本作で文子の生を体現した主演・菜葉菜さんと、メガホンを取った浜野佐知監督が対談。菜葉菜が役者を志した原点から、俳優・吉行和子の遺したもの、日本映画界の現在地まで、作品を越えて“自分を貫いて生きる”ということを語り合った。
自分は自分でブレずにがんばっていきたい
――菜葉菜さんはどうやって役者さんになったんですか?
あるとき、映画のオーディションに受かって、一言だけセリフがあったんです。映画を作る現場の雰囲気が楽しかった。みんなが一つの目的に向かって行く感じが、泥臭いけどいいなと思って。その映画では一緒にオーディションを受けた人がたくさんセリフをしゃべっていて、私ももっとしゃべりたかったなと思って。本をたくさん読んで、映画をたくさん観なさいと社長に言われました。
とはいえ、きちんと就職して保育の仕事をしていたんですが、オーディションを受けるにも有休を使わないといけないから迷惑がかかる。両親は何も言わなかったんですが、一大決心をしてアルバイトを3本かけもちして実家に少しお金を入れるから「なんとかいさせてください」と頼みました。それからは映画を浴びるほど観て、オーディションを受けまくって。それこそ先ほども言ったように(※)、当時は「良い子でいないといけない、かわいくいないといけない」と自分で自分を苦しめていた。でも16年前、浜野監督に出会って、改めて自分は自分でブレずにがんばっていきたいと思ったんです。(※対談第2回参照)
「とんでもないばあさんが演りたい」吉行和子さんの勇敢な挑戦
――この映画は、吉行和子さんの遺作ともなりましたね。文子を虐待する祖母役でした。
吉行さんとは1998年の『第七官界彷徨-尾崎翠を探して』で出会って、それ以降の私の自主制作作品6本すべてに出演していただきました。以前伺ったんですけど、今までの女優生活で2回ターニングポイントがあったとおっしゃったんですね。1度目は40歳を過ぎたころで、あまりやりたい役が来なくなった、このまま役者を続けるかどうかと悩んでいたら、大島渚監督の『愛の亡霊』(1978年)へのオファーがあった。濡れ場たっぷりのハードな映画ですから周りは当然、大反対だった。でも吉行さんは果敢に挑戦して、結果、自分を変える事が出来た、と。
2度目は65歳を過ぎて、一個人としての役より、誰かのお母さん、誰かのお婆さんという一人の人間としての固有名詞のない役が多くなった。つまらないな、と思っていた時に『百合祭』(2001年)の話が来た。「これだっ!」って思ったっておっしゃって。『百合祭』って高齢女性の性愛を描いた映画なんですよ。ミッキーカーチスさんとの濡れ場もあるし、ラストでは白川和子さんとのキスシーンもある。
それから17年くらいたって、私が菜葉菜さんとか吉行さんのマネージャーさんと飲んでたら吉行さんから「とんでもないばあさんが演りたい」っていうラインが届いたんですよ。私、その時直球で吉行さんの心を受け止めたような気がしたんですね。吉行さんは3回目のターニングポイントを求めている。ならば、受けて立つしかない(笑)。
「もうきれいに撮ってもらうのはお終い」ときっぱり
菜葉菜:それが『雪子さんの足音』(2019年)だったんですね。私も共演させていただいて、吉行さんが醸し出すなんとも言えないエロスに、すごいなあと思いました。浜野:『雪子さんの足音』を観て、吉行さんは「こんなにきれいに撮ってもらうことってめったにないのよ」って喜んでくれたんです。でも、今回の『金子文子 何が私をこうさせたか』に祖母の役で出演をお願いしたら「もうきれいに撮ってもらうのはお終い」ってきっぱり言われたんです。吉行さんの役者としての覚悟が伝わってくるようでした。すごい俳優さんだったと思います。
浜野:その吉行さんの心意気は、菜葉菜さんが継いでいってくれると私は思ってるんですよ。
菜葉菜:いや、とてもとても……。
浜野:大丈夫、自尊心をもっていれば何も恐れることはないんだから。
――自尊心って何ですか?
浜野:ものすごく簡単に言うと、自分に絶対嘘をつかないこと。
――むずかしい……。
「私は猥褻やってんだよ」中途半端なソフト路線はやりたくない
――ところで監督はピンク映画はもう撮らないんですか?浜野:最近、ピンク映画もR18じゃなくて、R15というソフト路線がほとんどなんですよ。私、中途半端が嫌いなの。映倫と闘ってその時代、時代の性表現を勝ち取ってきたという自負がある。ピンク映画を撮りながら、芸術だのなんだのという男の監督たちの中で、「私は猥褻やってんだよ」と言い切ってきた(笑)。だから中途半端なソフト路線はやりたくないんですよ。
菜葉菜:監督は自分に嘘をつかないから(笑)。でも日本には、大人の恋愛映画が少ないですよね。ヨーロッパなどでは70歳代の恋愛映画がちゃんとあって性描写もきちんと描かれている。
映画がすこしでも起爆剤になってくれれば
――この映画、いろいろなところに爆弾を投げ込みそうですね。
菜葉菜:私はとにかく、金子文子という実在の人物がいたことを知ってもらいたいです。そして彼女の生き方を通して、自分を見つめ直すきっかけになれば、と。私自身もそうでしたから。
浜野:私の監督人生の集大成とも言える作品です。一人でも多くの人に観ていただければうれしいですね。
========
そして2月28日、渋谷ユーロスペースで映画が公開された。1回目も2回目も満席となり、2回目上映後に舞台挨拶がおこなわれた。
浜野監督は「みなさんも今日からは、“心に文子”を合い言葉にがんばって生きていきましょう」と挨拶、会場が盛り上がった。
【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
![美酵 ビファ クレンズドリング 栄養機能⾷品 30包約30日分 [ 発酵 と マグネシウム の力で 美容と健康をサポートし 満腹感 のある 置き換えダイエット ]](https://m.media-amazon.com/images/I/51FnYyHl-kL._SL500_.jpg)
![明治薬品 シボラナイト2 150粒(30日分) [シリアルナンバー付] [ ダイエットサプリ ブラックジンジャー ポリメトキシフラボン 腹部の脂肪を減らす ]](https://m.media-amazon.com/images/I/41U8wqxGJVL._SL500_.jpg)



![hiritu(ヒリツ) バランスリペアシャンプー&ヘアトリートメント オーロラ [シリーズ最高峰のツヤ] きらめき髪 ツヤ髪 浮き毛パヤ毛抑制 ダメージ毛を集中補修 PPT系洗浄成分 アミノ酸系洗浄成分 毛髪補修成分 カシス&パチュリの香り 香水シャンプー](https://m.media-amazon.com/images/I/41FoHN-YVXL._SL500_.jpg)





