お笑い芸人のロザン・菅広文さんによる『学力よりコミュ力 無理しないコミュニケーション術』(PHP研究所)が2025年12月9日に発売されました。

『よんチャンTV』(MBS系)の人気コーナー「ロザンの道案内しよ!」にて、年間500人もの初対面の人と話をしている菅さん。
本書では無理をせずに現代社会を生き抜くためのコミュニケーション術を公開しています。

女子SPA!では、菅さんの書籍を基に深掘りインタビューを実施。自身の芸人人生で培った圧倒的なコミュニケーション能力の秘訣を探ります。

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「コミュ力+学力」を体現しているロザン

――まずは本書『学力よりコミュ力』の執筆に至った経緯を教えてください。

菅広文さん(以下、菅):出版社さんから“コミュニケーションにまつわる本を書いて欲しい”という依頼がきたことがきっかけです。実は以前『京大中年』(幻冬舎)を出版したタイミングで、PHP研究所さんから取材を受けたことがありまして。その時に編集さんが僕のことを“コミュニケーション能力が高い人だ”と思ってくれたみたいなんですよね。その方が書籍担当になったタイミングで今回のオファーをいただきました。

――菅さんのコミュ力の高さが軸になって繋がったお話。これは珍しいような。

菅:確かにこんな経緯での出版ってあんまり聞かないですよね(笑)。

――“コミュ力”の高い菅さんに対し、相方の宇治原史規さんは京都大学出身で、まさに“学力”の人ですよね。本書に書かれていた「コミュ力の高い人と学力の高い人が支え合えば、仕事はスムーズに進む」を体現したお2人のように感じます。


「不仲になったら和解はしない」結成30年、芸人コンビを続けてこれた理由。“コミュ力×高学歴”という最強の関係性
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菅:いやいや、ありがとうございます。そもそも以前から、僕らの所属している吉本興業では芸人はコミュ力が高くて、マネージャーが学力が高いという分け方があったんです。学力とコミュ力、双方がタッグを組んで仕事に取り組んでいたということが、芸能の根底に存在していたんですよ。

近年では芸人にも大卒の子が多くなってきた分、自分たちの中だけで芸の形を作ることができるようになりました。その結果、学力とコミュ力を兼ね備えたグループが増えたような感覚がありますね。

芸人=テレビだけじゃない現代

――そのイメージはありますね。

菅:昔は芸人の活躍の場といえばテレビだけでしたが、今は本も書けるしYouTubeもある。それらをどう仕事に結びつけていくのかを考えた時に学力もコミュ力も必要になるんです。

――これからは「学力+コミュ力」の芸人の時代になっていく?

菅:間違いなく伸びていくし、主流になっていくのではないでしょうか。

「高学歴芸人」が珍しかったデビュー当時

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――デビュー当時のロザンは現役大学生でしたよね。あの頃はとても稀有な存在だった記憶があります。

菅:国公立大学の学生となると、さすがに僕らしかいなかったかもしれません。でも、宇治原がクイズで頭角を現し始めた2006年頃に、NSC(吉本総合芸能学院)の生徒に高学歴がめっちゃ増えたんです。大卒の芸人なんて、今となっては普通ですからね。


この流れについては、僕らがかなり吉本に貢献したなーと思ってるんですよ。いや、実際は僕ではなくて宇治原の影響ですけどね(笑)。

人気絶頂だった頃の記憶があまりない!

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――そんななか、実は菅さんが宇治原さん以上に人気があったのだとか。本書ではその理由を“完成品ではなく未完成だったから”だと話されていますが、かつて菅さんがWEST SIDEでダンスや歌に苦戦していた姿を思い出しました。

※WEST SIDE:2001年にランディーズ、ロザン、キングコングの3組で結成されたダンスユニット

菅:懐かしい! 四半世紀前のことなのでご存じない方も多いと思いますよ(笑)。正直に言うと、あの頃は忙しすぎてプライベートも含めて記憶があんまりないんです。だから僕、あの当時のドラマをぜんぜん知らないんです。その時代だけがすっぽり抜けてる。音楽は番組をやっていたので辛うじてわかるって感じですけど。

ただ、僕は楽しかった記憶がありますよ。あの時のメンバーともシンプルに今でも仲良いです。特に(キングコング)西野なんかは個人的にも会ったりしてますしね。

コンビ仲が悪くなったら仕事を辞める

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――宇治原さんとの関係性についてもお聞きしたいです。長いコンビ活動の中で、仲違いするなどコミュニケーションに苦労した時期はあったのでしょうか?

菅:僕らは仲が良いから仕事をしているし、だからこそ仕事以外でも一緒に何かをするかもしれない。
コンビの仲が悪くなったら、もう仕事は辞めていますよ。なので、その質問への答えは『そういう時期はない』ですね(笑)。

――そういえば、コンビ結成のきっかけは、「芸人の仕事は2人でずっとできるから」だったと聞いたことがあります。

菅:その感覚はデビュー当時から変わってないですね。不仲になったとしたら、そこを乗り越えようとは思わない。再び和解するまで続けるという選択はないんです。

子ども相手でも大人と同じ対応

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――余談なのですが、頭が良い人たちって喧嘩をしないような印象があります。コミュニケーション面でも感情だけで突っ走らないというか。

菅:それ、仰る通りかもしれないですね。僕も子どもができて思いました。今3歳くらいなんですけど、まだ自分の思っていることを言語化することができないから、感情が先に出ちゃうんですよ。

――学力もコミュ力も身につけていないわけですもんね。


菅:僕、そういう時は子どもに『待つから』という言い方をするんです。『もう一度言ってごらん』とか。めっちゃ大人にするみたいな対応をしてます(笑)。

<取材・文/もちづき千代子>

【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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