俳優の松本穂香さん(29歳)が、伊野尾慧さんと共演の放送中の新ドラマ『50分間の恋人』(ABCテレビ・テレビ朝日系/毎週日曜夜10:15~11:09)に出演中です。

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 松本さん演じる辛島菜帆と、伊野尾さん演じる甘海晴流の“ズレきゅん”ラブストーリーの行方に注目の一作です。


 これまでさまざまな役柄を演じてきた松本さん。2025年には俳優デビュー10周年を迎えました。初期に比べて、お芝居に対する気持ちに変化を感じるようになったという松本さんに、今回のドラマのこと、俳優業について聞きました。

芸能活動10周年を迎えて「お芝居そのものを楽しむ方向に」

「最初の頃はどうしても…」芸能活動10周年を迎えた29歳女優が感じる“自身の変化”とは
『50分間の恋人』場面写真(ABCテレビ・テレビ朝日系)
――昨年、芸能活動10周年を迎えられたかと思いますが、お芝居に対する気持ちや考え方などについて、何か変化を感じることはありますか?

松本穂香(以下、松本):だんだんまわりが見えてくるようになったと思います。最初の頃はどうしても「上手くやらなきゃ!」と視野が狭くなっていたところもあったんです。完ぺきを目指すというわけではないけれど、求められているものにもっと応えたいという気持ちが強かったのが、今は「もうちょっとこうすれば楽しいかな?」とか、お芝居そのものを楽しむ方向に変えられてきているかなと思います。

――お仕事に対する姿勢はそのままに、気持ちだけ変えていくということなんですね。

松本:それってなかなか難しいことで、いいものを作りたい気持ちは変わらないんです。でも、前よりも脚本やお芝居について、まわりの人と話し合いをする時間が増えたと思います。余裕が生まれたからなのか何なのかはわからないのですが、今回のドラマも伊野尾さんや監督と話し合い、みんなで試行錯誤をしながら、うまい塩梅に落とし込めるようにしていく。そういう意味でも視野が広がったなと思います。

今回の役柄は「生活の基本的なことを大事にしている女性」

「最初の頃はどうしても…」芸能活動10周年を迎えた29歳女優が感じる“自身の変化”とは
『50分間の恋人』(ABCテレビ・テレビ朝日系)
――今回のドラマは、チグハグな二人の“ズレきゅん”というテーマや、伊野尾さん演じるAIだけが親友の変わり者イケメンなど、10年前にはなかったようなテーマや現実を反映した要素が盛り込まれていますが、常に新しいものや考え方が求められる俳優の仕事は大変そうな印象があります。

松本:そうですね。AIはわたしもまったく詳しくないですし、以前に子どもの精神科医を演じさせていただいたときも、そのことについては何も知らなかったので勉強させていただきました。
なので新しい古いに関わらず、知ることは大変だなと思います。

でも、そのときは台本に情報がつまっていたことと、自身もADHDと向き合うお医者さんの役だったので、自然と情報が入ってくるところはありました。今回はゲーム会社勤務ということはありつつも、お弁当がキーとなっているラブストーリーなので、それほど困ることはなかったです。

「最初の頃はどうしても…」芸能活動10周年を迎えた29歳女優が感じる“自身の変化”とは
『50分間の恋人』(ABCテレビ・テレビ朝日系)
――今回演じた辛島菜帆という女性は、ゲームキャラクターデザイナーとして働いていて、恋愛は二の次、仕事に夢中な堅実女子でしたね。

松本:菜帆は、生活する上での基本的なことをとても大事にしている女性だと思いました。食べること、仕事、そういう生きる上での大事なことですね。お弁当を食べるときはひとりでゆっくり公園で味わいながら食べている。そこが魅力だなと思いました。

一方で伊野尾さん演じる甘海の事情にも想像力をめぐらせることができる優しさを持った女性なんです。そこが彼女の魅力だなと思い、頑張って演じていました。

20代でやっておきたいことは?

「最初の頃はどうしても…」芸能活動10周年を迎えた29歳女優が感じる“自身の変化”とは
松本穂香さん
――今回はオリジナルドラマでしたが、たとえば2024年に大変話題になった月9の『嘘解きレトリック』など、人気原作があり、時代設定があるような作品で説得力があるお芝居は、どのように取り組まれているのですか?

松本:『嘘解きレトリック』は、監督やキャストの方々にも恵まれました。おっしゃるように原作がある作品だったので、その世界観を大事にして、あの時も現場で話し合いながらやっていましたね。
リハーサルも重ねましたし、準備期間があったこともありがたかったです。

俳優はどれだけ技術があったとしても、何の準備もなしに「はいどうぞ」と言われてすぐにはできないんです。それで形にはなったとしても、見えているものが全然違うと思うので、どんな役でも準備期間があるとよいものができると思います。なので、いろいろな方々の協力があって、映像作品に落とし込めたと思います。

――充実の10年間だったと思いますが、20代でやっておきたいことはありますか?

松本:20代後半になると、健康面の話題をするようになりました(笑)。早めの検査をいろいろと受けたり、気をつけないといけない時期だと思っています。

――今回のドラマは1月放送スタートですが、新しい年ということで抱負はいかがですか?

松本:今までと変わらずちょっとずつ成長できたらいいなという向上心は持ちつつ、これからも好きな人たちと楽しく、楽しい作品をやれたらいいなと思います。いろいろな現場に行くと仕事でご一緒したことがある方がどんどん増えてきているので、だからこそお芝居を楽しめていると思えるのかもしれません。

すでに信頼関係を築けているというか、ベースがあるんですよね。なので、たくさん再会して楽しい作品を作ること、そのことを楽しむということですかね。

<取材・文/トキタタカシ>

【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。
故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
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