2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。

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 TBS退社から紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。
アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
 第68回となる今回は、アンヌさんが最近感じている「健康問題」をテーマにつづります(以下、アンヌさんの寄稿です)。

昔から悩まされている、私の“最大の弱点”

 今年で41歳になる私。健康問題について、なにか顕著に不安を抱えているわけではありませんが、感覚として「昔からちょっと感じていた自分の弱点に拍車がかかった」気がします。

 例えば、中学生のころから悩まされている肩こり。最近頻繁に感じるし、あまりにもひどいときは朝から鎮痛薬をのまねばならないときもあります。さらに、もともとそこまで大食いではありませんでしたが、アラフォーになってからは、明らかに食が細くなりました。無意識に朝から断食状態のような日もしばしば。

 そして私にとっての最大の弱点は「頻尿」。そう、むかしっからトイレが近いのが悩み。『朝ズバッ!』の担当アナウンサーだったときは生放送中の朝5時から8時半の放送終了のタイミングまでの間、隙を見てはトイレに駆け込んだことが何度もありました。

 40となった現在も相変わらずの頻尿ぶりは変わらず。故郷北海道のテレビ局で毎週仕事をさせていただいていますが、ロケ中に「すみませんちょっとお手洗い……」ともじもじと撮影中にお手洗いに立つ頻度に関しては、明らかに昔より増えている気が。


 ということで今の私の悩みはちょっと極端ともいえる頻尿。事前にお伝えしておきますが、本日の内容は読む方によっては眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれません。

 嫌な予感がする方は回れ右を!

いろいろと悩ましい「夜間頻尿」問題

「夜中に何度もトイレに…」40歳・元TBSアナが直面した体の変化。今ならわかる、亡き祖母がトイレを流さなかった“本当の理由”
スタジオにて。その日の衣装で
 さあ、私が頻尿ぶりを実感するのは夜。夜間に布団の中で目を覚ましお手洗いに立つ、なんてことは毎晩のこと。

 就寝してだいたい2時間後に目を覚まし、お手洗いへ。ひどいときだとここから眠れなくなってしまうときもありますが、無事再び眠りにつけたとしても、6時半に鳴る目覚まし時計の20分前というとてつもなく微妙な時間にまたお手洗いに行きたくなって目覚めたり……この頻尿がなければもっともっとしっかり眠れているだろうに、なんて悔しい思いをすることもよくあります。

 しかしこの夜間頻尿によって気づかされたあることが。

 私は故郷札幌の実家で生活していますが、ここは二世帯住宅の構造。私は幼少期をここで過ごしたわけですが、1階は亡くなった祖母が使い、私たちは2階で主に生活をしていました。祖母が他界し、現在は私が1階の主となっています。

 そして2階では同居の家族が生活し、寝ているわけですが、夜中の夜間頻尿で気になるのが「頻繁にお手洗いを流す音で家族を起こしてしまうのではないか」という点。

 例え二世帯住宅とはいえ、夜中に幾度も水を流す音は、家全体に響くのではないか……それは2階で寝ている人からすれば迷惑千万では、とふと気づいたのです。

ふと思い出した、子どもの頃の記憶

 ここでさらに思い出したことが。先述したとおり私の生活空間は祖母が暮らしていたスペース。


 幼いころ、おばあちゃん子だった私はよく祖母の部屋で寝泊まりしていましたが、朝目覚めてお手洗いにたってみると「流れていない」ということが時折ありました。

 小学校低学年くらいだった私は「おばあちゃんなんで流さないの? 流しておいたよ!」なんて文句に近いようなことを言ってしまいましたが……これ、自分が夜お手洗いに頻繁に立つようになってよーくわかる。祖母は同居の娘夫婦一家に遠慮して、起こさないようにと夜中お手洗いを流さないでいたんだなということが。

 例え娘夫婦とはいえ、祖母もなにかと遠慮することがあったのでしょう。夜中自分がお手洗いにたつことで上の階の人間が起きてしまわないようにという配慮をしてくれていたのではないでしょうか。そしておそらく祖母も夜間によくお手洗いに立っていたのではないでしょうか。

 それなのに、当時小学生の私はそんなことにまったく思いもよらず、むしろ「なんで流さないの!?」なんて無駄に追及するようなことを言ってしまって。

 今なら、大人になった今ならよくわかる、祖母の体のこと、遠慮のこと。今になって謝りたい。デリカシーのないこと言ってごめんね、と。

 幼い私にそんなふうに言われた祖母は、言い返すでもなく、ただ黙っていたのが印象的でした。本当にかわいそうなことしたな。


みんな何かを我慢して、社会を回している

「夜中に何度もトイレに…」40歳・元TBSアナが直面した体の変化。今ならわかる、亡き祖母がトイレを流さなかった“本当の理由”
美味しいものと一緒に
 大人になると、自分の体が少しずつ変化をしていくのもわかるとともに、それまで見えていなかった人間関係の機微にも気づくようになります。

 みんな何かに遠慮したり、何かをぐっと我慢したりして社会を回しているんですよね。

 そして目に見えないような小さな気遣いを積み重ねて、人と衝突しないようにうまくうまく生きているわけで。

 ちなみに、年老いた父に、トイレを流すのを夜中我慢している旨をそれとなく伝えたところ、自分は睡眠が深いから全然聞こえてない、遠慮しないで流せ、とのことでした。

 でも、これも、私に気を遣わせないための優しさなのかもしれない。結局大人ってみんながみんなにそれぞれの形で気をつかっているんですよね。

 ちなみに私の頻尿は治る気配ゼロです。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。
Instagram: @aromatherapyanne
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