あとから思えば「あのときのことが原因か」と思い当たることも、そのときには気づかないというケースも意外と多いようです。今回は友だちとの楽しい時間がキッカケで怖い思いをすることになった女性・浜中小夜さん(仮名・20代後半)に話を聞きました。


帰省した幼馴染みと、お気に入りの居酒屋へ

居酒屋で友達と近況報告会をしただけなのに…突然始まった「スト...の画像はこちら >>
 小夜さんには智子さんという、幼少期から仲の良い同級生で幼馴染みのような存在がいました。そんな智子さんから久々に地元へ帰省するとの連絡をもらい、ずいぶん前から楽しみにしていた小夜さん。帰省後の計画を立てるのも楽しかったと振り返ります。

「お互いに待ちきれなくて、帰省したその日に待ち合わせ。私がお気に入りだった会社近くの居酒屋で会うことになりました。話したいことも山積みだったので、個室もあって料理もおいしく、スタッフも気さくで雰囲気も抜群というその店がピッタリだと思ったんです」

 その居酒屋は小夜さんが数か月前、ほかのお店がいっぱいだったため同僚とたまたま行ったことが来店のキッカケでした。そしてスタッフの対応や料理のおいしさからすぐにベタ惚れ。お気に入りのお店として利用するようになっていたのです。

近況を報告しあい、話は盛り上がる

「智子も居酒屋をすごく気に入ってくれて、話も盛り上がりました。まずは、お互いに近況報告。智子のほうは仕事で大事なプロジェクトを任されることも出てきて、多忙ですれ違いになった彼氏と別れてしまったと嘆きはじめたので、その愚痴を1時間くらい聞いていました」

居酒屋で友達と近況報告会をしただけなのに…突然始まった「ストーカー被害」。突き止めた犯人は“衝撃の人物”だった
居酒屋 女性
 小夜さんはその後、自身の近況を報告。最近は体力づくりとダイエットにハマっていること、プロテインを取り入れ食事内容を変更、たんぱく質を積極的に摂取しながらYouTubeを見て筋トレ、自宅周辺を走るのが日課になっていることなどを話しています。

「面白味がない私の話にも智子は楽しそうに耳を傾けてくれました。智子は昔から話を引き出すのが上手いんです。
『どの辺りを走ってるの?』からはじまって『その店って、まだあるんだ? 懐かしい!』と会話をどんどん盛り上げてくれました」

 そしてあっという間に迎えた閉店時刻。翌日からも智子さんとの楽しい時間を過ごしていた小夜さんでしたが、その日あたりから違和感を覚えるようになります。ときどき後をつけられていると感じたり、自宅周辺に妙な気配を感じたり……。

「郵便物が漁られているように感じたこともありましたが、証拠もないため警察に相談するのも難しいと思ったんです。それも含めて男友だちに相談してみたところ『ひとまず正体を突き止めてみよう』ということになりました」

犯人は衝撃の人物だった

 男友だちが張り込みなども手伝ってくれた結果、犯人が浮上。その正体を知った小夜さんは絶句します。それはなんと、小夜さんがお気に入りでよく利用し、智子さんといっしょに行った居酒屋のリーダー的存在だったスタッフだったのです。

居酒屋で友達と近況報告会をしただけなのに…突然始まった「ストーカー被害」。突き止めた犯人は“衝撃の人物”だった
頭を抱える女性
「男友だちが集めた写真や動画などをもとに居酒屋スタッフを問い詰めたところ、私が店を予約するときには奥まった席を用意して、料理を運んでくるときやその前後に話を聞いていたと白状しました。そんなことは夢にも思っていなかったので驚きしかなったです」

 居酒屋スタッフは智子さんとのランニングの話を中心に、これまでの会話などを組み合わせて自宅を予想。居酒屋の仕事がないときは小夜さんの自宅周辺をウロウロしてマンションを特定し、郵便物なども漁っていたと自白したのです。

「警察への通報も考えていると伝えたところ半べそ状態で謝罪があったため、自宅周辺や私のまわりをウロつかないことを約束する誓約書を書かせて解決としました。しばらくは心配でしたが、それ以降は気配を感じたりつきまとわれたりすることもありません」

 安堵しつつも「無意識に話した内容が自分を危険に晒すなんて想像もしなかったですし、すごく怖い体験でした」と小夜さんは当時を振り返ります。
会話の内容は誰が聞いているかわからないもの。自宅や勤め先など個人情報の特定につながる会話は避けたいものですね。

<文/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。
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