アメリカの富豪で悪名高き性犯罪者で小児性愛者のジェフリー・エプスタイン。

 エプスタイン文書に名前が頻出する人やエプスタインと関わった世界の要人たちは、次々と失脚したり釈明に追われ、世界的な大騒動になっています。


 世の権力者やセレブの腐敗した実態が明らかに……。世界的物理学者、スティーヴン・ホーキング博士が、エプスタイン島でビキニ姿の女性たちと戯れる写真が出てきたり、瞑想の大家のディーパック・チョプラがかなり懇意にしていてエプスタインにメールで「神は概念だ。かわいい女の子は実在する」と送っていたことが判明したり、ショッキングな事実が次々出てきています。

ヨーロッパの王室にも波紋

秋篠宮様がエプスタイン文書に“ニワトリ愛好家”として登場…「...の画像はこちら >>
 ヨーロッパの王室もエプスタイン文書の公開によって大きく揺らいでいます。エプスタインに若い女性をアテンドされ性的虐待を行っていたイギリスのアンドルー元王子や、エプスタインが好きすぎて「私と結婚して」とメールで懇願していたアンドルー元王子の元妻セーラ・ファーガソンの言動が大きな問題になり、王室に影を落としています。

 セーラ・ファーガソンは「あなたは私がずっと欲しかったお兄さん」「何なりとお申し付けください」と、エプスタインにかなり夢中だったようです。

 金欠のセーラ・ファーガソンがエプスタインに娘たちとの旅費をおねだりしていた事実も判明。アンドルー元王子は、機密情報をエプスタインに流していた不正行為で逮捕され、称号を剥奪されました。ロイヤルロッジを追放されるときには「私は女王の息子だ!」と往生際悪く叫んでいたそうです。

 エプスタインを巡ってセーラ・ファーガソンとライバル関係だったかもしれないのがノルウェーのメッテ=マリット皇太子妃です。エプスタインと頻繁に連絡を取って何度も会っていて「あなたはいつも私を笑顔にさせてくれる…だって、あなたは私の脳をくすぐるから」と意味深なメールを送っています。「あなたはスイートハート」「パリは不倫に向いている」といった不埒なメールも。

 メッテ=マリット皇太子妃は先日のインタビューではエプスタインとの関係について「操られ、欺かれていた」と涙ながらに語っていました。
自分こそ世間を欺いていたのでは? と国民に突っ込まれそうです。

秋篠宮様が「著名なニワトリ愛好家」として登場

 ヨーロッパのロイヤルがエプスタイン絡みのスキャンダルに見舞われ、日本は平和でよかったと思っていたら、日本の皇室もエプスタイン文書に登場している、という衝撃のニュースが報じられました。それも、なんと秋篠宮様の名前がある書類に書かれているとのこと。

「週刊ポスト」の記事によると、その書類は、2011年に作成されたアメリカのプロデューサーによる企画書。ニワトリを進化生物学的に題材にするドキュメンタリー映画制作への資金協力を、エプスタインに依頼する企画書で、秋篠宮様は「著名なニワトリ愛好家」として勝手に名前を挙げられています。

 映画のタイトルは「CHICKEN the Movie, LLC」。映画は結局制作されなかったようですが、ニワトリのビジュアルが添えられた企画書で、なんとか資金援助してもらおうという気合いが感じられます。

 ニワトリなど家禽類(かきんるい)の研究者としても評価が高く、皇族初の博士号も取得している秋篠宮様なので、ニワトリのドキュメンタリーにはマストな人材だと思われたのでしょう。予算は約4億円。ドキュメンタリー作品としてはかなり高額ですが、出演する予定の面々を見ると経費がかかりそうなのも納得です。

ニワトリ映画の企画内容は

秋篠宮様がエプスタイン文書に“ニワトリ愛好家”として登場…「とんだとばっちり」のワケは
イラスト
 この映画の計画書には、秋篠宮様の他にも、クリストファー・ハッチ(シェフ)、マーサ・スチュワート(実業家)、キャサリン・ジャクソン(ジャクソン・ファミリーの一員で文化大使)、チャールズ皇太子(古来の家禽保護活動家)、ジミー・カーター(元米国大統領)といったロイヤルやVIP、著名人がリストアップされています。

 秋篠宮様は「分子生物学者、著名な家禽科学者」として紹介。なぜか高齢のジャクソン・ファミリーの方も入っていてカオスですが、彼らはドキュメンタリー作品でインタビュー対象者としてオファーされる予定でした。

 企画書によると映画は「世界中の自然保護団体や、秋篠宮文仁殿下をはじめとする著名なニワトリ愛好家の方々にインタビューや協力をお願いし、自然保護や動物福祉活動の推進キャンペーンを展開する」といったコンセプトで、秋篠宮様は「鶏の家畜化の歴史を遺伝子レベルで解読する研究」についてインタビューされる、という企画でした。


 実現したら、「チャールズ皇太子が何世代にもわたって飼育してきたニワトリたち」の映像と共に大きな話題を集めたことでしょう。人類にとって重要な存在であるニワトリについて、世の人々が改めて考えるきっかけになりそうです。

“ガチのニワトリマニアの企画”だった

 映画も秋篠宮様の研究もニワトリについて真摯に向き合っていてまじめな内容だと思われますが、「Chicken」は「若い女性」を表す隠語だという陰謀論が流れています。アンドリュー王子のせいで、各国の王室にネガティブなイメージがつきまとい、秋篠宮様もとんだとばっちりです。

 秋篠宮様は以前タイで巨大なニワトリのオブジェを買われたそうなので、ニワトリ愛は本物です。また、今回のニワトリ映画のプロデューサーと言われる、Kermit Blackwood氏も一見怪しげですが、Pinterestを見たらニワトリ写真を大量にアップしていました。

 ということで、隠語などではなくガチのニワトリマニアの企画だったことがわかり安心。プロデューサーも諦めないで、ぜひエプスタインではない真っ当な億万長者を見つけて、長年温めているニワトリ映画企画を実現させてほしいです。

<文・イラスト/辛酸なめ子>

【辛酸なめ子】
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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