2013年のデビュー以来、竹内涼真はトップランナー俳優として走り続けている。彼が演じる役がどれもハマり役だと評価される理由は、常に新しい役柄に挑戦しているからだ。


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 2026年4月から東京公演が始まるミュージカル『奇跡を呼ぶ男』ではゴスペルに挑戦する。幼い頃からの音楽遍歴がその表現力を裏打ちすることになるだろう。

 一方で実は祖父も曾祖父も映画人だったという知られざる歴史もある。竹内涼真のファミリーストーリーとは? “イケメン研究家”加賀谷健が解説する。

竹内涼真の音楽的ルーツとは?

 2021年、R&Bシーンの大プロデューサー、ジャム&ルイスが初のリーダー作『Volume One』をリリースした。3rdトラック「The Next Best Day」は控えめに言って名バラード。客演アーティストはボーイズⅡメン。1991年にデビューしたスーパーボーカルグループのコーラスワークは、21世紀も不動の輝きを放つ。

 1994年リリースの2ndアルバム『Ⅱ』は1000万枚以上のセールスを誇る、名盤中の名盤として知られる。が、1993年生まれのある日本人俳優も世代を超え、この世界的グループの楽曲を愛聴していることはどれくらい知られているのか?

 俳優デビューは2013年。爽やかなイメージが強い。少し甘えた感じながら常に野心的な表情と長身の佇まいが絶妙なバランス……。もったいぶらずに言おう。
竹内涼真である。

 圧倒的に精悍な印象がある竹内が、激甘コーラスが最大の魅力であるボーイズⅡメンを愛好するとは面白い。では、その音楽的ルーツはどこからきているのか?

「リアル勝男」である父からの影響だった

 2025年もっとも話題になったテレビドラマ作品と言えば、夏帆とのW主演で竹内が筋金入りの時代錯誤男・海老原勝男役を演じた『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)だった。

 あからさまな亭主関白で、女性は筑前煮をうまく作れなければならないと力説。彼が連呼する筑前煮がパワーワード化し、空前の勝男ブームの中で竹内のハマり役だと絶賛された。

 するとどうやら、竹内の実の父も勝男的キャラクターであるらしい……。林修MCの番組『日曜日の初耳学』(MBS)竹内放送回(2026年2月1日)では、父・正宏と中継が繋がり、「リアル勝男です」と自己紹介したのだ。

 家族でカラオケに行けば、曲によっては父のほうが上手い歌唱を披露するという。竹内の音楽的素養が、一日中音楽が流れる竹内家の環境で育まれたこともわかった。

 特にボーイズⅡメン(やブライアン・マックナイト)などのR&Bアーティストに幼い頃から親しんだという。2026年4月から東京公演が始まる、主演ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』で、竹内はゴスペルに挑戦する。

 プロテスタント系キリスト教会音楽であるゴスペルは、世俗化する形でソウルやR&Bがジャンルとして成立した音楽の歴史がある。

祖父も曾祖父も映画人というファミリーヒストリー

 竹内家にまつわる歴史は、音楽面だけではなく、むしろ映画に関する歴史がより深い。
父・正宏が中継出演した流れから、竹内の祖父も曾祖父も映画人だったというファミリーストーリーがさらっと明らかになったのである(父・正宏も若い頃は劇団俳優だったのだ)。

 これについては実は、『ファミリーヒストリー』(NHK総合)の竹内出演回(2024年11月27日)で深掘りされていた。映画エキストラのバイトをしていた祖父は黒澤明監督作『隠し砦の三悪人』(1958年)に農民役で出演。

 曾祖父は昭和17年に日本で最初の本格的な映画会社である日活(日本活動写真株式会社)入社。昭和17年というと、第二次世界大戦の真っ只中。

 アメリカに次ぐ映画大国だった日本だが、開戦によって製作本数が激減していた。日活は軍部と手を組めず、ちょうど1942年(昭和17年)に成立した大映(大日本映画)に吸収された頃だった。

 激動の時代の中での入社だった。現行トップランナー俳優である竹内涼真のファミリーストーリーは、日本映画史そのものを物語っているのだ。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役
“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。
日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
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