒。「女性はね、出産の痛みを経験しないと母親になれないの! だから、普通分娩にしなさい!」と、今まで見たことない剣幕で怒鳴られたのです。

 エリカさんは、自身が無痛分娩を選ぼうと思った理由も話しましたが、義母は聞く耳を持たず。「大丈夫! 産んじゃえば痛みなんて忘れちゃうもんだから!」と一蹴されてしまいました。

 それでも、エリカさんは納得できず。その様子を見た義母は「出産は耐えられる痛みだよ! うちの犬でも普通に産んでるのに、なんで人間だけ、そういう自然の摂理に抗おうとするのか理解に苦しむわ……」と呆れた顔になったそうです。


 結局、その日、互いの意見は平行線のまま。義母は「私が出産した病院を紹介するから、今度一緒に、相談に行きましょう」と一方的な約束を取り付けて、帰っていきました。

「私の出産なのに、なんで義母にそこまで干渉されないといけないのか……とモヤモヤしました」

自分の娘の「無痛分娩」には賛成する義母が許せず、反撃!

 それから数ヶ月後、義父の誕生日を祝うため、エリカさんは気が進まないまま、夫と共に義父母宅へ。また出産のことを言われるんだろう……。そう身構えていると、義父母から思わぬビックニュースを聞かされました。

「不妊治療をしていた夫の妹が妊娠したようで、義父母は大喜び。義父は『娘の子だと、血の繋がりがより濃い気がするから嬉しい』と、私たちに対して無神経な発言も平気でしてきました」

 義父母は、聞いてもいないのに妹の妊娠事情をペラペラ話してきたそう。その中で、エリカさんの心に引っかかったのが、「あの子は無痛分娩を選ぶみたい」という報告でした。

 聞き逃せなかったエリカさんは「え……? 普通分娩されないんですか?」と尋ねたそう。すると、義母は「痛いのが怖いからって嫌なんだって(笑)。いつまで経っても子どもよね~。まあ、元気に生まれてくれれば私たちは何でもいいんだけどね」と、笑ったそう。

 そんな態度を見て、怒りがこみ上げたエリカさんは反撃。
「お義母さん、ダメですよ、それじゃあ。普通分娩で出産の痛みを経験しないと、妹さんは母親になれませんよ」と、自分が義母に言われて傷ついた言葉を返しました。

義母が「無痛分娩」を勧めてきた“まさかの理由”を知って唖然…

無痛分娩を許さない義母「ウチの犬だって普通に産んでる」…数ヶ月後、特大ブーメランが
義母
 すると、義母は激怒。「エリカちゃん! 家族でも言っていいこととダメなことがあるよ! 出産の痛みは、エリカちゃんが思ってるよりも壮絶なんだから。痛いことを避けられるなら、それに越したことはないし、あの子がどんな方法で産むかなんて自由。あなたが口出しする権利はないと思うけど」と言い返してきました。

 そこで、エリカさんは「じゃあ、なんで私には普通分娩を勧めてきたんですか? 私もどんな方法で産もうが、自由ですよね」と、さらに反撃。すると、義母の口から出たのは、思いもよらない言葉でした。

「だって、エリカちゃんは昔からボーイッシュな子だったでしょ? 昔から女の子らしいうちの娘とは違って女性らしさが足りないから、いい母親になれるか心配で……。出産の痛みを経験して、少しでも母性が芽生えれば……って思ったのよ」と、理屈のわからない説明をしてきたのです。

「その言葉を聞いて、本当にムカついて! 気づいたら、義母に、『見た目や性格が女の子らしいことと母性には科学的な関連性があるんですか?』と言い返していました」

 義母の無神経な言葉には夫も激怒し、「そんな言葉をエリカに言うのなら、もう実家には来ない」と宣言したそう。すると、義母は「好きにしなさい。
これからは妹が産んだ赤ちゃんのお世話で忙しくなるだろうし」と笑ったそうです。

「だから、それ以降、義父母宅には行っていませんし、連絡も取っていません。私は実の両親と仲が悪いので出産後に頼れる人が夫しかいないのが不安ですが、義父母たちには絶対に頼りたくないです」

 無痛分娩に対する考え方は世代によって大きく違うこともありますが、大切なのは本人の意思を尊重すること。母性と普通分娩を絡めた迷信に苦しめられる母親が少なくなってほしいものです。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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