現役のフリー美容師でありながら、経営者・占い師・講師・ヒーラーなど多彩な顔を持つMinoriさん。今でこそすべてが順調な彼女ですが、5000万円もの借金を一人で背負い、シングルマザーとして娘を育てながら貧乏にあえいだ過去も。


 そんな彼女を救ったのは、スピリチュアルの考え方だったといいます。「もともと超がつくほどアンチスピリチュアルで現実主義者だった私が、まさか引き寄せの法則に救われるなんて思ってもいなかった」と振り返るMinoriさん。

 初の書籍『引き寄せはファミレスでコーヒーをオーダーするくらい簡単』を出版したMinoriさんに、スピリチュアルに目覚めたきっかけや、人生の変化について伺いました。

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元はアンチスピリチュアルだった

――引き寄せの本を出版されたほどなのに、元はアンチスピリチュアルだったというのは本当ですか?

Minori:経営者である父が「見たことのないものは一切信じない」というタイプの人でした。子どものころ、テレビで心霊や占いの番組を見ようものなら、即座にチャンネルを変えられてしまうほど。「そんな世界がもしあるなら、お金に困る人も不幸になる人もいない」が父の持論でしたね。私もその価値観を受け継いで、昔は「すべて努力でどうにかなる」「お金が欲しいと神頼みしているヒマがあるならバイトでもすればいい」という考えでした。

――若い頃は美容師として、順風満帆なキャリアを歩んでいたそうですね。それがなぜ、引き寄せに出会ったのでしょうか。

Minori:美容師としては異例のスピード出世で、就職して4年で店長になれました。大好きな仕事で成果を出して順調なのに、でもどこか空虚でした。そんなとき、妊娠が発覚。相手の男性とは家庭を築くイメージが持てなかったので、籍を入れることはなく、一人でも産むと決めました。
「やっと生きる理由ができた」と思ったんです。

 ただ、娘を出産して実家に戻ったら、思いがけない事実が発覚しました。父の事業が失敗して、5000万円もの借金があることがわかったのです。

――とんでもない金額ですね。小さいお子さんを一人で育てている以上、距離をおこうと判断する人も少なくないと思います。

Minori:生まれたばかりの娘を抱えていましたから迷いましたし、「逃げなさい」と言ってくれる人もいました。でも親に大切に育ててもらった恩を感じていたので、借金を肩代わりすることにしたのです。そこからは、かなり厳しい生活が始まりました。

とにかくお金がなくて、娘にランドセルを買ってあげられなかった

――本当に大変だったと思います。一番つらかったのはどんなことでしたか?

Minori:とにかくお金がなくて。娘にランドセルを買ってあげられなかったのは、今思い出しても胸が痛いです。当時ゲームボーイが流行っていましたが、もちろん買えません。ウォーターゲームという、ボタンを押すと水中で輪投げができるおもちゃでぽつんと遊ぶ娘を見て、やるせない気持ちでいっぱいでした。


 仕事を掛け持ちしていてまず時間がない。そのうえ、時短家事の味方である「麻婆豆腐のもと」とか「唐揚げ粉」を買うお金もなくて、安い鶏肉を細かく刻んでナゲット風にするなど、切り詰めてやりくりしていました。車を持っていたけど、ガソリン代が捻出できず、移動はもっぱら自転車でした。精神的にも追い詰められていて、娘が食器を床に落としただけで自分でも引くくらいの大声で怒鳴ってしまったりして、自己嫌悪に陥っていました。

借金5000万円を背負ったシンママ美容師、「引き寄せの法則」にハマって人生が激変した理由
現在もフリーの美容師として活動
――極限状態にあったのがよくわかります。

Minori:私、助けを求めるのが本当に苦手だったんですよね。弱り目に祟り目で、そこから立て続けに悪いことが起きました。娘がいつもより元気がない。でも、ベースが元気な子なので、医師の目には病気に見えなかったらしく、病院に行ってもたらいまわしにされました。

「どこに行っても同じだよ」と嫌味を言われながらも、無理やり紹介状を書いてもらい救急病院に連れて行ったら緊急入院となりました。私自身も心身が限界で、美容院の終礼中に倒れたり、パニック発作を起こしたり、突然涙が溢れたりしました。

「引き寄せ」という概念を知り人生が変わる

――そんなときにスピリチュアルに出会ったのですね。

Minori:仕事仲間が身に着けているパワーストーンブレスレットが気になって仕方なくて。
本当に理屈じゃなく、なぜか惹きつけられてたまらなかったのです。アンチスピリチュアルの私が「こんな石ころでどうにかなるわけないだろう」と必死の抵抗をするのですが(笑)、気づいたらブレスレットを作った方のもとでヒーリングを受けて、シータヒーリングのインストラクターにまでなっていました。シータヒーリングの生みの親であるヴァイアナ・スタイバルにも会いに行って学びましたね。そこで初めて「引き寄せ」という概念を知り、人生が好転していきました。

 仕事から帰ってきた私を、小学校低学年だった娘が珍しく出迎えたことがありました。不思議なのですが、彼女が「ママ、これからはお金じゃなくて時間だね」と言ったのです。そのタイミングで実家の価値が高騰していることがわかり、うまく売却に成功。借金の残額を完済しても、まだ余裕がありました。それ以前に見積もったときは、買った時の半分以下の価格でしか売れないと言われたのに……。

 私自身、今でも目に見えない世界の話は疑っている部分もあります。いくら「私は豊かだ」と唱えても、現実を見れば財布は空っぽのままだったら、やっぱりつらいはず。スピリチュアルに囚われて、かえって人生を難しくしている人もよく見ます。
大切なのは、自分の欲望をごまかさずに直視して、素直に欲しがること。それで現実が変わり始めると思っています。

――Minoriさんは著書で、「借金すらも自分が引き寄せたものだった」と書いています。これはどういう意味でしょうか。

Minori:変なことを言っているように聞こえるかもしれませんが、今はそう感じています。まずは自分が5000万円を軽く支払えるくらい稼ぐ力があると証明したかった。もうひとつは「人に頼れない自分」「弱さを見せられない自分」を克服したかったのだと思います。これほどまでの苦労をする必要は一切ないのですけどね(笑)。

 借金を返済する過程で、本当にたくさんの人に助けてもらいました。やっと「一人で頑張らなくていいんだ」と思えたのです。

 引き寄せって面白くて、願った時点でノートに書くまでもなく、すでに願望は叶っていることが多いのです。「こんな現実は望んでいない!」とどれほど否定しても、潜在意識にあるビリーフ(思い込み)が現実に現れる。
潜在意識の力はものすごく強いので、ここを変えていかないと、現実もなかなか変わりません。努力することももちろん大事だけど、同時に目に見えない世界の力も必要なのだと思います。

自分を一番に考えて行動すれば、現実にもよい結果が反映されていく


借金5000万円を背負ったシンママ美容師、「引き寄せの法則」にハマって人生が激変した理由
娘さんとヨーロッパ旅行を楽しむMinoriさん
――現在はヒーラーや講師としてたくさんの顧客や生徒さんを抱える立場でありながら、大好きな美容師の仕事も続けているそうですね。同時に海外旅行を楽しむなど、人生をエンジョイされている様子が伝わってきます。

Minori:今、実はまさに娘と一緒にヨーロッパ周遊中です(※取材はオンラインで実施)。仕事一辺倒の人生から、ようやく人生を楽しむことを考えられるようになりました。今は仕事も遊びも区別なく、面白そうと思ったことは何でもやってみています。そのように決めると、チャンスも出会いも必要なお金もどんどん引き寄せられるので、素直に乗っかっている感じですね。世間体を気にせず、本当に好きなこと、やりたいことと向き合って、しっかり実現できています。

 私のもとには、「離婚したいけど、子どもは両親そろった『普通』の家庭で育てたほうがいいのでしょうか」など、パートナーや子供との関係を相談に来る方がたくさんいらっしゃいます。そんなときこそ私は「自分自身はどうしたいのか」を一番に考えてみてほしいと思います。

「こんな状況、子供が不幸になるに違いない」と決めつけるのは、きっと親のエゴです。
そんなの誰にもわかりません。私自身、苦労をかけた娘に昔どう思っていたか尋ねたことがあるのですが、娘からは「え? 借金なんかあったの? 別につらかった記憶はないけど……」という反応でした。

 あなたが幸せそうに笑っている姿をたくさん見せるのが子どもにとって一番よい環境だと思います。いつだって、自分を一番に考えて行動すれば、現実にもよい結果が反映されていくはずです。

<写真提供/Minori 取材・文/高比良いくみ>
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