不況や物価高、そして副業解禁する会社も増え、いまブームとなっている“スキマバイト”。ライター歴15年、40代主婦の筆者は、この物価高の中、生活費の足しにとスキマバイトに手を出すことにしました。


未経験、無資格ながらも配送業者、食品工場、など様々な職種にチャレンジしてきましたが、とうとう同一アプリ内でできそうな新規の仕事がなくなってきたのです。

“アタリ”の現場は即埋まる。厳しい現実

操業したばかりの食品工場というアタリ現場を発見し、さっそくお気に入りに登録したところ、その瞬間から募集開始やキャンセルがあった際の通知が時折スマホを揺らすようになりました。

40代主婦、中高年にぴったりな“スキマバイト”を発見!責任に...の画像はこちら >>
それもあって、週1程度で入るようになったのですが……やはり、アタリ現場(しかも無資格未経験で入れる)ということが次第に他のタイミーさんたちにもバレてしまった模様。募集通知が来た1時間後には埋まるようになってしまったのです。毎回2~3人ほど枠はあったはずですが、通知がきて開いた瞬間に埋まって申し込めなかったこともありました。

その上、直雇用のレギュラーワーカーが増えたようで、募集自体ほとんどなくなってしまいました。できるものなら、ライター業の気分転換に2週間に1度くらいの頻度で永遠にここで働き続けたいなと、ぼんやり思っていたのですが、そう甘くはないですね。

安定性ないスポットワーカーより、能力も勤務状況も確実な直雇用を雇いたいのは会社として当然ですから。

「シェアフル」に初チャレンジ!

そんなわけで、仕事の幅を広げようとタイミーの競合アプリ『シェアフル』をダウンロードすることに。タイミーと同じく無資格、未経験は厳しい職種も多かったですが、そんななか運よく試験監督のバイトを発見! 日にちも都合がよく、さっそく申込をしてみました。

40代主婦、中高年にぴったりな“スキマバイト”を発見!責任に重さに吐き気→やってみたら大当たり
※写真は一例です
試験監督の業務内容として記載があるのは、誰もがよく知る某検定試験の見守りやお手伝いです。各地の会館や学校で一斉に試験が行われているため、家から近い学校を選んで申し込むことが出来ました。


名門私立に潜入。責任の重さに吐き気が…

筆者が申し込んだ勤務地は、偏差値60を超える私立の名門中高一貫校です。近所に住んではいるものの、そこは近づくことさえ許されない雰囲気を持つ名門校……合法的に入ることができるというワクワクがあります。

ただ、やはり試験監督という人生を左右する重要な業務である以上、事前の勉強が必須でした。

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※写真はイメージです(以下同)
業務日までにしっかりマニュアルを頭の中に叩きこんでおく必要があるのです。そして、当然ながらびっくりしたのが、本当に試験監督を行うということです。

スキマバイトということもあり、やっても補助程度のものだと思っていましたが、なんと、初心者がひとりで1つの教室を任されることもあるのだそう。大きな試験ですから、試験監督自体はてっきり正規の協会の方や学校の先生が行うものだと思っていました。

入学判定にも使用される重要な検定の試験なのに……責任の重さに早くも吐きそうです。

ピリついた現場。交代を申し出→叱られる人も

そして当日。試験開始の2時間以上前に集合をかけられ、所定の教室に集まり、当日の役割が振られました。


私は運よく責任がさほど重くなさそうな会場連絡係になりました(会場の見回りや、お手洗いに行く人の監視、何かあった際に試験監督からの報告を上に伝える役割)。ほか教室監督、本部、受付や会場外案内などの係があります。

職務に携わるメンバーは、協会直雇用の1日バイトの面々が8割ほど。あとは私たちのようなスキマバイトアプリ申し込みの面々でした。

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試験
協会直雇用の1日バイトの方々は、ベテランの人もいれば「年1勤務」とか「はじめて」と言う人も多くおり、つまりそれは「みんなと同じで安心」というよりはどちらかといえば不安の方が多い状況です。

だからなのか、当日仕事が割り振られた際、教室監督の業務に当たってしまった大学生らしき方が「試験監督をする自信がないので違う仕事にして欲しいんですが」と申し出ていました。

案の定、それは許されることではなく、チーフ的な人から「この業務は試験監督をする約束で申し込んでいただいたはずです。仕事の指示には従う約束で申し込んでくださったんですよね? マニュアルも頭に入れてきてくれたはずですよね? それなのに指示された仕事ができないとはどういうことですか?」と詰められていました。現場はピリつき、早くも背筋が伸びました。

知性を感じる受検者。意外と暇だし最高では?

そんなことがありながらも、マニュアルがきちんと整えられており、しかも受検者はわざわざ検定を受けようとするような方々ですから、知性も高く素直。特段トラブルもなく業務を終えることが出来ました。


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試験
8時から17時までの拘束で、スーツなどのフォーマルや事前勉強が必須ではありますが、この現場はお弁当もあり、試験中や試験と試験の間のヒマな時間も多いという最高なスキマバイトでした。

何よりも感動したのが、試験監督という性質上、緊張感や威圧感が必要ゆえ、重ねた年齢がある意味スキルになっているということ。若い人ばかりの体力勝負の職場で居づらさを感じる40代以降のワーカーにとって、これはぴったりな仕事ではないでしょうか?

私は割り振られた業務的に、お手洗いや試験教室の案内などが中心でしたが、staff腕章をつけた私の存在を見て、若い受検者たちがすぐに尋ねてきたり頼ってきてくれていたのは、やはりこの年齢の見た目からくる安心感からなのでしょう。

いるだけで重宝される中高年にぴったり

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試験
私はかつて、占いの館で占い師のマネジメントの仕事をしたことがあるのですが、10年以上鑑定歴のある30代敏腕占い師より、カルチャーセンターの占い教室を卒業したばかりの70代占い師の方が指名が多かったことを思い出しました。

学校見学的なワクワク要素もあり、中高年でも存在が重宝される試験監督の1日バイト。毎週のようにあるわけでないのが難点ですが、募集があれば次回もぜひ申し込みたいと思いました。

<文/小政りょう>

【小政りょう】
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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