伊藤沙莉主演の朝の連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合、2024年)の映画化が発表された。朝ドラとしては『すずらん』(1999年)以来となる。


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 そこで気になるのが、伊藤演じる主人公・佐田寅子の弟役で出演した、三山凌輝が続投するのかどうかである。2025年の三山はグループ脱退や結婚など、目まぐるしい変化を経験した。

 2026年はソロ活動をスタートさせ、2つのシングルをリリースしている。孤軍奮闘の中で俳優活動にも変わらぬ意欲を示している。“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。

『虎に翼』映画化作品に三山凌輝は出演するのか?

 伊藤沙莉主演の朝の連続テレビ小説『虎に翼』では、戦後社会の問題を真っ向から誠実に取り上げ、戦前、戦中の生活様式も端正な美術の作り込みによって、さりげないが味わい深い表現に工夫を凝らしていた。

 伊藤が演じた主人公・佐田寅子は、戦中の日本で初めて女性弁護士になり、戦後は裁判官になった。「はて?」という疑問符を常に投げ掛け、おかしいことにはおかしいと主張する、鋼の態度を徹底していた。近年の朝ドラ作品としては最も注目を集め、最も好評だった作品といって差し支えないだろう。

 寅子を取り巻く周辺キャラクターたちも情熱的な面々ばかりで、中でも戦後の上野で弱きを助ける側に回る、弁護士の奮闘は感動的だった。寅子にとっては学友でもある山田よね(土居志央梨)と轟太一(戸塚純貴)が、上野に弁護士事務所を設立するサイドストーリーを描く、スピンオフドラマ『山田轟法律事務所』は3月20日に放送予定。

 さらに映画化作品の制作決定も発表されている。そこで気になるのは、作中人物の誰よりも瞳をきらきらさせ、絵に描いたような好青年を演じた三山凌輝は出演するのか、だ。


2025年を代表する名演はもっと評価されるべき

 三山が演じたのは、寅子の弟・猪爪直明だった。秀才である直明は、帝国大学進学を目指して単身、岡山の進学校で寄宿舎生活をしていた。

 このキャラクターがいったい、どんな好青年になって再登場するのか。多くの視聴者がワクワクしたはずである。

 三山が初登場する第9週第41回、終戦間際に直明が猪爪家に帰ってきた。想像以上に凛々しい好青年に成長していた。戦後の猪爪家にとって、直明は希望の光のような存在であり、三山はその存在感をキラキラした瞳で一心に表現した。

 寅子が家庭裁判所設立に奔走する第11週第55回には直明の見せ場があり、名アシストで姉を支える。「なんてキラキラした目」というナレーションが実直でさわやかな人物像を裏打ちしていた。

 脚本のト書きには実際、「目がキラキラしている」と明記されていたらしい。それを文字通り完璧に落とし込んだ演技は、(当時所属していた)ダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」のメンバーである三山凌輝にとって、紛れもない名刺代わりになった。

 名刺代わりを試金石として、さらなる飛躍を示したのが、初主演映画『誰よりもつよく抱きしめて』(2025年)だった。この作品での三山の演技は、2025年を代表する名演だといっても過言ではない。
もっと広く評価されるべきだと思っている。

風当たりは強いが……

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『誰よりもつよく抱きしめて』Blu-ray(株式会社HIANリリースより)
 何がそんなに名演だったか? 映画開始から約3分以内。その名演が静かに刻まれている。冒頭のカフェの場面、三山演じる主人公・水島良城が寒空のテラス席に座っている。マフラーで口元を隠した彼がふと視線を上げると、マフラーがタイミングよくずれて口元があらわになる。

 鼻から息を吐く。そして温かい飲み物を一口。深く息を吐く。ワンカット内でシームレスに持続する息づかいが見事な名演だった。

『誰よりもつよく抱きしめて』公開後の2025年7月、三山は活動休止を余儀なくされた。11月にはBE:FIRST脱退を発表。一連の騒動の最中で趣里との結婚、第一子誕生など、目まぐるしい環境の変化を経験した。


 風当たりは強い……。だが11月27日には、本人のInstagram上でライブを行い、2026年からソロ活動を開始することを発表した。

 2026年2月8日には「RYOKI MIYAMA」名義で、ソロ1stシングル「Tadaima」をリリース。トラックタイトルからは、孤軍奮闘の中で絞り出すような生の声が聞こえる。

 2月13日には2ndシングル「BOOM」をドロップ。1stシングルから翻り、ヒップホップナンバーのサウンドが孤軍奮闘の先で、それでも活動していきたい強い意志と必然性を誇示している。

 そこには俳優活動へのこだわりも含まれているだろう。

『虎に翼』初登場場面では、作品全体にさわやかな風を吹き込み、『誰よりもつよく抱きしめて』では作品に愛されるような名演を刻んだ三山凌輝には、あのきらきら輝く瞳の演技で続投してほしい。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役
“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。

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