(台北中央社)中国による軍事演習を受け、国防部(国防省)は30日夕方、記者会見を開き、中国軍がロケット弾27発を発射したと発表した。軍事演習は民間の航空機にも影響を及ぼしたとした。


軍事演習は中国側が29日に同日から台湾周辺での実施を発表した。30日には実弾射撃を行うとしていた。

国防部参謀本部情報参謀次長室次長の謝日升中将によると、中国のロケット弾は、30日午前9時に福建省平潭から17発が、午後1時に同省石獅から10発が発射された。1回目の17発は北部・基隆の北東70カイリ(約130キロ)の海域に、2回目の10発は南部・台南の西50カイリ(約93キロ)の海域に落下した。

また、同部は同日午前6時から午後3時までに、中国の軍用機延べ71機、軍艦13隻、海警船15隻が台湾周辺で活動しているのを確認した。軍用機のうち延べ35機は台湾海峡の暗黙のライン「中間線」を越え、台湾の北部や中部、南西の空域に進入した。軍艦のうち11隻と海警船のうち8隻は接続水域に進入した。

他に、水陸両用強襲揚陸艦4隻が西太平洋一帯に展開しているのも確認した。

また、今回のような狙いが定まっている軍事演習は台湾を威嚇するだけでなく、国際的な航空の安全にも深刻な影響を与えていると強調。交通部(交通省)民用航空局の情報によれば30日は民間の航空機941便に影響が出たほか、演習の区域を航行する商船や漁船にも影響が及んだと語った。

(游凱翔、楊堯茹/編集:田中宏樹)
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