2016年、週刊誌によって報じられた学歴・経歴詐称疑惑により世間を騒がせた、「ショーンK」ことショーン川上氏。

 目鼻立ちのはっきりした端正なルックスに、渋さのある穏やかで心地よい声が特徴で、ニュース番組でのコメンテーターやラジオパーソナリティとして活躍し、各メディアから引っ張りだこの存在だった。


 こうした順調な活躍を見せていただけに、一連の騒動は世間に大きなショックを与え、川上氏はこれ以降、表舞台から姿を消してしまった――。

「実力は本物」SNSで溢れる復活への期待

 しかし10年の月日が経過した現在、川上氏は徐々に“復活”の兆しを見せている。今月26日に、川上氏の22年ぶりとなる英語学習本『英語力の核心』が発売されることになり、話題を集めているのだ。

経歴詐称疑惑から10年、ショーンK復活に喜びの声があふれるワ...の画像はこちら >>
 3月20日現在、発売前にもかかわらずAmazonのビジネス英語書籍部門の売れ筋ランキングで第2位を獲得。さらにXでは川上氏の書籍に対して、以下のようなコメントがみられている。

《絶対読む。ショーンK、実力だけは本物なので》
《絶対買います!ショーンK大好き》
《この本は伝説になる》

 10年前の世間からのバッシングとは一転、川上氏に対してかなりポジティブな声であふれているのだ。今回、表舞台から消えた川上氏が、“再評価”され始めた理由について考察してみる。

2024年、とあるXのポストが話題に

経歴詐称疑惑から10年、ショーンK復活に喜びの声があふれるワケ。再評価の裏にある“圧倒的努力と知られざる素顔”
ショーンK公式モバイルサイト「THE SEANK FACTOR PLUS+」 http://seank.okwave.jp/free/seank_profile
 SNSなどを見ていくと、川上氏が再び世間から注目されるようになったのが2024年ごろからだと推測できる。中でも2024年3月にXに投稿された以下のポストは、1.2万「いいね」を獲得し、話題となった。

 フォロワー約98万人のインフルエンサーであるZ李氏(@ShinjukuSokai)によるこのポスト。ポストに添付された画像は、川上氏がかねてより愛用しているオーダーメイドスーツ専門店「スプレーモ銀座」のオーナーによるFacebookの投稿だ。

 スプレーモのオーナーによると、川上氏は自身がメディアに露出し、有名になる前から来店していた常連だったとのこと。川上氏はテレビに出演する際もスプレーモのスーツを愛用していたようで、わざわざオーナーに、共演者が自分のスーツを褒めてくれたことを電話で報告することがあったという。


 また、衣装協力の番組テロップにスプレーモの名前を出してほしいとテレビ局や雑誌の出版社に依頼していたことなど、川上氏の誠実な人柄がうかがえるエピソードが綴られているのだ。

 このXのポストのコメントには、《めっちゃいいエピソード。罪がないとは言わないが、被害者がいる罪ではない気がするな》、《経歴や立ち振舞は必死に作り上げたものかもしれないけれど人柄や性根は本当に良い人だったんだろうね》といった声が。

 また、仕事現場においてのスタッフなど周囲からの評判も良かったという川上氏。自らを偽っていたとしても、こうした彼の人柄は「どこか憎めない」と思わせる川上氏ならではの魅力となって、多くの人から支持される理由なのではないだろうか。

「嘘」を「真実」に変えようとした圧倒的努力

 川上氏といえば、当初はニューヨーク生まれのクォーターで、テンプル大学で学位を取得、ハーバード大学でMBAを取得などといった経歴で活動していた。しかし、実際には両親は純日本人で、留学経験もなかったことが判明。

 川上氏が再評価されているもうひとつの理由は、こうした実際の経歴を上回る「ネイティブレベルの英語力」と、そのための並々ならぬ努力が垣間見えるところだろう。

 Xでは過去の川上氏の英会話の場面をまとめた動画が出回り、流暢な発音で軽快に英会話する様子に《伊達じゃない努力の賜物なんだろうな》、《留学してても、このレベルにならない日本人多いのに、ほんとにすごい》といったコメントが数多く寄せられていた。

 一部報道によると、彼は中学生のころから英語を一生懸命勉強していたとのこと。そのたゆまぬ努力は偽りではなく“本物”であり、こうした努力の積み重ねで着実に実力を身につけたことが、ショーン川上氏が尊敬の念を抱かれている理由だろう。

――現在YouTubeや講演会などで再び活躍の場を徐々に広げているショーン川上氏。
一度失敗しても、地道に活動を続け、立ち上がる彼の姿は、多くの人にとっての“希望”としても映っているのかもしれない。

<取材・文/瑠璃光丸凪>

【瑠璃光丸凪】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。
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