続々と中盤から終盤に差し掛かっている2026年冬ドラマ。毎期ドラマをくまなくチェックしている筆者が、特に演技やキャラが輝いていたと感じる今期の女優ベスト5を、独断で挙げさせていただきます。


『冬のさ、春のね』杉咲花ならではのリアリティ

 第1位は日本テレビ系『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)主演の杉咲花さん。

 恋愛を“考えすぎてしまう”主人公・土田文菜を演じ、役柄の言動に賛否があるなかで卓越した演技を見せてくれました。
衝撃作から20年ぶり!冬ドラマで輝いた女優ベスト5。13歳→...の画像はこちら >>
 文菜は、イケメンの優しい彼氏(成田凌さん)がいながら何でも話せる浮気相手もいて、キープのような男もいる。さらに元カレや過去の片思いの相手も登場し、その奔放さが理解出来ない視聴者も多かったかもしれません。

 そうしたクセのある主人公ですが、杉咲さんが演じるからこそリアリティを感じるドラマとなり、土田文菜という人物のドキュメンタリーを観ているようでした。

 真面目でしっかり者のイメージが強かった杉咲さんですが、本作で新境地を切り拓いた形です。そして、演技力に定評のある彼女が演じていたからこそ、賛否を巻き起こせたとも言えるでしょう。

シリーズ化に期待!『おコメの女』松嶋菜々子

 第2位は『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』(テレビ朝日系)主演の松嶋菜々子さん。

 本作は全話平均世帯視聴率8.8%と、長期シリーズものを除き冬ドラマ2位(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下、同)を記録しています。

衝撃作から20年ぶり!冬ドラマで輝いた女優ベスト5。13歳→32歳になり母親役がリアルだったのは
画像:「おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-」テレビ朝日公式サイト
 テレ朝お仕事モノとしては珍しく、TVerではお気に入り登録数が80万を超え、今期3位と若年層への訴求力もあり、シリーズ化に向け一直線と言えそうな勢いです。

 松嶋菜々子さん演じる国税局の凄腕調査官・米田正子率いるチーム「ザッコク」で、悪徳脱税者を成敗していく物語。メンバーのM!LK・佐野勇斗さん、長濱ねるさんというフレッシュな2人と、高橋克実さん、大地真央さんというベテラン2人を統率しまとめあげる存在感は圧巻です。

 大きく感情を乱すことなく、黒縁メガネの奥から冷静に鋭く不正を見抜き、淡々とじわじわと脱税者を追い詰めいてく様は痛快でした。


凄みある魔性の女『リブート』戸田恵梨香

 第3位は『リブート』(TBS系)出演の戸田恵梨香さん。産休後4年半ぶりのドラマ復帰となり、ミステリアスな裏組織の公認会計士・幸後一香を演じました。

衝撃作から20年ぶり!冬ドラマで輝いた女優ベスト5。13歳→32歳になり母親役がリアルだったのは
画像:日曜劇場『リブート』TBSテレビ 公式サイトより
 2021年の『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)主演以来のドラマ出演でしたが、当時から感じられた風格がさらに磨かれ、一段と凄みを増しています。

 彼女が演じる幸後一香は、鈴木亮平さん演じる主人公・早瀬陸にとって、運命を左右する重要人物であり続けました。何度も味方だと思わされ、その度に嘘をつかれ裏切られるのですが、本心も目的も分からない。それでもまた信じたくなる魔性の魅力を一香に宿らせていました。

 第7話までで全話平均世帯視聴率10.8%、TVer登録数140万超えと、冬ドラマトップを走った今作。それは、主演・鈴木さんの怪演と、戸田さんの吸引力により導かれた結果と言えそうです。

大人の色気を纏った『再会』井上真央

 第4位は『再会~Silent Truth~』(テレビ朝日系)出演の井上真央さん。竹内涼真さん演じる主人公の初恋の相手であり、殺人の容疑者として再会する小学校の同級生・岩本万季子を妖艶に演じました。

衝撃作から20年ぶり!冬ドラマで輝いた女優ベスト5。13歳→32歳になり母親役がリアルだったのは
画像:『再会~Silent Truth~』テレビ朝日公式サイトより
 竹内さんのほか、瀬戸康史さん、渡辺大知さんが同級生として登場しますが、とにかくみんな万季子が大好き。

 万季子も万季子でそれを分かっているのか、男性3人を魅惑的な視線で惑わせ続けました。3年ぶりドラマ出演の井上さんからは、男性が一様に夢中になってしまうのも納得の、大人の色香が感じられます。

 一方で、女性として辛い過去を抱える苦しみ、息子のためにすべてを尽くす母親の覚悟も痛いほど伝わってくる。
それが、万季子を嫌な女で終わらせず、視聴者の共感を呼んだ一因となりました。

衝撃作以来、20年ぶりの母親役!『未来のムスコ』志田未来

 第5位は『未来のムスコ』(TBS系)主演の志田未来さん。昨年の連ドラでは、メガネの学級委員的女子や男勝りな闇バイトの指示役など、可愛らしさを封印し名脇役に徹していました。

 そんな志田さんの久しぶりのGP帯主演作は、衝撃作『14才の母』(日本テレビ系)以来、20年振りの母親役です。

衝撃作から20年ぶり!冬ドラマで輝いた女優ベスト5。13歳→32歳になり母親役がリアルだったのは
画像:『未来のムスコ』TBSテレビ公式サイトより
 主人公・汐川未来を演じる志田さんは32歳。13歳で母を演じた当時と比べ、表情に母性が満ちていて、息子を愛する気持ちが溢れています。そして、まだ幼い息子のために、自分の夢や生活を犠牲にして奮闘する様も、リアルに描き出していました。

 一方で、『再会』の井上さん同様、今作では志田さんが塩野瑛久さん、WEST.の小瀧望さん、兵頭功海さん演じる男性3人から求愛を受けます。

 ただし未来は色目は使わず、とにかく夢を追いながら息子を守り抜くことに全力投球。それを志田さんがナチュラルに演じることで、未来が必然的に男性がほっておけない愛らしい女性になっていました。

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 今期はやたらと男性にモテる女性キャラが多かった印象ですが、イケメン俳優が豊作な昨今、この傾向は続くかもしれません。

<文/こじらぶ>

【こじらぶ】
ライター・コラムニスト。
上智大学大学院外国語学研究科修了・言語学修士。ドラマ、男性&女性アイドル、スポーツ、エンタメ全般から時事ネタまで。俳優、アイドルなどのインタビューも。X: @kojirabu0419
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