(台北中央社)衛生福利部(保健省)は30日、2023年のがん登録の分析結果を発表した。新規罹患(りかん)数は13万8051人で、3分48秒に1人が新たにがんに罹患している計算となる。
罹患数が最も多かったのは肺がんの約2万人で、過去5年間で最多となった。

同部国民健康署の謝佩君さんは記者会見で、新規罹患数は前年比7758人増となり、人口10万人当たり331.3人が罹患していると説明した。患者の年齢中央値は65歳で前年比1歳上昇した。

部位別では肺がんの他、大腸がん、女性の乳がん、肝臓がん、前立腺がん、口腔がん、甲状腺がん、皮膚がん、胃がん、子宮体がんの順で多かった。前年と比べると、皮膚がんと胃がんの順位が入れ替わった。

謝さんは部位別のがん罹患率について、肝臓がんのみ14年連続で減少している一方、乳がん、肺がん、前立腺がん、甲状腺がん、子宮体がんは増加していると指摘した。

また肺がん罹患数の増加については、がんに対する意識の高まりが関係している他、22年から高リスク群に対する無料の低線量胸部CT検査が実施され、早期発見例が増えたためと説明。無料検査を受けた人のうち、85.9%が早期の肺がんと診断されたと述べた。

謝さんは、がん予防のために規則正しい生活を送るよう呼びかけた。

(陳婕翎/編集:齊藤啓介)
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