自身の過去を描いた漫画『アル中だった私の酒事情』『アル中克服までの暗黒期』をブログ「エクボのボ」やInstagram(@ekubonobo)で発信しているエクボさん(31歳)。

 現在は31歳の専業主婦として静かな生活を送っているエクボさんですが、居酒屋チェーンの正社員をしていた20代の頃、駅前の大型店舗の店長をしていました。
昼の2時から翌朝4時までの16時間労働を乗り切るために、営業中もお酒を飲むようになっていきます。

 酒量が増え、飲まないと手の震えや動悸が起き、頻繁に記憶を失うほどに。漫画では、そこから抜け出そうともがく姿が描かれています。

 今回は21~30話を紹介。後半ではエクボさんに、アルコール問題で失ったものや、お酒をやめようと決めたきっかけについて聞きました。

※アルコール依存症の治療には、医療機関での相談・治療が欠かせません。お悩みの方は、各自治体の窓口や専門機関にご相談ください
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仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情21


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情21


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情21


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情22


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情22


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情22


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情22


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情23


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情23


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情23


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情23


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情24


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情24


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情24


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情24


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情25


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情25


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情25


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情25


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情26


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情26


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情26


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情26


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情27


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情27


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情27


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情27


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情28


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情28


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情28


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情28


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情29


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情29


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情29


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情29


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情30


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情30


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情30


仕事中に泥酔してバイトに暴言→翌日誰も出勤せず…。当事者女性が描くアルコール依存の恐ろしさ<漫画>
アル中だった私の酒事情30


酔って目覚めたら、アルバイトが全員いなくなっていた

――お酒をやめられなくなったことで、特に大変だったことは何ですか?

エクボさん(以下、エクボ):
何よりも仕事がまともにできなくなったことが大変でした。「このままではいけない」と思って禁酒した期間もあったのですが、お酒を我慢することで、無自覚に不機嫌な態度を取るようになってしまいました。

その結果、お客様からクレームが入ったり、アルバイトの子からも「ずっと焦っているように見える」と指摘されました。自分では愛想良く振る舞っているつもりだったのでショックだったし、本当にダメな店長だったと思います。

――お酒が原因で、店長としての信頼も崩れてしまったのでしょうか。

エクボ:
アルバイトの子たちは、酔っ払って働く私に不信感を抱いていたと思います。決定的だったのは、営業中に泥酔して暴言を吐いてしまった事件です。


アルバイトの子がミスをした際、私が店長として謝罪したのですが、お客様に強く叱られてしまうということがありました。そのときは減酒を頑張っていたのですが、自暴自棄になり営業中にまたお酒を飲んでしまい……その後の記憶がまったくありません。

気づくと閉店していて、私以外誰もいませんでした。翌日からは、外国人スタッフを除いて、2週間ほどアルバイトの子たちが出勤しなくなったんです。後から聞いた話では、泥酔状態の私は皆に当たり散らし、「帰れば?」「残りのシフトも来なくていい」と言い放っていたそうです。

その期間は、他店からヘルプに入ってもらい、何とか営業を続けました。その後、皆に謝罪して戻ってもらうことができましたが、それ以来、お酒を飲むことが本当に怖くなりました。

「この人にだけは嫌われたくない」減酒のきっかけ

――お酒をやめようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

エクボ:
何度も周りに迷惑をかけて、「このままでは一人ぼっちになってしまう」と怖くなったからです。アルバイトの子たちにも嫌われ、実際に辞めていった子もいました。会社の同僚の中にも、何も言わずに距離を置く人が多くいて、後から「あそこの店にはヘルプに行きたくない」と話していたと耳にすることもありました。

なかでも、一番大きなきっかけは、当時交際していた夫の“シゲオ”に嫌われたくないという思いでした。

――旦那さんとは、いつ頃からお付き合いしていたのですか?

エクボ:
私が毎日お酒を飲むようになって数か月後に出会い、付き合い始めました。
夫はお酒を飲まないのですが、付き合っている途中で私の異常な飲み方はバレていました。それでも見捨てずにいてくれて、結婚を前提に同棲していました。

一度、同棲を始める前に、泥酔状態で夫に会いに行ってしまい、「酔っているなら帰って」と叱られたことがありました。お酒のことで怒られたのは初めてだったので驚きました。夫は後から、「怒ってごめんね」と連絡をくれて、「こんなに優しい人をこれ以上傷つけたくない」と感じるようになったんです。

「このままではシゲオも、仲の良い友達も、家族からも嫌われる」と考えて眠れなくなり、「もうお酒を止めるしかない」と覚悟しました。そして、どうすればいいかを真剣に考え始めました。

一番の被害者は、自分の周囲の人達

――他にも、アルコール問題に向き合っていくなかで影響を受けた出来事はありましたか?

エクボ:
アルコール依存症に苦しんでいる人のYouTube動画を見たことで、大きく考えが変わりました。元TOKIOの山口達也さんの動画だったのですが、強く後悔している様子や、失ったものの大きさがすごく伝わってきました。

また、アルコール依存症の患者さんを支える人達の講演会も心に残りました。それまでの私は、「飲みたくて飲んでいるわけじゃない」「飲まないと何もできない」と考え、自分が一番大変でかわいそうだと思っていました。

でも動画を見たことで、自分の周りの人達が一番の被害者だと、やっと気づいたんです。
涙ながらに苦しみを語る姿を見て、「私もこんなに辛い思いをさせているんだ」と考えるきっかけになりました。

――周りの方に、お酒を止めることを宣言したのですか?

エクボ:
「もうお酒を止める」と言いましたが、何度も失敗しました。そのたびに、また宣言していましたね。

決心して簡単に止められたわけではなく、2年半何度も周囲を裏切りながら、やり直し続けました。酒量が減り始めた最初の頃は、良い変化というより、お酒に対する恐怖で塞ぎ込むような状態で、「飲めなくなった」に近い状況でした。

仕事についても、読者の方は「早く辞めればいいのに」と思うかもしれません。でも「無職になって家に1人でいると際限なく飲んでしまうのでは」という恐れがありました。精神的に疲弊していたこともあって、酒量が減ってからようやく居酒屋を退職しました。

【依存症の相談窓口】
全国の保健所
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/
全国の精神保健福祉センター
https://www.zmhwc.jp/centerlist.html

<取材・文/都田ミツコ>

【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。
「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
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