台風18号に伴う大雨で9月23日にせき止め湖から水があふれ出し、川の下流にある同県光復郷では市街地に土砂混じりの水が流れ込んだ。
同分署の報道資料によれば、9月25日にレーザー光をを使ったセンサー「LiDAR(ライダー)」を搭載した航空機を飛ばして計測を実施。これを基に作成した数値標高モデルと災害前の地形データと照らし合わせたところ、上流の山地から下流にかけて大規模な地形変化が確認された。
同分署は、せき止め湖が形成された元凶は地滑りだとした上で、深さは最大で403メートルと大規模だったことが分かったと説明。土砂が堆積した関係で、中流や下流の川底は災害前と比べ40~50メートル高くなったとした。
また、林業・自然保育署は10月1日、同日午前時点でのせき止め湖の貯水量は水があふれ出す前の約6.4%に当たる585万トンにまで減少したと発表した。一方で、水の流入が未だ続いており、下流の土砂の状況も不安定なことから、警戒レベルは引き下げていない。
(汪淑芬/編集:田中宏樹)