ゆりやんレトリィバァさん(35歳)が、自身の恋愛体験をモチーフにした映画『禍禍女』を初監督。自身を投影したという恋する美大生の早苗(南沙良)が、次第に狂気性を帯びて暴走する姿を描くホラー作品です。


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 ゆりやんさんはお笑い芸人として人気を得る一方、Netflixドラマ『極悪女王』で主演を務めるなど、俳優としても活躍の場を広げ、2024年には芸能拠点をアメリカに移すなど、精力的に活動しています。渡米約1年、初監督作品や変化した生活など、今の心境をさまざま聞きました。

お笑いでは「言うこと聞かへんゆりやん」だけど

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――2024年12月にアメリカのロサンゼルスへ移住され約1年が経ったかと思いますが、現地での日々はいかがでしょうか?

ゆりやんレトリィバァ(以下、ゆりやん):行ったんですけど、去年この『禍禍女』の編集や宣伝の準備で日本に帰ってきたので、半分以上は日本にいるんです。なので、行ったは行ったんですけど、アメリカには旅行に行っている感じなので、なんだかずっとアメリカブロックをサボっている感じです(苦笑)。スタンダップコメディを学びたいので、3月からまた向こうで頑張りたいです。

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『禍禍女』©︎2026 K2P
――今回、映画『禍禍女』で映画監督に初挑戦されましたが、何か新たな発見などはありましたか?

ゆりやん:お笑いをしているときはピン芸人として自分でコントを作るので、人がアドバイスをくれても「ほっとけ」ですまして、言うこと聞かへんゆりやん、という感じなのですが、映画はみんなで作るものなので、自分の意見をちゃんとお伝えすることも大事だと学びました。

それと同時に、いろいろな意見を吸収・集約させたら、今まで自分が考えたMAXとは違うところに別のMAXがあることに気づいたので、まったく違う世界を見せていただけたことが感動的でした。映画には映画のやり方があり、好き勝手に撮っているだけではダメということも学びました。

「飽きたくないな」

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――映画『禍禍女』は、ご自身の恋愛体験を元にしたホラーとのことですが、エピソードを内藤瑛亮さんに脚本としてまとめてもらったんですね。

ゆりやん:そうですね。プロデューサーの高橋大典さんと内藤瑛亮さんと3人でわたしの恋バナや世間話、最近聞いた怖い話などをめっちゃしまして。なんとなくのプロットを考えた後に内藤さんが脚本にしてくれました。その作業を繰り返した感じです。禍禍女だけがわたしのモデルでもないので、いろいろな登場人物に散らして投影しています。


――アメリカ修行や初監督だけでなく、アーティストやアパレルブランドのディレクションなどいろいろな挑戦をされていますが、仕事をする上での指針のようなものは何でしょうか?

ゆりやん:飽きたくないな、同じ毎日が苦手という感じです。自分のやりたことをやりたい、自分に正直に生きていきたい、というところですかね。

あとは、毎日好きな人のことを考えて苦しい思いをして「こんな毎日は嫌だ、一緒だ」と思ったら、苦しんでいるヒマがあったら習い事に行ってみようとか、やったことがないことに挑戦してみようとかも思います。いつも人の目を気にして無難な服を着ていたけれど、自分がわくわくするものを着ていこうとか。そんな感じです。最近大事にし始めました。

――最近なんですね。

ゆりやん:そうなんです。今までがむしゃらがむしゃらで、頑張って手に入るなら「頑張るわい」と思っていたんですよ。でも最近、頑張らないほうが手に入るものもあり、頑張らないほうがいい、“時の流れに身を任せる”ことも大事なんやって、テレサ・テンが教えてくれました(笑)。

売れることはもう決めておいて、あとはただリラックス

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――何か転換のきっかけがあったのでしょうか?

ゆりやん:人間関係や仕事のこともそうですけど、タイミングやコントロールできないことってありますよね。それこそアメリカに行ってエージェントと契約したいと思っても、相手があってのことなんですよね。

自分が頑張ってアピールしても、頑張った結果、いま持っているカードを持っていってアカンと言われるくらいなら、リラックスして好きなように楽しんでいたら、いつかわかってくれる気がするようになったんです。
だから売れることは(自分の中で)もう決めておいて、あとはただリラックスしようと。

恋愛も好きな人が振り向いてくれるかどうかで頑張らずに、好き同士ならいつか仲良くなれるから、仲良くなれることは(自分の中で)決まっているから、じゃあ習い事をしておこうと。

――その考え方の変化は、渡米が影響しているのでしょうか?

ゆりやん:今回の映画と渡米と、ちょうどいいタイミングやったと思います。映画監督の仕事も楽しかったですし、こうして宣伝してもらえるのも、わたしがあれこれ計画を立てているのではなく、全部映画会社の人たちにやっていただいているので、そこに乗っからせていただきますと。

なので、全部自分じゃなくていいかなと。やりたいことだけ決めて、あとは元気に生きていこうという感じです。映画作りも楽しかったです。撮影で聞かれる色やデザインは、自分は何が好きなのか、全部のことを自分に問いかけるので、自分の好きを、自分をこんなに見つめ直したことはない。まるでセラピーのようでしたけれど(笑)。

理想の結婚とは?

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――先ほど言われていた「自分に正直に」という考え方ですが、以前はそうじゃない時期もあったということでしょうか?

ゆりやん:自分に嘘をついていたわけではないのですが、嫌なことも反対に笑顔で「ぜんぜん気にしていないです」「わたしは後回しでいいです」みたいな。嘘をついていたのではなく、「お前がそういうこと言う?」みたいに思われたくないから、自分を下げていたように思います。

――アメリカでのお笑い修行の目的はもちろんあるとして、30代後半は人として、女性としてどう過ごしたいですか?

ゆりやん:「仕事、仕事でわたしは行くのじゃ」っていうところではあるのですが、やっぱり結婚したり家庭を築くことにもあこがれます。でも、仕事を辞めたいわけではないんです。
今まで「結婚願望はあるんですか?」と聞かれて、「ないっすないっすそんなん」と「仕事でわしゃいいんです」と言うことがカッコいいと思っていたんですけど、かといって誰でもいいから何歳までに結婚したいとうことでもあんまりなくて。

わたしは心から本当に大好きな人がいたとして「ありがとう」「ほんま感謝!」という気持ちを、これ以上どう表現するかと考えたときに、「もう結婚するしかないでしょう!」という人と結婚したいんです。

これ言うとファンタジーという人もいるんですけど、わたしの人生はファンタジーだからいいのじゃと思っているんです(笑)。

「一回自分のことをお嬢様扱いしてみてほしい」

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――最後に同世代のみなさんに一言いただいてもいいでしょうか。

ゆりやん:わたし自身もまだ執着を取る訓練中ですし、(アドバイスなんて)恐れ多いですけれども、一回自分のことをお嬢様扱いしてみてほしいです。お嬢様ならかわいい服を着るし、自分の髪の毛も丁寧にとくし、お嬢様なら汚れたスウェットでコンビニに行かないじゃないですか。

――考え方次第で自己肯定感を上げられそうですよね。

ゆりやん:はい。そいうことをやってみると、自分のことを労われるようになってきて、しんどくても「自分なんて……」と思わなくなってくるかもしれない。だって、誰もがみんなお嬢様なんですから。

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<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>

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『禍禍女』


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【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。
故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
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