(台北中央社)トランプ米政権は7日、世界各国・地域に対する新たな「相互関税」を発動した。行政院(内閣)貿易交渉オフィスは8日、欧州連合(EU)を除く各国・地域には最恵国待遇(MFN)で定められた従来の関税に相互関税が追加されるとし、台湾は20%の暫定的な税率が上乗せされると説明した。


相互関税を巡っては、日本政府が米国と合意したと説明していた負担軽減措置が適用されなかったとして、一部で混乱が生じている。

交渉オフィスは、4月の大統領令発表を受けて行政院が開いた記者会見で、同令に基づき、各国が米国に輸出する製品には従来の税率に加え、国・地域別の相互関税が上乗せされることをはっきりと説明していると強調した。米国は当初、台湾への相互関税率を32%としていた。

新たな関税による産業への影響については、金融支援の準備、市場の多元化、産業の高度化、雇用の安定強化と労働者ケアなどの措置を講じて産業に必要な支援をするとした。

また行政院の交渉チームは引き続き米国と交渉し、より合理的な相互関税率を勝ち取るとともに、サプライチェーン(供給網)協力や国家安全保障の脅威となる輸入品に対し関税を引き上げられる通商拡大法232条に関する議題を協議したいとする意向を示した。

(頼于榛/編集:齊藤啓介)
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