【今日のにゃんこタイム~○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.194】

 個人で猫の保護やTNR(※)を行うぱなさん(@TPTR6R1kLFmPISp)が今、真摯に向き合っているのは、下半身麻痺のアンディーくん。

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 アンディーくんは、元野良猫。
ぱなさんはSNSの投稿を通じてアンディーくんを知り、救助に向かいました。

※飼い主のいない猫を捕まえ、(Trap)、避妊・去勢手術を(Neuter)を行って、もとの場所へ戻して(Return)一世一代の命を見守ることで野良猫の繁殖を抑制する活動のこと。

偶然インスタグラムで見た“後ろ足を引きずった子猫”が気になって……

 2025年10月、ぱなさんはインスタグラムにアップされた、ある投稿を見て、アンディーくんを知りました。投稿者さんいわく、野良猫のアンディーくんは麻痺した足を引きずって、畑にあるビニールハウスに現れるようになったそうです。

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
野良時代のアンディーくん
 投稿者さんは動物と暮らした経験はありませんでしたが、胸を痛め、最初はご飯をあげていました。しかし、さまざまな事情から病院に連れて行くことは難しく、今後はご飯をあげずに追い返そうと決意。そうした経緯や想いを、インスタグラムに投稿していました。

 すると、多くの人から「猫を助けたい」との声が寄せられたそう。ぱなさんも、そのうちのひとり。投稿者さんに連絡をすると返信が来たため、すぐに現地へ向かいました。

「投稿者さんは、私が現地に着くまでの間に猫がいなくならないよう、バリケードをして待っていてくださいました。本当は子猫を心配する優しい方なのだと感じました」

後ろ足や爪が壊死した子猫……切除手術で命を紡いだ

 保護当時、アンディーくんは推定2か月半~3か月ほど。麻痺して動かない後ろ足を引きずりながら、前足のみで一生懸命逃げようとするところをタモで捕獲しました。

「キャリーケースに入れてから状態を確認すると、後ろ足は伸びたままで足先からは異臭がしました」

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
ゲージの中に入っているアンディーくん
 動物病院では、強い衝撃が腰に加わったことによって下半身麻痺になったとの診断が下されたそう。
引きずっていたからか、後ろ足は足先の皮膚がなく、指の骨が見えていました。

 骨も含めて再生してほしい。そう思い、医師と相談して1週間、様子を見ましたが、足の状態は良い方向に向かいませんでした。

 そこで、切除手術が行われることに。アンディーくんは、壊死していた左後ろ足の骨1本と右後ろ足の骨2本、右後ろ足の爪2本を切除しました。

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
保護時から、排泄は自力でできていた
 保護から1週間後に行われたこの手術は無事、成功。術後は、足先の皮膚が3分の1ほど再生してくれました。

「手術前に見られていた、足先の腫れも少しずつ引いてきました。おうちでは、ご飯を食べる場所へ移動してくれるようにもなったんです。ただ、足先の皮膚は再生が止まってしまったので、再生治療も検討しています」

愛猫との絆を深めながら、麻痺の回復を願う日々

 麻痺が治ってほしい――。そう願うぱなさんは毎日、アンディーくんの足をマッサージ。おもちゃで遊ばせ、少しでも体を動かすようにも意識しています。


 留守番時には、連結できる大きなケージを活用して安全を確保。猫用トイレは、入りやすいように浅いタイプを選びました。

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
後ろ足は薬を塗って、ガーゼを交換している
 「今はそんなにしなくなりましたが、トイレでうんちを踏んだときの反省顔がすごくかわいかったです(笑)」

 野良時代に怪我を負ったからか、アンディーくんは少し怖がりな性格。しかし、ぱなさんの前では甘えん坊。部屋で座っていると横に来て、ゴロンとし、「撫でて」とアピールしてくれます。

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
寝ながら見つめるアンディーくん
 保護したのが私でよかったのか。大きな団体なら、もっと違う治療ができたんじゃないか……。ぱなさんはそう感じることもありますが、アンディーくんを心の底から愛しています。

「足が完全に治るかは分かりませんが、私はハンデではなく個性だと思っています。それに、足にハンデがあること以外は、普通の猫さんとは何も変わりません」

ビニールハウスに現れる大怪我を負った子猫を保護→あったかいおうちでスクスク成長する姿が愛おしい
座りながら見つめるアンディーくん
 アンディーくんが実際に何を思っているかは分からないけれど、ハンデをものともせず、毎日、元気に過ごす姿から勇気を貰っている――。そう話すぱなさんは温かいケアを行いながら、アンディーくんとの絆を深めています。

 重症を負いながらも、生きようと頑張ってきたアンディーくん。
この先は、思いっきり人に甘え、苦労のないニャン生を歩んでほしいものです。

<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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