竹内涼真さん主演の『再会~Silent Truth~』(テレビ朝日系)初回が1月13日に放送され、反響を呼んでいます。平均世帯視聴率は6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまずまずの出だしですが、特筆すべきは配信サービスTVerでの数値です。


 放送開始前のお気に入り登録数は、長期シリーズものを除く冬期ドラマ全体トップの33万で、1月20日時点では79万とトップを快走中。TVer再生数は200万回を突破しました。

『じゃあつく』勝男とのギャップに驚く新ドラマ

 初回が始まる前から高い注目を集めたのは、何といっても竹内さんが前クール『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系/以下、『じゃあつく』)において、モラハラ化石男・海老原勝男役で大ブームを巻き起こし、「時の人」となっているからに他なりません。

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『再会』は、竹内さん演じる刑事・飛奈淳一が、初恋の相手である岩本万季子(井上真央さん)と、23年ぶりに再会することから始まる切ないヒューマンラブミステリーです。

『じゃあつく』では、空気を読まないモラハラ野郎をコミカルに演じていた竹内さんですが、『再会』では物語の展開的にも職業的にもシリアスな表情が多く、落ち着いた物腰で会話を進めていきます。竹内さんを勝男の先入観で見ると、トーンの落差に驚いてしまうかもしれません。

アイドル的な“さわやか”イメージから脱却

 そんな竹内さん、過去には何度も大胆なイメージチェンジを遂げています。まずは2014年、新人ながら『仮面ライダードライブ』に抜擢されアイドル的な注目を集めました。その後、2017年の連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)や、同年『過保護のカホコ』(日本テレビ系)などで「さわやかな好青年」を演じ、1度目のブレイクを果たしました。

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ドラマ『六本木クラス』オリジナル・サウンドトラック(Universal Music)
 そのアイドル的人気がやや落ち着いてきた頃には、2021年の『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)や、2022年の『六本木クラス』(テレビ朝日系)で“絶対に諦めない熱い男”をストレートに演じ、当時の竹内さんという俳優の基盤となったように思います。

 そこから一転して、2024年の『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系)では、二面性を持つ刑事役・黒木正興の“怪演”で新境地を切り拓き、2025年の『じゃあつく』勝男役で2度目の大ブレイクに至ります。

艶めかしい『10DANCE』では「竹内涼真」をブラッシュアップ

 さらに12月より配信となった映画『10DANCE』(Netflix)では、ラテンダンサー・鈴木信也を演じています。

 鈴木は肉体美を惜しげもなく披露しつつ、これまで竹内さんが演じた役の「愚直な熱さ」ではなく、艶めかしくほとばしるような「情熱」を巻き散らす野性味溢れる男です。

 竹内さんは、W主演の町田啓太さんと互いに高め合いながら、ダンス未経験から1年の猛特訓を経て見事に社交ダンスを踊りこなしました。艶っぽい演技を見せた『10DANCE』はその成果もあり、国内だけでなく世界でもチャート上位を席巻するなど、大きな話題となっています。


 ここ2年で『Believe』、『じゃあつく』、『10DANCE』と振り幅の大きい、全く異なる表現を見せてくれている竹内さん。相当な努力と感性で、役者・竹内涼真を常にブラッシュアップさせているのだと思います。

吉沢亮と並ぶ、実力派30代俳優となるか

 同じ30代前半の俳優には、昨年主演映画『国宝』(東宝)を大ヒットさせた吉沢亮さんがいます。『国宝』も『10DANCE』も、一つの「芸」を通して、切磋琢磨し合うライバルに強烈に影響されながら、「芸」の美しさ以上に、キャラクターと演じる役者のパッションにフォーカスが当たっています。

『10DANCE』の竹内さんも、『国宝』の吉沢さんも、それに応えうる演者だからこそ、主演を任されたのでしょう。

 奇しくも、はじめは吉沢さんが主演予定だったとされている『じゃあつく』で、竹内さんは再ブレイクするきっかけを掴んでいます。勝男役を引き受けるにあたり、竹内さんが吉沢さんについて何も思いを巡らせなかったとは考えられません。

 そのうえで、『10DANCE』や『国宝』のように、竹内さんと吉沢さんが「役者」という「芸」でしのぎを削り、共に同世代俳優の中で人気・実力・話題性が抜けた存在となっていったら、運命的にも感じられます。

『再会』の制作発表会見では、「僕はありきたりな作品はもうやりません」と宣言している竹内さん。原作もあり、過去に一度ドラマ化もされている『再会』を、竹内さんなりの解釈でどう導いていくのか、注目したいと思います。

<文/こじらぶ>

【こじらぶ】
フリーライター・コラムニスト。言語学修士。
男性&女性アイドル、地下、ローカルなど様々な現場を経験。ドラマ、スポーツ、エンタメ全般から時事ネタまで。俳優、アイドルなどのインタビューも。X: @kojirabu0419
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