NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』がおもしろいと話題だ。仲野太賀が主演を務める同作は、初回の「NHK ONE」での再生回数が100万回を突破。
これは、2025年10月のサービス開始以来、番組としては「NHK紅白歌合戦」を除いて初となる大台突破であり、NHKドラマ史上最高の数字を記録する快挙となった。

絶賛される藤吉郎の「陰と陽」

濡れ場も辞さぬ“元天才子役”の衝撃! NHKドラマ史上最高の...の画像はこちら >>
テンポが良いストーリー展開に加え、主演の仲野をはじめとする豪華キャストが集結。幅広い世代から支持を集めているが、中でも、その圧倒的な演技力で作品を牽引しているのが、藤吉郎(豊臣秀吉)を演じる池松壮亮だ。

池松が演じる藤吉郎は、初回から人懐っこいお調子者として躍動。仲野演じる弟・小一郎(豊臣秀長)との「コントのような掛け合い」は息もぴったりで、瞬く間に視聴者の心をつかんだ。

しかし、単なる喜劇的なキャラクターに留まらないのが池松の真骨頂だ。第1話で「間者」を切り捨てるシーンでは、それまでの明るさとは一変、藤吉郎の奥底に潜む「狂気」を表現。この“陰と陽”を鮮やかに使い分ける演技に対し、SNSでは池松を絶賛する声が多く、誰もが知る歴史上の人物をどう再定義していくのか、熱い注目が集まっている。

異例すぎる天才子役の歩み

濡れ場も辞さぬ“元天才子役”の衝撃! NHKドラマ史上最高の『豊臣兄弟!』で絶賛の嵐を呼ぶ「秀吉役」の正体
画像:Audible, Inc.プレスリリースより
そんな圧倒的な存在感を放つ池松だが、そのキャリアは極めて異色だ。子役として活動を始めた彼は、劇団四季のミュージカル『ライオンキング』のヤングシンバ役でデビュー。2003年にはハリウッド映画『ラスト サムライ』に出演し、トム・クルーズ演じる主人公と心を通わせる少年・飛源役を好演。その後も、映画『鉄人28号』で主人公を務めるなど、早くから天才俳優として名を馳せてきた。

映画やドラマで華々しい活躍を見せる池松だが、その真髄は、役のためなら一切の妥協を許さない「表現者としての覚悟」にある。

濡れ場も厭わぬ「役者魂」

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画像:大塚製薬株式会社プレスリリースより
特に、若手時代から数多くの「濡れ場」を辞さずに挑んできたことは、映画ファンの間でも有名だ。2014年公開の主演映画『愛の渦』では、親の仕送りを使ってまで乱交パーティに参加するニート役で門脇麦とともに過激なシーンに体当たりで挑戦。
若手注目株でありながら、人間の欲望を剥き出しにする大胆な演技は多くの観客を驚かせた。

同年の映画『海を感じる時』では市川由衣を相手に、愛を拒み肉体関係のみを続ける身勝手な男を魅力的に体現。さらに、宮沢りえとの共演が話題となった『紙の月』や、寺島しのぶと濃密なラブシーンを演じた配信ドラマ『裏切りの街』など、ベテラン女優の相手役としてもその存在感を発揮してきた。また、映画『無伴奏』では成海璃子のみならず、斎藤工との「禁断の濡れ場」を披露したことも記憶に新しい。

現在活躍する俳優の中で、池松ほど数多くの濡れ場、それも「クズで性にだらしない男」を魅力的に演じられる俳優はいないだろう。驚くべきは、こうした過激な役を演じても評価を落とすどころか、むしろ俳優としての支持を高めてきた点だ。

唯一無二の「池松版・秀吉」へ

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小栗旬さん(左)仲野太賀さん(中央)池松壮亮さん(右)画像:株式会社NHK出版 プレスリリースより
事実、過激な描写の多い作品ながら、『愛の渦』『紙の月』などでの演技が認められ、日本アカデミー賞新人俳優賞やブルーリボン賞助演男優賞を受賞。人間の弱さや本能をリアルに体現できる俳優として、現在もオファーが絶えない。

もちろん、池松はこうした作品以外でも数々の名作で実力を発揮してきた。しかし、過激な表現に挑み続けてきた経験が、彼を「唯一無二の表現者」へと進化させたのは間違いない。

今回の『豊臣兄弟!』で演じる藤吉郎にも、かつての作品で見せた「狂気」がわずかに漂う。独自の歩みを経た池松だからこそ描ける、新しい豊臣秀吉像。
出演作にハズレなしと言われる彼が、この大河ドラマをさらなる高みへと導いてくれるに違いない。

<文/ゆるま小林>

【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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