サブスクリプションがもたらすのは「安心」なのかもしれません。

 2月になりました。
毎日頑張って生きておられますか?

 ごきげんよう、宇野なおみです。私は1月より環境が大幅に変わり、へろへろの毎日を過ごしております。

 相変わらず物価高だし、チョコレートは信じられない値段がするし、いきなり円高が進んで一息つくかと思えば、やっぱりなんだか雲行き怪しい円安が続きますし、世の中もしっちゃかめっちゃかでございますね。ずっと為替の話をしてる元子役・現エッセイスト。

なんとか生きていくための「ごほうび」を

36歳・元『渡鬼』子役が高級老舗店でまとめ買いしたもの。実質...の画像はこちら >>
 とはいうものの、我々はこの激動の日々を生きていかなければならないわけで……。

 まさか道行く人のべつまくなしに捕まえて「物価高がつらい」なんて話すわけにもいきません。まあ、エッセイで書いているってほぼ同じことかもしれませんが。要するに、自分の機嫌は自分で取らなければならない。そのために必要なのはご褒美です。

 そう、自分でご褒美を用意!!! 大人ですもの。

 何か自分にスペシャルな、できれば、心が弱ったときに、そっと寄りそってくれるようなもの。しかも手軽で持ち運び可能だとさらに心強い。あわよくば賞味期限も大丈夫なもの……。
ひらめいたのは「とらや」の羊羹でした。

元日に、とらや赤坂店へ

 2026年元日、高校からの大親友と赤坂にお参りに行き、とらやさんにも寄りました。リニューアルした赤坂店は日本らしい贅を尽くした素晴らしい建物でして、地下に「虎屋 赤坂ギャラリー」という展示室があります。

 私はもともと改装前のギャラリーが大好きだったので、久しぶりに行きたいとお願いしてついてきてもらいました。今回のテーマは秋冬展「とらやトリビア ~江戸時代編~」。なんと無料なんですよ!

 カフェである虎屋菓寮も大人気スポットです。年始は予約不可だとわかっていたので別の機会に。

 2階の売り場に行ったところ、午年を寿ぐ、華やかなお菓子がずらりと並んでいました。お年賀目的なのか、人もずらりと並んでいたので、とても買えなくて……しかして、凛と輝くお菓子を眺めているうちに、ピンときました。

「とらやのミニようかんを“セルフサブスク”しよう!」と。

人生に寄り添った羊羹を「セルフサブスク」

36歳・元『渡鬼』子役が高級老舗店でまとめ買いしたもの。実質ひと月340円の“ご自愛サブスク”
自宅で年末に点てた抹茶(お菓子はとらやじゃないです)
“とらやの羊羹”と言えば言わずと知れた贈答品の定番。気品あふれる佇まいは歴史の重厚さを感じさせます。私が「ミニようかん」と呼んでいるのは小型羊羹のこと。食べ切りサイズで、山登りのお供として人気だとか。


 舞台出演やドラマの差し入れとしてもよく選ばれていまして、子どもだというのに贅沢に味わった記憶があります。

 赤坂に出入りしていたころ(※TBSの所在地は港区赤坂)、少し足を伸ばして、六本木にある東京ミッドタウンの店舗に寄って生菓子を買っていました。家でお茶を点て、母と半分こしていたものです。茶道やっている人間あるある(多分)、自宅で自分好みの濃さで点てたほうがまったりできるので、お菓子お持ち帰りにしがち。

 これだ。高級品ではありますが、ミニようかんを1本ずつ、毎月1本食べるくらいならそんなに高くない。14本入りを買おう! と決めて、さっそく買いに行きました。

自分だけのサブスクボックスをお持ち帰り

36歳・元『渡鬼』子役が高級老舗店でまとめ買いしたもの。実質ひと月340円の“ご自愛サブスク”
とらやの紙袋
 箱入りのようかんは14本4752円。1本あたりおよそ340円です! 実はバラ売りだと1本324円なのですが……今回は箱で買うことが重要です。ヒロイン(ようかん)を輝かせるセットの役割。メインの役どころです。いわばわたくしと幸楽の店内です。ちょっと違うか……。


 閑話休題。

 お店では、きちんとした紙袋に入れてくれます。何者でもないわたくしを「とらやの紙袋を持っている人」にしてくれる素敵なアイテム! 渋谷の街を胸を張って歩きました。包み紙も素敵です。ちなみにとらやの「虎」の字はパソコンで出ない、普通の字とちょっと違うことはご存じでしたか?

 ご覧ください。このぎっしりと詰まった羊羹。なお通常は5~6種類がバランスよく入っていますが、自分で品物を選べます。

 そう、「己の考えた最強の羊羹セット」を作ることも可能です。わたくしはとりわけ「夜の梅」という味が好きなので多めに入れました。

 限定の「ラムレーズン」も外せません。SNSなどで話題になっているおしゃれでモダンな人気の羊羹です。自分で抹茶を点てることもあると思ったので、抹茶羊羹は除外。
あれも好きなんですけどね。やっぱり喧嘩しちゃいますからね。

さっそく1月ぶんを実食!

36歳・元『渡鬼』子役が高級老舗店でまとめ買いしたもの。実質ひと月340円の“ご自愛サブスク”
ラムレーズンをロイヤルミルクティーと一緒に
 というわけで、1月のぶんをさっそく食べました。どこかへ出かけて食べようかと思ったのですが、寒いので自宅で。シェアメイトにおすそ分けしながら、ラムレーズンをロイヤルミルクティーといただきました。

 ラム酒の芳醇な味わいが、なめらかな白あんとの相性抜群。これを組み合わせようと思った人はどなたなのでしょう、天才では?

 レーズンの風味と優しい甘みが口の中に広がります。ミルクティーのコクとも相性ばっちり!

 あぁ……癒される。何より、自分で自分にご褒美を用意した、自分で自分のことを大切にしているという感覚が、うっとりとした幸福へ誘って(いざなって)くれます。

サブスクで手に入る安心とは

36歳・元『渡鬼』子役が高級老舗店でまとめ買いしたもの。実質ひと月340円の“ご自愛サブスク”
包み紙はブックカバー再利用派です
 ご自愛ください。

 私がとても好きな日本語です。自分を愛して、大切にして、慈しむ。私たちに今一番必要なことではないでしょうか。
もちろん戦うべきときは戦わなければなりません。皆さん選挙行かれました?

 サブスクの良さって、料金をオーバーしないことも魅力ですが、何よりそこに行けばコンテンツがある「楽しさの安心」や、「なくならない安心」も含まれていると思います。

 これから、私の部屋には「食べたら元気になれる羊羹」がたくさん置いてあるわけで……。セルフサブスク、ひょんな思いつきでしたが、予想以上の嬉しくて楽しい、晴れやかな気持ちをもたらしてくれました。

 毎日しんどい。大変だし、苦しいこともいっぱいです。だからこそ皆様も、どうぞご自愛下さいませ。とはいえ、もうちょっと、円相場は落ち着いてほしいかな……。

<文/宇野なおみ>

【宇野なおみ】
ライター・エッセイスト。TOEIC930点を活かして通訳・翻訳も手掛ける。元子役で、『渡る世間は鬼ばかり』『ホーホケキョ となりの山田くん』などに出演。趣味は漫画含む読書、茶道と歌舞伎鑑賞。
よく書き、よく喋る。YouTube「なおみのーと」/Instagram(naomi_1826)/X(@Naomi_Uno)をゆるゆる運営中
編集部おすすめ