新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(45歳)。

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 40歳を超えてから、スタートアップ企業「令和トラベル」に転職。
現在は旅行アプリ「NEWT(ニュート)」の広報を担当。さらに2025年10月には、ハワイ子会社「ALOHA7, Inc.」のCEOに就任し、家族とともにハワイへ移住。新たなステージで活躍の場を広げています。

 第38回は、大木さんが体験した子どもと暮らすように旅した夏休みについて綴っています。(以下、大木さんの寄稿)

今年もやってくる夏休み……

 春の足音が聞こえてくると、その先にある「夏休み」が頭に浮かび、計画をたてはじめる――。そんなお母さん、お父さんも多いのではないでしょうか。

 2025年10月に家族でハワイへ移住したわが家は、今年初めてハワイで夏休みを迎えます。ハワイの学校の夏休みは、日本より少し早く、6~7月を中心に約2か月間。子どもたちはたっぷりとお休みになります。

 子どもにとっては待ちに待った長期休暇。でも、親にとっては「どう過ごさせるか」という一大プロジェクト。私自身も仕事をしながら子育てをしているので、今から悩みはじめています。

 7月後半から8月にかけて訪れるこの夏休み。
学童、習い事、実家、旅行……どう組み合わせるかを考えるのは、ちょっとしたスケジュール管理ゲームのよう。

 それでも、子どもとまとまった時間を過ごせるのは、この長い夏休みならでは。せっかくなら、親にとっても子どもにとっても「よかった」と思える時間にしたい。そう考えている方も多いのではないでしょうか。

転職後の働き方で叶った、子どもとデザインする夏休み

我が子と「夏休み」を楽しむために“45歳・2児の母の元テレ朝アナ”がやっていること
大木優紀さんと娘さん
 私自身、テレビ局で働いていた頃、夏休みに取れる休暇はせいぜい1週間ほど。子どもたちがまだ保育園に通っていた頃は、夏休みでも保育園は開園してくれるので、そこまで大きな問題にはなりませんでした。

 しかし、小学校に上がると状況は一変。自分は仕事に行かなければならない一方で、長い夏休みをどう過ごさせるのか。頭を抱えた時期もありました。

 夏期講習に通わせたり、サマーキャンプに申し込んだり、実家の助けを借りたり。なんとか子どもたちの居場所を確保しながら、自分の休みを組み合わせて、パズルのようにスケジュールを組んでいた記憶があります。

 そんな状況が大きく変わったのは、今のスタートアップ企業「令和トラベル」に転職してからです。

 新しい人事制度として「フォーカス」という仕組みがあり、夏休みに家族と過ごす時間をしっかり確保できるようになりました。


 この制度は1年のうち最大2か月間、働く時間を通常の4分の1まで減らすことができ、その期間は自分が「Focusしたいこと」に時間を使えるという制度。育児や介護はもちろん、留学や世界一周などにも活用できる仕組みです。

 この制度のおかげで、夏休みは働く時間を大幅に減らし、子どもとの時間に集中する過ごし方ができるようになりました。

 その期間はリモートワークに切り替え、日本に住んでいた頃のここ2~3年は、思い切って1か月ほど海外で夏を過ごすという選択もしてきました。

 最初の年はニューヨーク、次の年はクルーズ船に乗り、1か月ほど船旅をするという経験もしました。さらに翌年は、タイのバンコクに長期滞在しました。

 もちろん、それぞれ家庭の事情や働き方があるので、誰もが同じような過ごし方ができるわけではありません。ただ、もし可能であれば、夏休みを細かい予定で埋めていくのではなく、少し大きな単位で時間を捉えてみるという方法もあるのかもしれません。

  思い切って期間を大きく取り、自分も一緒に過ごしてみると、その夏ごとに「この年はこんな時間を過ごした」という、輪郭のある思い出が残るようになった気がします。

海外で過ごした「1か月の夏」が教えてくれたこと

我が子と「夏休み」を楽しむために“45歳・2児の母の元テレ朝アナ”がやっていること
大木優紀さんのお子さん
 1年目の夏は、ニューヨークで1か月間アパートを借り、「暮らすように過ごす旅」を経験した夏でした。

 有名なアメリカ自然史博物館のサマースクールの枠をなんとか確保し、子どもたちはそこに通うことに。

 子どもたちが学校に行っている間、私は、当時から円安と物価高だったこともあり、家事や食事を作ったりしながら過ごし、時間があればニューヨークの街を歩く。日本との時差の関係もあり、子どもたちが寝た後に仕事をする、そんな生活でした。

 
 その経験から得られたものはとても大きかったと思います。ニューヨークは、多様性が当たり前に存在する街。ニューヨーカーといっても、人種もバックグラウンドも本当にさまざまです。

 そんな環境の中で、親子で世界の広さを実際に見て、肌で感じることができたのは、とても貴重な経験でした。

 次の年はクルーズ船に乗り、子どもたちは船内の無料のキッズクラブに参加して、さまざまな国の子どもたちと交流する機会を持ちました。翌年はタイのバンコクで、インターナショナルスクールのサマースクールへ。東南アジアの空気感と、経済的発展の勢いを肌で感じる夏となりました。

 こうした1か月単位の夏を何度か重ねてきたこともあり、実際にハワイへ引っ越してみても、子どもたちは異文化の環境に比較的スムーズに適応できたように感じています。

 英語はまだ補習を受けている段階ではありますが、異なる文化の中に入ること自体には、大きな抵抗はなかったように思います。

 振り返ってみると、そうした経験の積み重ねが、少しずつ子どもたちの世界を広げていたのかもしれません。

ハワイで暮らして見えてきた、「夏休みの過ごし方」のもうひとつの形

 ハワイで実際に暮らしてみて、子どもにとってとても恵まれた環境だと改めて感じています。多様性があり、深い文化があり、自然も豊か。そして歴史的な背景もあって、日本人をとても温かく受け入れてくれる場所でもあります。


 そんな土地で日々を過ごすなかで、ただ観光で訪れるだけではなく、夏休みを使って「暮らすように滞在しながら学ぶ旅」を提供できないだろうかと考えるようになりました。

 そこで今回、「親子でハワイで過ごすサマースクール2026」というプログラムを立ち上げました。

 親子でキッチンや洗濯機の付いたコンドミニアムに滞在しながら生活し、子どもは1週間、2週間、3週間などの選択式でサマースクールに通うという内容です。旅行というより、現地で生活をしながら学ぶスタイルをイメージしています。

 もちろんハワイは生活費も高く、決して気軽な金額ではありません。ただ、コンドミニアムで自炊ができる環境にするなど、工夫次第で費用を抑えることも可能です。

 ハワイで「暮らすように旅をする」。その中で、子どもたちが新しい環境に触れ、ハワイの自然や文化を肌で感じる時間を持つ。そんな夏の過ごし方のひとつの選択肢になればと思っています。

 現地では私を含めたスタッフがサポートし、ワイキキには気軽に立ち寄れるラウンジも用意しています。これまで私自身が数年かけて試してきた「暮らすように海外で過ごす夏休み」を形にしたプログラムです。

 子どもたちにとっても、親にとっても、夏休みは一年の中でも特別な時間。
その過ごし方のひとつとして、「暮らすように旅をする夏」があってもいいのかもしれません。

子どもとの限られた夏休みを、どうデザインするか

我が子と「夏休み」を楽しむために“45歳・2児の母の元テレ朝アナ”がやっていること
大木優紀さんとお子さん
 子どもと一緒に過ごせる夏休みの時間は、思っているよりもずっと短いものです。

 その限られた期間を、どう過ごすのか。私自身、実際に経験してみて感じたのは、少し思い切って時間の使い方を変えることで、その夏が家族にとって忘れられない思い出になるということでした。

 子どもと一緒に過ごす「最高の夏」を、自分なりにデザインしてみる。そんな視点で夏休みを考えてみるのも、ひとつの方法かもしれません。

 もちろん、時間や費用の面で簡単ではないこともあると思います。それでも、もし可能なら、いつもとは違う夏休みの過ごし方を選択肢のひとつとして考えてみてもいいのではないでしょうか。

 これから夏休みを迎えるご家庭のヒントのひとつになればうれしく思います。

<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。
旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
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