芸能界では、さまざまなジャンルで「二世タレント」が大活躍中だ。中でも、2025年は父親が超大物の若手俳優が注目された年となった。
その筆頭と言えるのが「櫻井海音」だろう。

二世俳優・櫻井海音の驚くべき成長と才能

「父親は“超有名歌手”」朝ドラがデビュー作の24歳・イケメン...の画像はこちら >>
櫻井は、数多くのメガヒット曲を生み出したMr.Children・桜井和寿と、元ギリギリガールズ・吉野美佳の子どもとして2001年4月13日に誕生。2019年にロックバンド「インナージャーニー」のドラムとしてデビューし、2020年にNHK連続テレビ小説『エール』で俳優デビューを果たしている。

デビュー当初は目立つ存在ではなかったが、俳優業に専念した2023年頃から活躍し始め、WOWOWドラマ『アオハライド』で出口夏希とダブル主演を担当。人気漫画が原作のドラマで、クールな高校生役を演じ、端正なルックスが話題を集めることになった。

さらに、ドラマ『泥濘の食卓』(テレビ朝日系)では、父親の不倫相手に恋する高校生・那須川ハルキを熱演。このハルキは、幼なじみからストーカー行為を受け不登校になり、そのうえで父親の不倫相手を好きになるという、かなり特殊な役どころだった。心に闇を抱える高校生を櫻井は繊細な表情の変化で丁寧に演じ、高評価を得ることに成功。

『推しの子』主演で飛躍!櫻井海音が見せる実力とは

「父親は“超有名歌手”」朝ドラがデビュー作の24歳・イケメン俳優に来年注目のワケ。父親譲りの声が魅力
画像:『【推しの子】』HPより
そして、櫻井は人気漫画『【推しの子】』の実写化作品で、一気に注目を集めることになる。櫻井は同作で主人公・アクアを演じ、超話題作の主演に抜てきされ、結果を残すことに成功した。作品自体は思ったほど大ヒットはしなかったものの、複雑な設定のアクアを丁寧に演じ、俳優としての評価を上げること。

『【推しの子】』で話題を集めたことで2025年は大人気となり、映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』『お嬢と番犬くん』『カラダ探し THE LAST NIGHT』へ次々と出演。それぞれで主要な役を演じ、さらに人気を高めることになった。

そして、ドラマでは日曜劇場『御上先生』(TBS系)に参加し、秋ドラマとして放送が終わったばかりの『死ぬまでバズってろ!!』(毎日放送)では準主役となる警察官・渡辺優斗を演じた。
まさに今年は、大ブレイクの年だったと言えるだろう。

父母から受け継いだルックスと表現力

「父親は“超有名歌手”」朝ドラがデビュー作の24歳・イケメン俳優に来年注目のワケ。父親譲りの声が魅力
画像:東洋水産株式会社 プレスリリースより
俳優として着実に成果をあげている櫻井だが、ルックスの良さが彼の魅力の一つとなっている。父親である桜井和寿もイケメンミュージシャンとして有名だが、母親の吉野美佳もギリギリガールズ時代は可愛らしいルックスで人気だった。2人の良いところを受け継いだ櫻井のビジュアルはクセがなく、どんな役にもすんなりと溶け込む透明感を持っている。

また、「声」を含めた表現力の高さも魅力の一つだ。『【推しの子】』で演じたアクアだが、櫻井の少し低めの声で演じられたことで、視聴者はストレスなく作品を楽しむことができた。『アオハライド』で演じた馬渕洸も同様だが、声の魅力によって視聴者を作品に引き込むという能力を持っている。父親から受け継いだ唯一無二の武器であり、来年以降は多くの人が櫻井の声に注目するだろう。

順調に俳優として成果をあげる櫻井だが、2026年には主演ドラマや映画が制作されることが期待される。演技についてはまだ荒削りな部分もあるが、本人の実績と、父親の知名度を考えれば民放ドラマで主演を務めてもいい時ではないだろうか。『【推しの子】』でも主演として存在感のある演技を見せているだけに、次のステップへ進むために主演作で大ブレイクを目指したいところだ。

2世俳優の中でも大きな可能性を秘める櫻井だけに、来年はどこまで活躍の幅を広げるのか注目したい。


<文/ゆるま小林>

【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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